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くノ一

フレイザーが亮の元に来て言った。

「分かりました。ジェニファーとマギーは狙撃準備」

「了解」

マギーは嬉しそうに返事をした。


「マーク、マギーにライフルを貸してください、

それと片刃のナイフを1本」

「分かった」

フレイザーは亮に言われたように部下に

ライフルを持ってこさせマギーに渡した。

「はい、亮」


ナイフを亮に手渡したのはパティだった。

「あっ、パティ。後で・・・」

亮はパティの心配そうな顔を見て後で

話しがしたかった。


「それで私達は何処から狙撃をするの?」

ライフルを持ったジェニファーが亮の指示を待った。

「亮、署の屋上には狙撃隊が準備しているぞ」

フレイザーが屋上を指差した。

「はい、分かっています、マーク」

亮はそう言って地面に這いジェニファーとマギーを呼んだ


「ジェニファー、マギーここから敵の足を狙うんだ」

「了解」

二人は伏せてライフルを設置した。


「カラ、大丈夫だ。お兄さんは必ず助ける!」

亮は恐怖で体を震わせているマリエの肩を抱いた。

「はい」

マリエは亮の胸に顔を埋めた。


「祐希怖くないか、パティの傍から離れないで」

「大丈夫です」

祐希は亮のの別の姿を見て感動していた。

「わかりました」


「それではマーク、行って来ます」

亮は白いパンツにブルーのアロハシャツという

身軽な出で立ちで犯人の3m前に立ちはだかり

両手を横に広げた。

「ここより先に行かせません」

~~~~~

その頃、警察署の裏側で事件が起きていた。

5階建ての建物の裏側の壁面を戦闘服を

着た二人の男がロープで

這い上がり、サイレンサー付きピストルで

狙撃手五人を背中から次々に発砲した。


「クリア」

男がインカムで話しをするとそれを聞いていた男達がいた。


「了解」

三人の戦闘服の男達は厨房の裏口の鍵を開け

入った。


その一人の男がガスマスクをかけ手の

ガス弾のピンを抜いて留置場へ食事運搬用の

小さなエレベーターの中に放り投げた。

「30秒後に・・・」


三人はガスマスクをかけサブマシンガンを持って

地下への階段を降りていった。


~~~~~

「なんだ、お前!」

「あなた方こそ僕に用があるんでしょう、團亮です」

「何だって!そんなバカな」

男は自分の仲間が襲撃していたはずの

團亮が目の前にいた事に驚いていた。


「人質を解放してください」

「何言っている、解放しろと言われてそんなに易々とと

解放すると思っているのか」

「そうですね。当然です」

亮は笑いながらうなずいた。


~~~~~

「フレイザーさん。屋上の狙撃班と連絡が取れません」

フレイザーに連絡があった。

「何が有った?」

「おそらく敵に襲われたのでは無いかと」

「直ぐに屋上に向かえそこを占拠されたら立場が逆転する」

「了解」


狙撃班は警察署の屋上であるという油断で

屋上の警備をまったくしていなかった。


そこに二人の大男が屋上の二人の敵の襲撃犯の腕を捻り

ピストルを取り上げ床に叩き付け

二人をあっという間に倒した。

「今度はこっちがクリアだ、あはは」

ピョートルが大声で笑った。


アントンは狙撃手のライフルを手にとって

犯人に照準を当てた。


「おい、犯人を倒した。直ぐにドクターヘリを呼んでくれ」

ピョートルは狙撃手が付けていた無線で警察に報告した。


~~~~~

亮は犯人を目の前にして突然日本語で話し始めた。

「美喜さんお久しぶり」

「亮歩けるようになったのね」

「うん、おかげ様で」

「良かったわ」

「行くよ!くノ一さん」


亮はそう言って隠し持っていたナイフを美喜の胸をめがけて投げた。

「キャー」

それを観ていたマリエと祐希が

亮の危険な行動に声を上げた。

            

「そう。私はくの一よ」

美喜は手錠を掛けられた両方の掌で

ナイフを押さえ突き上げた。


~~~~~

マスクを付けて地下への階段を警戒して

降りてきた三人は唖然としていた。

「ねえ、30秒のタイマーは長すぎよ」

小妹がガス弾を手に持って言うと後ろに居た蓮華と桃華が

小妹を飛び越して二人の男に飛び掛った。


ガスマスクの視界は悪く、すばやく動く蓮華と桃華の

スピードにはついていけず銃を取り上げられ

首を捻られ気を失った。

「バリバリ」

小妹が警戒して手を出さなかった男がサブマシンガンを撃ち

リモコンのボタンを持って叫んだ。


「おい、俺に手出しをしたらこのボタンを押すぞ」

「やっぱり手に持っていたのは爆弾のスイッチだったのね」

留置場の入り口の影に隠れた小妹が聞いた。

「そうだ、俺のリュックにはプラスチック爆弾1キロ、

俺もお前達もカニエラも全員死ぬぞ」

男は自分が死ぬ恐怖に手を振るわせて大声を張り上げた。


「あら、カニエラを救出じゃなくて自爆して殺すつもり?」

「そ、それは・・・」

男は小妹の返事に困っていると後ろから男の右手の親指に閃光が走り

血が吹き上がった。

「な、何だ」

男は何が起こったかわからなかった。


小妹が驚いていた男の手からリモコンを取り上げた。

「あんたがモタモタしているから親指切られちゃったのよ。この人に」

小妹は蓮華を指差した。

桃華が駆け寄り男の手を布で縛った。


「病院で親指を繋いでもらおうね。切れ味がいいから

 きっと元通りになるわ」

桃華が床に落ちた親指を拾って優しく言うと男は肩を落とした。

「いつまでも黙っていると今度は首が転がる事になるわよ」

蓮華は日本刀を男の首に当てた。

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