槙島真司の正体
「動くな、さもないと撃つ。槇島真司」
「なるほど直ぐに来たな、團亮」
槇島は何故か嬉しそうな声をだして答えた。
「智子さん、一歩後ろに下がって」
亮は智子を自分の脇に立たせた。
「亮、彼の話を聞いて!」
「槇島真司35歳元陸上自衛官。7前路上で酔っ払いに
絡まれた女性を助けるために人を殴り殺して傷害致死罪で
懲役5年の刑を受けている。そして京都で
高田秀夫と朝日悟と田渕憲一を殺害した犯人だ」
亮は槇島に槇島の行動を把握していることを言った。
「それは違う、奴らを殺したのは鈴木聡の手先の人間だ!」
「鈴木聡は智子さんの彼氏では?」
「違うの、鈴木聡は彼氏じゃない」
「えっ!」
亮が驚いて智子の方を見た。
「とにかく俺の話の聞いてくれ、ここが危ないんだ
そうでなきゃわざわざ警察でいっぱいの
この会場に来るもんか」
槇島は体を硬直させて亮に答えた。
「わかった、このピストルにはペイン弾が入っていて
当たると骨折以上の痛みをあなたを襲う」
「わかっている、あんたが考えたインスリン弾、
ペイン弾はすでにニューヨーク市警やFBIが使っているんだろう」
槇島は亮の情報にとても詳しく、亮たち三人はステージの裏から
会場の外に出た。
~~~~~
マギーが3階に着くと突然男が後ろからサバイバルナイフで突いてきた、
それを感じ取ってマギーは左に飛んだ。
男はナイフを左に持ち帰る間が無くそれにつられて
体を回転させマギー背中を向けた。
「下手くそ!」
マギーは男の右手首を捻りナイフを取り上げると
親指を持って背負投げで床に叩きつけた。
「バキ!ゴツン!」
男の右手の親指は折れ、後頭部を打った。
マギーは空調室に向かうとドアの前で警備員が額から
血を流して倒れており空調室の中には
二人の男性職員が首から血を流し倒れていた。
「なんていうことを・・・」
マギーは職員たちに駆け寄って首にタオルを当てて止血し
イヤフォンマイクで雪を呼んだ。
「雪さん、ホテルの地下3階に救急車を呼んでください、首から大量の出血
意識レベル300、エピネフリン投与」
※エピネフリンとは英語でアドレナリン、副腎皮質ホルモンの事で
交感神経を刺激し皮膚の末梢神経を収縮させ止血効果がある。
亮が作ったこれは副腎皮質ホルモンに漢方成分
田七から抽出された成分が
含まれ止血効果は強いものである。
「了解」
雪が答えたその時、
「プシュ」
空気が抜けるような音がして
マギーの背中に鈍痛が走った。
「うっ」
マギーは後ろを振りかえりながら机の影に隠れた
「ははは、人を助ける前に自分の身を守る事だ」
男がピストルを向けてマギーが隠れている机に向かって近づいて来て
無言でマギーの方へ向けてピストルを撃った。
机に当たった弾丸がカンカンと跳ね返って火花を散らしていた。
マギーの持っているピストルのペイン弾は
人体に当たらないと効果が無い為にただ男が近づくのを持った。
「このさすが炭素繊維。少し痛いけど・・・」
マギーは背中に手を回して潰れて張り付いた弾丸を取った。
「おい、中西何をやっているんだ!!そろそろ時間だ!移動するぞ!」
「は、はい!」
中西と呼ばれる男の後ろから男の声が聞こえ去って行く足音が聞こえ
その後ろから足音が聞こえた。
中西は男に命令され一瞬焦りが出て
慌ててマギーが隠れている机の上に乗った。
「待っていたわよ!」
マギーは仰向けになって中西の首を狙ってペイン弾を撃った。
「ギャー」
中西は首を抑え机の上から落ちて痛みをこらえ転がった。
「あんた何者?目的を言いな!」
「ひい、ひい」
中西は首を抑えながら首を横に振っていた
「しょうがないわね」
マギーは中西をうつ伏せにしてシャツをめくり肘を出した。
「肘の内側は痛点が多くて首より痛いかもしれないわよ」
「や、やめてくれ!」
中西はマギーに懇願した。
「キム・ヨンヒは何処にいる?さっきの男は誰?」
中西はエビのように体をくねらせながら首を横に振った。
「しょうがないわね、撃つわよ」
そう言って肘の内側をペイン弾で撃った。
「ああああ」
「まだ、言わない?」
「痛い痛い、助けてくれ!」
中西は涙を泣かしマギーに乞ういた。
「体で最も痛い所教えてあげる」
マギーはナイフを取り出し膝の裏側を露出させ
ピストルを押し付けた。
「ここは、もっと痛いわよ」
「わ、わかった。話す!」
~~~~~
「さあ、話してもらいましょうか」
亮は冷たく槇島に聞いた。
「この会場にいる民政党の岡村幹事長の命が狙われている」
「やはり、殺し屋はキム・ヨンヒですか?」
亮は岡村と聞いても動揺はしなかった。
「そしてキムを動かしていたのが鈴木聡です」
智子は言うと亮は驚いて智子の顔を見た。
「シアン化水素をばら撒いて岡村を殺すつもりだ
みんな巻き添えを食らうぞ」
「それを予測して今、地下3階の空調室に一人行っています」
「キム・ヨンヒの手下が十人このホテルに入り込んでいる
一人じゃ手におえないはずだ」
「分かりました」
「じゃあ、頑張れよ」
「どうして、情報を僕に?」
「詳しくは後で智子ちゃんに聞いてくれ、それから仁にもよろしくな」
「ありがとうございます」
亮は槇島に深々と頭を下げると智子の顔を見た。
「どうする亮、みんな非難させる?」
「いや、このまま誰にも気づかれないようにやります。
智子さんは受付にいる中村さんのところへ行ってください」
「は、はい。でも」
智子は槙島の事を話そうとした。
「槙島さんはCIAですか?」
亮には決して槙島が悪者に見えなかった。
「ううん、MI6と言っていたわ」




