長女 美佐江
「ずいぶんケイトが気に入ったみたいですね」
「ああ、日本にあとどれくらい居るかとか
エージェントは何処かとか聞いていた。
それで今夜本人に聞いてくれと言っておいた」
「予定通りですね。美咲さんは令状を裁判所に請求しています」
「亮、いつも思うんだが。本業より面白い。あはは」
「そうですね。はまりそうです」
「さて、俺もタキシードを合わせないと」
「美佐江姉さんは?」
「担当が違うから一人で千沙子のところへ行けって、
本当に俺と付き合うつもりなのか不安だ」
「ああ、そんな物です。長女ですから」
「長女ってそんなものか?」
「ロビン、用意ができているわよ」
亮がニヤニヤ笑っていると千沙子がロビンに声を掛けた。
「はい」
「姉からあなたのサイズを聞いてあるから、下着とワイシャツ、
靴下、靴とタキシード」
千沙子は用意してある物を指差した。
「ロビン、そう言う訳です。長女だから」
亮は驚いているロビンの肩を叩いた。
「亮、教えてくれ。美佐江にプロポーズする時、
婚約指輪は誰から買えばいいんだ?」
「えっ?」
亮はしばらく考えて答えた。
「分かりません。本人に聞いてください・・・」
亮は首を横に振るとキャシーとケイトの腰に手を絡めた。
「キャシー、ケイト、香さん、真奈美さん、
ヘアメイクにマテリアに行きましょう」
「あら、裕子のところね。懐かしいわ」
キャシーは自分の金髪の髪を撫でた。
~~~~~
亮たちがマテリアに着くと雨宮裕子が出迎え
再会の喜びにケイトと裕子がハグをしていた。
「裕子さん、キャシーは今日のメインなので
よろしくお願いします」
「任せておいて。バッチリ仕上げるわ。
でも綺麗な人・・・まるで
マリア様みたい」
裕子はキャシーの美しさに見とれていた。
「マ、マリア?」
亮は受胎告知を思い浮かべ裕子にキャシーの
妊娠がばれたかと思ってドキドキした。
「裕子さん。お父さんからいただいた
温泉ホテルの資料、役に立ちました。
売り物件をダイエットトレーニングホテルにしますので
運営のご指導お願いしますと伝えてください」
亮は温泉ホテル経営者、裕子の父親のアドバイスが欲しかった。
「ええ、父も喜ぶわ」
「それでダイエッターにルチンの豊富な
蕎麦ダイエットを進めていこうと思っています」
「ええ、蕎麦はローカロリーでダイエット、
美肌効果ありますからね。
それも父に伝えておきます」
「はい、お願いします」
山梨県以北は高血圧の人が多く、脳卒中で亡くなる人が多い
その原因は塩分の摂取量多いと言われている。
血圧を下げると言われているルチン含まれている蕎麦の生産地
青森、岩手、山形、福島は血圧が高い
しかし、沖縄を凌ぐ長寿県長野は信州蕎麦名産地であるが
血圧が高くないのは県民の減塩運動と
がん、高血圧、脳卒中、糖尿病、脂肪肝、
コレステロール抑制に効果があるという
味噌の摂取量が日本一と言う事に深い関係があると言われている。
「裕子さん。お父さんに、もう一つ。
減塩そばつゆと味噌料理を考えてくださいと
伝えてください」
「味噌?」
「はい。裕子さん味噌汁毎日飲みますか?」
「あたりまえじゃない、朝晩飲んでいるわ」
裕子は当然のように答えた。
「さすがです」
亮がにこにこ笑っていると裕子は不思議そうに答えた。
「じゃあ、キャシーさんとケイトの髪をセットするわ。
お二人は別な美容師にお願いします」
「わかりました」
亮は香と真奈美を美容師に任せた。
亮が待合席に座っていると孝子が遅れてきた。
「遅くなってすみません、直しが終わりました」
孝子は玲奈に着せてもらったドレスを着て
胸を張って歩いてきた。
「孝子さん、綺麗ですよ」
「ありがとうございます」
孝子は亮に褒められ亮の前でゆっくりと回って見せた。
「孝子さん、チーフの雨宮さんじゃなければすぐにできるそうです」
「は、はい、大丈夫です。でもこんなに高い美容室初めてです」
孝子が周りを見渡した。
「ここはヤマト美容室の美容師さんの各店の
選抜で上がってきたエキスパートで
ファッションショーやCMの
ヘアメイクにも呼ばれる人たちです。
当然その分料金も高いんです」
「そうか、それなら高くても当然ですよね」
「それでさっきの話なんですが、
今夜水樹アンナさんに誘われたら断らずに
ついて行って欲しいんです」
「はあ、いいですけど・・・」
孝子は何のことかわからずに答えた。
亮は余計な情報を伝えると孝子が不自然な行動をして
相手に悟られないように何も言わなかった。
「團さん、なんてお礼を言ったらいいか。こんなに良くしてもらって」
「もしよかったら、スタジオDで働いて下さい」
「本当ですか、でも入社試験があるんですよね」
「はい、英語会話と簡単なファッション知識、裁縫そしてルックスです」
「私無理かな?」
「無理という前に努力してください、そのための協力は惜しみません。
もちろんセクシー女優をやめるのが第一条件ですけど」
「やめます、やめます」
「では、今のお店と同じ条件でスタジオDで
採用します、試験が受かったら
正式な社員契約してお給料をアップします。
渋谷が慣れていらっしゃるなら、
ブリリアンスショーでもいいですよ」
「ブリリアンスショーも系列なんですね。
考えておきます」
「お願いします。出社できる日を連絡してください」
「はい、お願いします。後で履歴書書いてきます。
子は座っている亮の前に立って深々と頭を下げた。
そこに美咲が店内に入って来た。
「亮、いたのね」
「ええ、キャシーたちのヘアメイク待ちです」
「あら、彼女は?」
美咲は亮の脇に座っている孝子を見て聞いた。
「渋谷のアリスパークの店員さんです」
亮は孝子を美咲に紹介した。
「こんばんは」
「私は原美咲、亮の大学からの友達よ」
美咲は今までイメージが違う可愛らしい孝子に少し嫉妬していた。
順番が来たので孝子が椅子に案内されると
美咲は亮に体を近づけた。
「亮、今までと違う感じの女の子ね」
美咲が亮の耳元で囁いた。
「彼女は水樹アンナの友達で彼女を
今夜のパーティに誘ってもらいました」
亮は美咲の問いに答えた。
「でも葛原がパーティ会場で水樹アンナに手を出すと思うの?
ケイトに夢中なんでしょう」
「はい、過去に関係ある女性たちで葛原を取り
囲んでプレッシャーを与えるんです」
「それでどうなるの?」




