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キャシーの来日

「やっと顔が上を向いてきましたね」

にこやかに笑っている孝子の顔を見て亮は優しく言った。

「ええ、楽しいわ」

~~~~~

亮と孝子は亮が前もって予約しておいた飛行機の見える

イタリアンレストランに入った。

「早速だけど、この男見かけたことありますか?」

亮はお店で撮った浩二の写真を見せた。


「浩二さんですよね、どうしたんですか?」

「実は今日の仕事を紹介してくれたのが浩二さんなんです」

「浩二さん、良く撮影現場に来ていますよ」

孝子は亮と浩二の関係を怪しみながら答えた。


「どんな用事ですかね?」

「最初は優弥さんと一緒に来ていたんですけど

 優弥さんが出演しない時も撮影現場に

来ていたような気がします」


「今日も孝子さんたちのスチール撮影中に

来てプロデューサーとアンナさんの

マネージャーと話をしていました」

亮は優弥が死んだ後も撮影現場に来ていた浩二が

なんの用で来ていたか不思議だった。


「そうだったんだ・・・」

「そう言えばアンナさんと親しいんですか?」

「ええ、時々メールでやり取りして

食事に行ったこともあるけど、

やはりアンナさんに興味があるんだ」

孝子はアンナに嫉妬して機嫌が悪くなった。


「いいえ、別にそういう訳じゃないですけど

ちょっと浩二さんの事が聞きたくて」

「浩二さんの事調べるって何かあるんですか?

優弥さんと同じホストクラブで働いているんじゃないかしら」


亮は浩二が優弥の仕事を引き継いでいるのではないかと

疑っていたが、まだ孝子に優弥の話はできなかった。

亮は浩二の事をどうやって調べていいか

考えるために電話の為に席を立った。


「飯田さん、報告が遅くなって申し訳ありません」

「ああ、かまわんよ」

「実は新宿店の店長の園田さんから話を聞きました」

亮は景子から聞いた安田の秘密を話した。

「そうかあの男そんな汚い真似を・・・」


「はい、裏をとって次のステップへ行きましょう」

「わかった、この先は私に任せておけ」

「了解です。それで園田さんの待遇は

宜しくお願いします、かなり優秀ですので」

「それは社長のお前さんが決めることだ、

秘書でも副社長でも好きにしろ」


「ありがとうございます」

亮が席に戻ると孝子はメールをしていた。

「いま、アンナさんにメールを送ったわ。

撮影が終わったら連絡をくれる」

「あっ、すみません」

「その代わりデートは私が先よ」

「もちろんです、アンナさんが必ずしも僕と会ってくれると

限りませんから」

亮は約束すると孝子は嬉しそうな顔をした。


アンナが亮に興味を持っているのを孝子は知っていて

首を横に振った。

「ねえ、ここで誰を待っているの?お客様が来たら私お邪魔よね」

「友人ですから大丈夫です」

亮が答えると孝子は声を上げた。

「あの人綺麗!」

孝子はレストランに入ってきた女性に見とれていた。


「亮、何日家に帰っていないと思っているの!

お母さんが心配しているわよ」

孝子の見とれていた女性はブランド品で

着飾り上品な物腰は正にセレブだった。

そしてその女性は店内を見渡しツカツカ

歩いて来ていきなり亮の頭を叩いた。


「痛いなあ、美佐江姉さん」

亮は自分の頭をなでながら横に立っている美佐江を見上げた。

「亮、六本木に15億円のマンションを買ったんだって」

「お金を出したのは飯田さんです」

「そんな事をしたらますます

家に帰ってこなくなるじゃない」


「大丈夫、美宝堂の家具の写真撮影が

終わったら直ぐに誰かに転売します」

「まさかロビンに売るつもりじゃないでしょうね」

「ロビン日本に家を欲しがっていたから

ちょうど良いと思いますよ」

美佐江は呆れて顔をして孝子の方を見て会釈した。


「初めまして亮の姉の美佐江です」

「は、はい。山本孝子です」

孝子は立ち上がって美佐江に頭を下げた。

「可愛い子ね、亮をよろしく」

「は、はい」

「お仕事は何をなさっているの?」


「渋谷のアリスパークで販売員をしています」

「まあ、素敵。お仕事を手伝ってくれるといいわね」

美佐江と孝子の挨拶が終わると亮は美佐江に聞いた。

「姉さんもロビンを迎えに来たんですか?」

「そうよ。どうしても会いたいと言うから仕方なしに」

美佐江は口調がきつく答えた。


「別に言い訳しなくたって良いじゃないですか」

「言っていないわよ!」

そこに亮へロビンから電話が掛かってきた。

「亮、今着いたぞ。どこにいる?」


「約束したビッグバードのイタリアン

レストランで待っています」

「わかった、直ぐに向かう」

電話を切ると亮は美佐江言った。

「ロビンが今着いてすぐこっちへ来るそうですよ」


「わかったわ、ちょっと化粧室へ行ってくる」

美佐江は慌ててトイレに向かった。

「お姉さま美人ね」

二人の会話を聞いていた孝子は呆気にとられて話した。

「はい、ちょっと気が強くて・・・」


「うふふ、でも可愛いわ。ロビンさんて

お姉さんの恋人なんですか?」

「ロビンが姉に恋心を寄せていて居て・・・これからですね」

「羨ましいわ、恋なんて」

「大丈夫、孝子さんもきっと素敵な恋ができます」


「さっきお姉さまが言っていたお仕事ってなんですか?」

孝子は美佐江の話が気になっていた。

「今度スタジオDのファストブランドを

作るのでその事だと思います」


「ひょっとしたら團さんはスタジオDの経営者なんですか?」

「ええ、父が親会社の美宝堂の社長です」

「ああ、そうなんですか。お金持ちなんですね」

孝子は亮が何者かわかったが亮との

付き合いを望んでいた孝子は

身分の差にそれをすっかり諦めた。


「亮!」

レストランの入口でロビンの呼ぶ声がした。

「やあ、ロビン」

二人がハグをすると後ろに美佐江が立っていた。

「そこで会ったの」

美佐江はまた言い訳がましくいっていた。


「おお、このお嬢ちゃんは?」

ロビンは目ざとく孝子を見た。

「僕の友達の山本孝子さんです」

「こんにちは」

孝子は無理をせず日本語で言って深々と頭を下げた。


「こんにちは、私はロビンです」

ロビンは片言の日本語で挨拶をした。

「ロビン日本語の練習をしているんですね」

「ああ、コミュニケーションを取りたいからね」

「あはは、ダーリンは外国人ですね」

「何?」


「亮!」

大きな声が聞こえるとケイトが亮に飛びついた。

「ケイト体の調子は?」

「うん、ロビンのハンプトンズの別荘でゆっくり休んだわ」

「よかった、今度は日本の温泉で休んでください」

「大丈夫、早く亮の仕事がしたいわ」

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