景子の迎え
めぐみはバスケットコート並の広さのテラスに出て大きく息を吸った。
和美に紹介されたインテリアコーディネーターの野中が亮に
部屋のあちこちを説明をして行った。
そして最後に最上階だけが持つ広いテラスを野中は手を広げた。
「こちらには手すりの周りに低い植木を置いて、
椅子とテーブルを置いてバーベキューパーティが
できるようにします」
「バ―ベキューパーティか・・・一度もやったことが無い」
バーベキューと聞いて亮が呟いた。
「えっ?アメリカにいたのにやった
BBQやった事ないんですか?」
和美は亮のつぶやき声を聞いて
大声を上げて亮に聞き返した。
「ええ、僕が夜外を歩くと蚊が大量に迫ってくるんです」
「まあ、亮さんは人間だけじゃなく蚊にもモテるんですね」
「ええ、血を吸う蚊はメスなのでフェロモンの
強い男性の血を吸いに集まってくるそうです」
「まあ、それって自慢?」
「まさか血を吸われるのを自慢する
奴なんていませんよ、トワイライトのヴァンパイアあるまいし」
「私、ロバート・パティンソン好き!」
めぐみは三人の会話に飛び込んできた。
「團さん、ここまでは蚊は飛んできませんよ」
亮は野中の話を聞いて嬉しそうに答えた。
「なるほど、野中さんそれならテラスで
トワイライトのDVDを見るのも良いですね。
それにキッチンの脇にワインクーラーが要りますね。
ワインをもってテラスを持っていくシーンなんか最高です」
「そうですね、了解しました」
亮はその後野中に細かい指示をすると
野中は残らずタブレットにメモをして頭を下げた。
「めぐみさん、葛原の部屋はどこですか?」
亮はベランダでボーっと風景を
眺めているめぐみに声をかけた。
「ええと、向かいの棟の24階東京タワーが
見えた部屋だから
ちょうどここから見えるところよ」
「覗けるかな?」
「たぶん、夜な夜な女を連れ込んで夜景を見ながら
女性が窓に手をついてバックからやるそうだから
女性の顔を見られると思う。私もそうだった・・・」
「了解、双眼鏡用意します、赤外線スコープもいるかな?」
「葛原に限らずここなら他の部屋も覗けるわね」
「ええ、他の部屋にも用があります」
「えっ?」
~~~~~
和美に後を任せて亮はめぐみと車で渋谷に向かった。
「さて、7時まで時間があります。明日の
勉強の為にDVDでも観ましょうか?」
「えっ、どこで?」
「ホテル」
「きゃー嬉しい!」
亮とめぐみは歌舞伎町裏のホテルに入ると
AVを観て男優の勉強を始めた。
「気に入らない」
「何が?」
「バイブに頼りすぎです。これじゃ気持ちいいより
痛みが大きいはずですねえ、めぐみさん」
「ええ、女優さんが可哀想、もっと優しい方がいいわ」
「演技ですね、あの声あの顔」
亮は腕を組んで頷いていた。
「亮、そろそろ明日の練習しない?
ラブホに入って服を着たまま
AVを観ているカップルなんて変よ」
「はい、インプット完了。問題点修正。
お風呂に入りましょう」
「きゃー嬉しい。了解。めぐみ服を脱ぎます」
「待ってください、入口を入っていきなり
キスをする所からスタートします」
亮はめぐみとドアのところに戻りキスを始めた。
二人の激しい行為が終わったのは6時過ぎだった。
めぐみは波のように押し寄せてくる快感で
体を時々痙攣させていた。
「亮、今まで以上にすごかったわ」
「いい勉強になりました、
ご先祖様の書いた物に加筆しておきます」
「加筆?」
「はい、先祖が書いたテクニック帳です」
「それは素敵なご先祖様ね」
めぐみは体を起こして亮にキスをした。
「7時から人に会わなくちゃいけない
のでそろそろ支度をしてください」
「はーい」
ご機嫌のめぐみは大きな胸を揺らしバスルームに向かった。
~~~~~
めぐみを恵比寿のマンションに送り届けた亮は
7時にHIT西新宿店の前に立った。
「お待たせ、約束通り来てくれたわね」
女王様気取りの園田景子は迎えに来た車と
亮を見てご機嫌だった。
「何処へ行きますか。景子さん」
「有明のディファ有明に行ってくれる、
そこで私の友達と会って」
「友達ですか?了解です」
亮は景子に友達と聞いてどんな美人の
女性と会えるかワクワクした。
「私が帰った後客の入はどうでした?」
「お陰様で閉店までお客様がついていました」
「さすがね、人目あった時からあなたは
全身からフェロモンを出していたわ」
助手席の景子はそう言いながら股間に手をやって
興奮を抑えきれない様子だった。
「大丈夫ですか?」
亮は心配した素振りを見せると景子は笑って答えた。
「わかっているくせに濡れているのよ」
「・・・景子さん。いま社長さんとの関係は?」
「ああ、社長は何故か新しい女ができたら
そっちへ夢中、支店が出来る度に自分の女を
女をスパイとして送り込んで監視させているの、
私みたいに支店長になれた
女は運がいいけど、給料は他と同じ
僅かな手当をもらうだけおまけに
恋愛も禁止されてl」
「えっ?恋愛禁止ですか?」
「そう、社長の女になったらどんないい男が
現れても我慢しなきゃいけないの」
「まるで奴隷ですね」
「ええ、でも安田は今を時めく格安海外ツアーを
販売している大人気会社の社長、否が応でも
女が群がってくるわよ。私もその一人だった」
「それでホストクラブで遊べる収入を得たわけですね」
「収入じゃなくて経費を使えるだけよ。
自腹じゃ飲みに行かないわ」
「なるほど、それで女子社員たちは
どこで調達するんですか?」
亮は景子が経費の使い放題にさせている
安田の経営能力を疑った。
「就職の面接の時に目をつけておくのよ、
バストが大きくて黒髪のロング女」
「あれ?景子さんロングじゃないじゃないですか」
「安田の趣味は女を裸にして髪の毛を
引きずり回しそれをハサミで切るの、
それでMに目覚めた女は女奴隷、逆に私はSに目覚めたわ。
だから私は格闘技が好きなのね。うふふ」
亮はSと聞いて景子が自分に何かをするのではないかと
体を硬直させた。
「絶滅黒髪少女・・・」
亮が呟くと景子が大声を上げて笑った。
「そうね、安田が居れば黒髪少女は絶滅してしまうわ」
「でも恐ろしいですね。ハサミで髪を切るなんて」
「ええ、今でもあの時を思い出すと鳥肌が立つわ」
亮は人を食ったような態度で会社の譲渡を
拒否した安田に、S男の影が有った事には気づかなかった。
つまり、歌舞伎町の男たちが恐れている飯田を困らせて
快感を得ていたのだった。




