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撮影現場

「ええ、HITの航空券が安いのはフライト時間帯、

使用エアライン、飛行場

安いディスカウントチケットの買い取り

保証をしているから安いんだけど、

それが底値じゃないわ、つまりアメリカ

国内線など海外の国内線やホテルは

安田が作った現地法人Y・A・Sが

買ってそれをHITが買っているの」


「それはいいアイディアですね。僕でもそうします」

「問題は金の流れよ。チケットの買い取り保証のために

 現金買いするお金がHITから出ている訳よ、現地法人は

ノルマを果たすとリベートのバックがあってまた

儲かるし、HITがチケットを売れなかったら

現地法人はチケットを払い戻しするけど、

HITには一切払い戻ししない」


「なるほど、現地法人は何のリスクがないですね」

「ええ、私が把握しているアメリカの現地法人は

数人の事務員で年間2000万ドルを

稼いでいるわ、他にも一つ」

「例のシャンプーですか?」


「そうよ、私が安田と優弥を繋いだので

礼金を貰って安田が消えたのでそのリベートを

貰ったのよ」

「それで僕に車を買ってくれると言ったんですね」


「そうよ、このカラクリを知っているのは

私と安田の愛人のアジア担当早瀬みゆと

ヨーロッパ担当横入芽衣の安田の愛人三人だけ

あなたと私が組めばHITを乗っ取れるわ」


「それで安田さんは代表権は有りませんけど、

Y・A・Sのお金は動かせるんですか?」

「そうよ、YASは誰も知らない会社だから」

「なるほど」

安田がすんなりフィリピンに行った理由が分かった。

「どう処理しましょうかね」


「出資者に告発するわ、元々100%H.I.Tが

出資して作った会社だからどうにでもなるはず」

亮は景子が安田を殺すと言わなくてホッとした。

「じゃあ僕の仕事は?」


「新しい出資者に会って味方に付けて欲しいの」

「会長と言うおばさんですか?」

「あなたなら絶対信用するわ」

景子は亮が女性を虜にする能力を持っている男だと

感じていた。


「分かりました、それで景子さんと僕を重役に

登用してもらうように頼むわけですね」

「そうよ、あなたが社長で私が副社長になればベスト!」

「それはいきなり無理ですよ」


「大丈夫、私が付いているから。

私これでも創業からトップセールスマンだったのよ」

「それが新宿西口支店長ですか?」

亮はどう見ても景子は閑職に追いやられたとしか思えなかった。


「そうよ、安田が女を作るのに邪魔だから

追い出されたのよ、知っているくせに」

「退職して独立すればよかったのに」

「旅行代理店を作るのにいくらかかると思っているの」

「第3種は資本金300万円以上供託金が300万円、

第2種は資本金700万円以上供託金が1100万円以上、

第1種は資本金3000万円以上供託金が7000万円ですよね」


「そうよ、詳しいのね」

「はい、近々試験を受けるつもりですから」

景子はそれを驚いて一瞬戸惑って続きを話した。

「本当、じゃあ話は早いわ。旅行代理店は第1種を

持っていないと海外のパッケージツアーを

企画できないから儲からないのよ、

そうなると会社を始めるに1億円以上かかるから

無理に決まっているでしょう」


「そうですね、すみません」

亮は今までビジネスの資金で苦労したことがなかったので

軽率な意見に景子に申し訳ないと思った。

亮が頭を下げると景子は亮の耳を軽く噛んだ。

「もしも、会社が手に入ってもホストクラブや男と遊ぶんですか?」


「ううん、思う存分仕事が出来なかったストレスよ。

私が会社の幹部になったら

 今度こそ上場させるわ」

亮は景子が出来る女だと信じていた。

「わかりました。やりましょう」

亮の頭の中にはJOLのチャーター便、

ルーセントホテル、ダイエットホテル

など様々な旅行企画が頭に浮かんだ。


「本当?」

「本当です」

「私、これ以上亮を責められない。ねえ、今度はベッドで・・・」

景子は亮の股間に手をやって椅子に座っている

亮の膝に乗った。


「私、意外とSじゃないかも・・・明日の勉強の為に・・・」

景子は亮に激しいキスをしてきた。

~~~~~

試合で疲れていた亮が中野のAVスタジオに着いたのは

集合時間の9時ギリギリだった。

「おはようございます」

初めて撮影現場に入った亮は誰彼構わず挨拶をしていった。

「あんた誰?」

ジーパンとTシャツ姿の男が亮に声をかけてきた。


「はい、浩二さんに紹介された松平亮です」

「ああ、汁男優さんね。入口の奥でみんなと待っていて、

タバコは吸わないでください。女優さんが口臭を嫌がるので」

男が指差した方向には6人の男たちが座っていた。


「おはようございます。松平です」

亮が元気よく挨拶すると20代から40代の年齢幅の広い

男たちは声を出さず会釈しただけで

下を向いてスマートフォンでゲームをやったり、

メールを見たりしていた。

「おはようございます」


そこに、一人の小柄で胸の大きい女性が元気に入ってきた。

亮は前日ビデオに出演していた本物の道端ゆかを目の当たりして

嬉しくて微笑んだ。

「道端ゆかです。よろしくお願いします」

道端ゆかは亮に向かってお辞儀をした。

「あっ、松平亮です」


「じゃあ後でね」

ゆかはニコニコ笑ってメイクルームへ行った。

そこへもう一人のセクシー女優水樹アンナがサングラスをかけて

マネージャーと入ってきた。

水樹アンナは日本人とアメリカ人のハーフで

抜群のスタイルでいま人気絶頂のセクシー女優だった。

アンナは亮たちに汁男優に挨拶することはなく

亮の顔をチラッと見ただけだった。


「すみません、今の水樹アンナさんでしたよね」

亮は隣にいた中年の男性に声を掛けた。

「ああ、はい」

中年の男性は仕方なしに答えた。

「この仕事長いんですか?」

「ええ、まあ1年くらいかな」

「僕、今日初めてなんです。ワクワクします」


「あっ、そんなに楽しくないですよ。

我々は女優とできませんから」

「ああ、知っています、昨日観ました。

でも1年もやっていらっしゃるだから

何かあるんですよね」


中年男性は浮かれている亮を怪訝そうに見て

亮の耳元で囁いた。

「ええ、刺激にはなりますね。

それに好きな女優さんが来た時はドキドキします」

「そうですか」

亮はニコニコと笑った。


そこに浩二がやってきて亮に会釈した。

「浩二さんお疲れ様です。浩二さんも出るんですか?」

「いいえ、俺のはあそこは小さいからダメです。

ここのプロデューサーに用が有って」

「そうですか・・・」


浩二はそう言ってプロデューサーと話をして部屋から出て行った。

しばらくすると浩二は水樹アンナのマネージャーと話を終えると

スタジオから出て行った。

「何かあるようですね」

亮は独り言を言うと雪に電話を掛けた。

二人の女優はメイクと支度が終わり

スチール写真の撮影が始まった。

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