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ジェイソンの乱行

亮は景子と走って客席に戻った。

「亮、ジョンソンに何か言ったの?」

「ええ、日本人をなめるなと言いました」

「うふふ、勇気あるわね」

「それより景子さんの舐めるとこ見たかったです」

亮は明日の撮影の勉強の為にそれを見たかった。


「亮、あなたも変な趣味持っているのね、人の行為を見たいなんて」

「そうでもないですよ、覗きは割と正常な行為です。勉強になるし」

「ふーん」

景子には亮の言っている事が理解できずそっけない返事をした。


「とこでプログラムを見ると色々な国の格闘家がいますけど?」

「そうよ、今日の夕方からやっていた予選で勝ち残った。

アメリカ、ロシア、ブラジル、日本代表がトーナメント方式で

今から戦うの」


「随分詳しいですね。それにしても豪華な顔ぶれですね」

「ロシアからVIPが来ているからよ、

それにうちもスポンサーの1社だし」

景子が指差さしたVIP席の先にはウイルソン石油省長官妻の

アイザック隣にはエレーナ後ろにはナターシャ、

クラウディア、イリーナとピョートルとアントンが座っていた。


「ヤバッ!」

亮は一瞬景子の体の影に身を隠した。

「どうしたの?亮」

「いいえ、あのVIPの後ろの二人強そうですね」

「ええ、あの白熊のような体素敵!」

亮が指差したピョートルとアントンを見て喜んでいる

景子は太マッチョも行けるのがわかった。


「あんな、白物家電の冷蔵庫見たいなのが好きなんですか?」

「そうよ、いかにも丈夫そうでしょう」

「メキシコのルチャリブレはどうですか?」

「好きよ、ローリングソバット、サマーソルトキック、

バシバシいう音を

 聞くととても興奮する」


「では、サブミッションホールドはあまり

好きではないんですね、チキンウイング

アームロックとか三角締めとか」

「ええ、だってとても地味なんだもの、

どうしてギブアップするか分からない!」


「実はサブミッションは打撃より痛いですよ」

「私、亮の戦う姿見てみたい!」

景子は亮の顔を見て興奮しているのがわかった。


動物の狩りに例えると犬は集団で獲物に

飛びかかり急所の首筋に

噛み付く一撃必殺の狩りであり、

一方単独で狩りをする猫族は鋭い爪で攻撃して

獲物の足を止めてから首筋に噛み付く狩りの方法をとる。

ボクシングはまさに猫族の方法でパンチを放って

相手を弱らせて一撃を加える戦いである。


空手は一撃必殺と言われ最強の格闘技と言われるが

もしも、柔道がスポーツではなく畳の上ではなく

硬いコンクリートの上で行ったら

投げ技で全体重をかけ背中から地面に叩きつけられたら

呼吸は止まり、後頭部をぶつければ

脳しんとう起こさせ戦闘不可能に出来き、

肘を喉に押し付ければ首の骨を折り

殺すことも可能であるなど

相手へのダメージをコントロールできるのも柔道の特徴である。

そして寝技などは首を噛まれた獲物が

逃げようと必死でもがく姿を彷彿させる。


世界の警察官が柔道を習っているのは

それを熟知しているからである。

「景子さん、男性を縛った事ありますか?」

「ううん、それは好きじゃない」

「では猫系ですね」

「どう言う意味?」

「いいえ、なんでもありません」

亮は笑いながら首を横に振った。


「ところで僕に紹介した人ってジェイソンだったんですか?」

「そうよ、同じ格闘家だから喜ぶと思っていたんだけど、

別な方向へ行っちゃったわ」

「そうですか・・・」

亮はせめてラウンドガールのビキニの

女性を紹介してもらえるのかと思って

いたのでがっかりした。


「ジェイソンは日本人女性が好きだから

主催者側が女の子を用意して

抱かせるんだけど、それだけじゃ物足りないらしくて

試合中客席を見て

女の子を物色しているの」


「じゃあ試合が終わったら女の子に声をかけるわけですか」

「ここだけの話、前々回はラウンドガール、前回はOL二人に

暴行事件を犯しているの、示談で済んだけど」

「許せませんね、日本女性をなんだと思っているんでしょうか」

「見ての通りよ、スポンサーの私の頭をいきなり

掴んで舐めさせようとするんだから」

亮はジェイソンが日本人を馬鹿にしている

ようにしか思えず怒りがこみ上げてきた。


「ところで亮はファイトマネーを

どれくらいもらっているの?」

「月30万円くらいです」

亮は警察庁から貰っている給料を言った。

「えっ、給料なの?」

亮はいきなり景子に聞かれで返事に

困っているとそこに場内放送が流れた。


「ここで、残念なお知らせです。

日本代表の石田和夫選手が先ほどの試合で手首を骨折した

為に出場が取りやめになりました」

アナウンスが聞こえると会場のザワめきが収まらなかった。

「亮、代わりに出場して」

景子がニコニコして亮の腕を掴んだ。


「えっ、急に言われても出場できるんですか?」

「どうにかするわ」

景子は亮が止めるのも聞かず事務局に走っていった。

「困ったなあ」

亮はつぶやきながら車の方に向かった。

「大丈夫ですかね、聞いたことないですね。マシンガン亮って」

景子に言われて主催者事務局の人間が首を傾げた。


「でも、日本人が出場しなければ盛り上がらないわよ」

「そりゃそうですが、大怪我でもしたら」

「危なくなったらレフェリーストップをかければいいじゃない」

「分かりました、ところで本人は?」

「今来るわ」

亮が駐車場から荷物を持って走って来た。


「景子さん、出場しますけどマスクしますよ」

亮は炭素繊維で出来ている黒い目だしマスクを景子に見せた。

「そう、せっかくのイケメン出さないんだ」

景子は亮の顔を出た方が人気が出ると思ってがっかりした。


「すみません、ドクターチェックをしますから医務室に入ってください」

事務局の人間が亮を医務室に行くように促した。

「ドクターチェックで問題なければいいですね」

景子が強い口調で言うと主催者は渋々頷いた。

亮は5分もかからず医務室からドクターと一緒に出てきた。


「問題ありません、大変健康な体です」

ドクターは事務局の人間に太鼓判を押した。

「亮、リングネームはニンジャマンにしておいたわ。それと危なくなったら

 レフェリーストップかけられるようにしておいたわ」

「お気遣い無く」

亮は控え室に入ってスパッツを履き上半身を裸になった。


「わあ、いい体!」

景子が亮の後ろから声をかけた。

「景子さん、見ていたんですか?」

亮は振り返って恥ずかしそうに景子の顔を見た。

「薄っすらだけど、その胸の4本の傷と背中の傷、

すごいわね」


「ええ、傷が付くということは弱い証拠です。

アップしますので客席に戻ってくれますか?」

「セコンドはいいの?」

「大丈夫です、すぐに終わりますから」

亮はそう言ってストレッチを始めた。


景子が席についてまもなくアメリカ代表のジェイソンと

ブラジル代表のアントニオ・ナカムラの試合が始まった。

アントニオはグレーシー柔術の柔道着スタイル、

ジェイソンは上半身裸にパンツ姿だった。

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