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ザ・ニンジャ

亮は低くなったポポスの後頭部に

大きく振り上げた踵を落とした。

脳がゆらぎフラフラしているポポスの

顎にサマーソルトキックを

を放つとポポス大の字になって後ろに倒れた。


レフェリーが10カウントを数えると

鐘が鳴り亮の手がレフェリーによって持ち上げられた。

会場の観客はまるで忍者のように動く亮に歓声を上げ

5分もしないうちにザ・ニンジャの映像が

YouTubeにアップされた。


景子は亮のいる部屋に入って汗だらけの

亮に飛びついてキスをした。

「素敵だったわ、あの打撃の音最高だったわ。

あなたがそんなに強いなんて知らなかったわ。

惚れちゃいそう」


「ありがとうございます」

「亮少し休んで。決勝まで10分の休憩よ。

先に試合が終わったジェイソンの方が有利だから」

「了解です」

景子は亮の体の汗をタオルで拭いていると

控え室のドアが3回ノックされ

亮はそれを聞いて慌ててTシャツを着た。


「景子さん、ジェイソンかもしれません注意してください」

「どうして?」

「何故か日本人のノックは2回、欧米人のノックは3回なんです」

亮はそう言ってドアをゆっくり開けた。

「おお、やっぱり亮か」

ピョートルとアントンはドア大きく開けて入ってきた。


「やっぱりバレましたか?」

「当たり前だ、その胸の4本の傷絶対忘れないぜ」

ピョートルが笑いながら亮の胸を押した。

「ところで亮、なぜ格闘技の試合になんか出ているんだ」


「それが日本人の選手が怪我で出場が取りやめになったんで

アイザックや長官には内緒にしてくれませんか、

僕がこんな事をしている事がバレたら信用が無くなります」

「いや、ウイルソン長官はすぐに気づいていたようだ。

それより亮が居れば娘たちを護って

くれるから逆に喜んでいた」


「はあ」

「それでジェイソンに勝てそうか?」

ピョートルが亮の顔を両手ではさんだ。

「勝ちたいですけど、殺さないように

攻撃をするのは難しいものですよ」

「あはは、亮の悩みはそっちの方か」


「他に何がありますか?」

亮はジェイソンに勝つのが当然のように聞き返した。

「金玉でも潰してやったらどうだ。

さっき日本人の女性を控え室に連れ込んでいたぞ。

今頃やっているんじゃないか」

「無理やりですか?」

亮はその女性が心配になっていた。


「ああ、抱きかかえられていたが

どうかな?無理矢理も見えたが」

「景子さんやばいですよ」

亮はピョートルの答えに景子の手を掴んで

隣の控え室のドアを叩いたが何の

反応もなく亮がドアに耳を当てると

女性の悲鳴が聞こえた。


「ジェイソン開けろ!」

亮が何度もドアを叩くとピョートルと

アントンが後ろから来て亮の肩を引いた。

「力仕事は俺たちの方が得意だ、任せろ!」

ピョートルとアントンが二人で

体当たりをするとドアノブがぶっ飛び

ドアが開くと奥の床の上でジェイソンが上半身裸の

女性の上に乗ってジーパンを脱がせていた。


「止めろ!」

亮が怒鳴るとジェイソンが顔を上げた。

「なんだお前たち」

「その女性嫌がっているだろう」

亮が興奮してジェイソンと女性の間に入った。

「ふざけるな同意の元にやっているんだ。

この女は俺が好きなんだ」


「もうすぐ試合だ、不謹慎じゃないか」

「俺の休憩時間の邪魔をするのか?」

ジェイソンは下半身を露出したまま亮を上から見下ろした。

「合意かどうかは彼女に聞いてみる」

景子は女性に上着を着せてジェイソンの控え室を出て行った。


「人の恋路を邪魔した奴はどうなるかわかっているな」

ジェイソンが亮の首を掴むと

ピョートルとアントンが目の前に立ちはだかった。

「我々はロシアの要人のボディガードだ。

ここでお前を殺しても咎められないはずだ」

ピョートルとアントンがスーツの中に手を突っ込むと

アメリカ育ちのジェイソンはその意味が分かり両手を上げた。


「わかった、わかった。さっさと部屋を出て行ってくれ。

だがお前たちの敵は

さっきロシア人を倒した日本人のニンジャだろう。

俺を狙うのはお門違いだ。それに

小僧、今度会ったら本当殺す!」


ニンジャの正体を知らないジェイソンは

亮に向かってつばを吐いた

「その日本人は我々の警護対象者だ、

まあせいぜいニンジャを倒して

欲求不満を晴らすといい」

亮とピョートルとアントンが壊したドアを閉めて出て行った。


「頭に来たぞ。亮なんとかあの男を痛い目に合わせてくれ」

ピョートルが亮に声をかけた。

「了解です、痛い目ですね」

亮はニヤニヤと笑った。

「何かいい事思いついたな。亮」


「はい。バッチリです。ところで懐の

中は何が入っているんですか?

まさかピストルじゃないでしょう」

「いや。今日は本物の護衛官だ」

ピョートルはピストルを胸の上から叩いた。


「そうか・・・いいですね」

亮は堂々とピストルを持って歩けるピョートルたちが羨ましかった。

亮が控え室に戻ると景子が戻ってきた。

「彼女は医務室に連れて行って暴行を

受けてかどうか調べているけど

興奮して泣いているから少し収まってから

じゃないと調べられない。気の毒に」


「警察へ連絡は?」

「まだ連絡はしていないわ、

主催者がまた押さえ込むかもしれない」

「なんか悔しいですね」


亮はそう言いながら暴行事件が有った事を美咲にメールを送った。

美咲は大学1年の時に軽井沢で監禁を

受け亮に救出された経験を持っていて

ことさら婦女暴行事件を嫌っていた。


「そうですか、でも景子さん

あのジェイソンとやったんですよね」

「それはもう言わないであんなレ○プ魔とやったなんて恥だわ」

景子はすっかり亮の打撃に惚れていた。


「ところで亮、さっきのロシア語で

話をしていた二人友達?」

「はい、今会場に来ているロシア人の警護をしています。

紹介しましょうか?」

「べ、別に良いわよ」


「そうですか・・・かなりタフですよ。

一人はコザックの血を引いていて

 インディ・ジョーンズのように

鞭の使い方が上手いそうですよ」

景子は鞭と聞いて鳥肌が立った。


「そう、一度実演を見せてもらいたいわ」

「了解です」

亮は独身のアントンと景子をくっ付けようと思って

ニヤリと笑った。

「さあ、時間よ。マスクをかぶって」


「景子さん、先に行ってください、

一緒にいるのをジェイソンに見られたら

僕の正体がバレます」

「わかったわ」


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