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偽情報

「了解」

亮は元気を取り戻し羽田に向かってアクセルを踏んだ。

「亮、私たちも行くわ」

雪の声を聞いたマギーが亮にイヤフォンマイクで話した。

「OK」

~~~~~

13階の部屋の明かりを点けた小妹はキム・ユンヒの前に立った。

「ユンヒ、あんたの作戦は失敗した、車は爆発しなかったし

ガスの発生装置も取り外した。そして会場の五人も逮捕された。

それに誰も死んじゃいなかった」


「そんな馬鹿な」

「今頃亮は鈴木聡を追い詰めているはずよ」

「鈴木聡だって!あはは。それはとんだ無駄骨だったわね。

あの男はあんたのお仲間、大原智子に近づいて

團亮の情報を取るためのスパイよ」


「えっ!」

智子が男に利用されていたと聞くと

小妹は智子の事が気の毒で仕方が無かった。

「あの女は鈴木聡に團亮の人間関係、

情報をすべて教えてくれたそうだ。

 好物の抹茶のソフトクリームや

SEXのテクニックの話もな」


「そう、抹茶のソフトクリームね。確かに・・・」

亮が抹茶クリームを好きと聞いて智子がウソの

情報を流した事に気づき小妹は笑った。

「手ぶらじゃあ帰れないからあんた達、團亮の右腕を殺すわ!」


「やってもらおうじゃないか、昔の私じゃないわよ」

「趙剛の孫娘とやらで威張っているあんたが嫌いだったんだよ」

キム・ユンヒは小妹にいきなり回し蹴りをはなった。

小妹は後ろに下がってそれを避けたが

キム。ユンヒは執拗に小妹に蹴りの攻撃をしてきた。


「あんたの祖父さんの得意な蹴り技、どうやって受ける」

「おい、こっちも決着を付けるぞ」

ミンホが蓮華と桃華に声を掛けた。

「こっちがナイフでそっちが警棒では不公平だ。

 俺も警棒を使ってやる」

ミンホはナイフを壁に突き刺すと

桃華に特殊警棒を催促した。


「じゃあ、私から」

蓮華は笑ってミンホは警棒を振り上げた。

ミンホはそれを受け後ろに回って蓮華の背中向け

警棒を振り下ろした。

蓮華はそれを背中に回した警棒で受けた。


「亮、聞こえる?」

桃華が亮を呼んだ。

「どうしました?」

「今、ホテルの13階でキム。ユンヒと小妹と弟のミンホと蓮華が

戦っているんですけど相手が強くて」


「武器は何を使っているんですか?」

「小妹は素手で蓮華は特殊警棒です。蓮華の相手はナイフの使い手で

 全然隙が無いんです」


「分かりました。ナイフ使いは刺す運動をします、叩くというより

引くためにフォローで手の動きはどうしても大きくなるんです。

そこで、相手に一瞬の隙が生まれますから、

一発で勝負をしようとしないで

徹底的に相手の手を狙います。そのうち相手は手は特殊警棒を持てなく

なるほど痛みが出てくるはずです。

それにミンホは永遠に我々から逃げられない」


「なるほど、分かったわ。それが生け捕りの方法ね」

桃華は殺す事と生け捕りする違いが分かって

蓮華に代わってミンホとやる気十分だった。

するとそれを聞いていた桃華の前の蓮華の動きが変わった。

蓮華は今までより歩幅を小さくして

特殊警棒を小さく動かしミンホの手の甲をヒットさせて行った。


「うっ」

ミンホは手の甲に当たる特殊警棒手の

痛みはさほど感じていなかったが

次第に握力が落ちて行くのが分かった。

「ありがとう、亮」

亮のイヤフォンに蓮華の声が聞こえた。


一方、小妹とユンヒの戦いは互いの防御は完璧で

相手にダメージを与える事ができずにいた。

「手首か・・・そうだ!」

小妹はサウスポーにスタイルに変え

左足の回し蹴りでユンヒの右脇腹を狙い始めた。


しかし、ユンヒのガードはきつく

完全にユンヒの右腕でガードされていた。

「小妹、相変わらず切れのいいキックはするけど

 攻撃は単調ね。私はサンドバッグじゃないんだよ」

「ふん、やってみなくちゃわかんないでしょう」

小妹はユンヒ攻撃ができないように

今までの倍のスピードで蹴り続けた。


「バキッ」

ユンヒの右腕から鈍い音が聞こえた。

「ああ・・・」

ユンヒは右腕を抑えた。

「あんた、5年前の任務中に右腕を撃たれ

 粉砕骨折をしていたね」


「あ、お前はそれを覚えていたのか!」

「ええ、こう見えても趙剛の孫だからね。覚悟しな」

小妹は容赦なく暗鬼の裏切者、ユンヒの右腕を執拗に蹴り続けた。

「くそ!」

ユンヒは耐え切れず小妹から逃げ外で飛び出した。


「逃がさないよ!」

優勢に立った小妹は逃げるユンヒを追いドアを開けようとした瞬間、

「バリバリバリ」

ドアにマシンガンの穴が開くと小妹は弾を避けて

ドアの向こうに跳んだ。

「誰?」


マシンガンなど持っていなかったはずのユンヒの反撃に

小妹は茫然としていた。

「小妹、私が行く」

桃華は体を屈め身を低くしてドアを開けると

エレベーターに乗る男の姿が見えた。


「小妹、逃げられた」

「分かった、追う」

小妹は桃華にそう言って振り返ると

蓮華がミンホを倒し上に跨って後ろ手に結束ベルトをはめ

首に大量のインスリンを打った。


「クリア」

「蓮華行こう」

「OK」

小妹と蓮華と桃華は階段を駆け下りた。


〜〜〜〜〜〜

羽田空港に向かっている亮の元に雪から電話があった。

「亮、ホテルに意外な人物が居たわ」

「誰ですか?」

「一文字大介」

雪は一文字に操られ好きでもない男と

結婚させられた忌まわしい過去を

思い出していた。


「なぜそこに?一文字は会場にはいなかったはず・・・」

「一文字は二人の男と一緒に会場の外で葛原が逮捕さて

出て行くところをホテルのロビーでビデオに撮って笑っていました」

「雪さん、大至急。一緒にいた男を調べてください」


「今、麻実さんが調べています」

「ひょっとしたら高田義信かもしれません」

「了解、すぐに調べます」

雪は麻実に指示をした。

「雪さん二人の行方を調べてください」


「はい、追跡します」

雪は防犯カメラのデータを検索した。

〜〜〜〜〜〜

「團さん、あなたは何者なんだ?」

亮の様子を見ていた和田が小声で聞いた。

「あっ、済みません。驚きましたでしょう。

羽田空港に着いたら車はお返しします」


「いやいや、ハリウッド映画の主役を見ているみたいで楽しかったよ。

 裏の顔が秘密警察だとか情報局のエージェントだとか」

「あはは、そんなかっこいいものではありませんよ」

亮は一生懸命ごまかしていた。


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