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美菜子の未来

美菜子は学校でトップと言えど受験対策を

していないので夏休み前の

今では学費の安い国立大学受験の

対応が難しいかも知れなかった。


「できるだけ学費の安い国公立を選んでもらって、

勉強してもらいましょう」

「そうですね、そう伝えます」

「そして、大学に入ったら悪い虫がつかないようにうちの

グループ会社でアルバイトをしてもらいます。良いですね」

「ありがとうございます、でも大学へどうしても

 行かなくてはならないんですか?」


「はい、海外では俳優のほとんど大学を出ています

 何をするにも、知識、常識が必要ですからね。

 それが演技に深みが出てくるのだと思います。

 生きていく中で出来るだけ後悔して欲しくないんです

 あの時に勉強しておけばよかったと後で

 考えても時間は戻りませんからね」

五郎は自分に準えて亮の言った事に納得した。


これで安心して兵庫県へ行けます」

五郎は胸をなで下ろした。

「頑張って日本一の家具職人を目指してください。

五郎さんの作った家具が

美宝堂に並ぶのを期待しています」


「ありがとうございます、なぜこんな

俺たちに親切にしてくれるんですか?」

五郎は知り合ったばかりの亮があまりにも優しくしてくれる

事に感動して涙を浮かべた。


「別に親切では有りません。秋田古町の女将の

町子さんに聞いたんです。あなたのおじいさんが

有名な家具職人さんだったって、五郎さんはきっと

その血を受け継いでいると思います。

美菜子さんはあれだけの美人、きっとスターになれます。

だからこれは僕たちの投資です」


亮はいかにもビジネスライクに五郎たちに接しているように言った。

「亮さん、美菜子を嫁さんにしてやってください。

あいつ亮さんに夢中なんです」

五郎はテーブルの向こうから体を伸ばして亮の耳元で囁いた。

「ありがとうございます。残念ながら僕には・・・」


「あら、良いわね。ピチピチのJK、

18歳未満の少女に手を出したら逮捕するぞ」

美咲は亮と五郎の会話を聞いて嫌味を言った。

亮はそれに気づいて美咲のそれを遮った。


「美咲さん、ところで塩見の動きはどうですか?」

「ええ、この前怪しい奴らを集めたきり

表立った動きがないわ、それだけに

地下で密かに動いているかもしれない」

「五郎さんの件で問い合わせがきた様子は?」


「無いわ、間違いなく殺人未遂、銃刀法違反で起訴される事案だから

裁判前から弁護士を立てるべきなのに」

「やはり俺を助けるつもりはなかったんですね」

五郎は心から薄情な塩見を恨んだ。

「でも、亮がこうして街を闊歩しているのに

彼らは何も気づかないのかしら」

美咲は死んだはずの亮が堂々と仕事をしているのに

気づいていない塩見が不思議だった。


「奴らはそれだけ僕に目が行っていないということなんですよ」

亮は塩見が大きな仕事に関わっているような気がしてならなかった。

「何なのかしら?」

「菊池さんの行方不明に関係あるんですか?」

「おそらく、菊池さんの部屋に大量の血痕が残っていましたから」

亮が五郎の問いに答えると美咲が唖然とした。


「えっ、その話初めて聞いたわ、どうして知っているの?」

「蓮華と桃華が菊池さんの部屋に忍び込んで調べてきました」

亮は美咲の耳元で囁いた。

「えっ、それって、不法・・・」

「礼状が無いので入れないでしょう。大丈夫、写真を撮ってあります」

「まあ、そうだけど」

美咲は亮にそう言われると諦めた様子で答えた。


「五郎さん、菊池の写真持っていますか?」

「ええ、スマートフォンで撮った写真があれば」

五郎はみんなで撮った写真の菊池を指差した。

「写真いいですか?」

亮は五郎からスマートフォンを受け取って

写真を事務所のパソコンに送った。


「美咲さん、後で写真プリントします」

「了解」

美咲が答えると尚子が亮に向かって手招きをした。

「どうしました?尚子さん」

「ビール飲んでいい?」

「良いですよ」


「ありがとう。真奈美ちゃんの相談に乗ってあげてよ」

尚子は真奈美の背中を押して亮に付けた。

「どうしました?」

「私、どうすればいいですか?声は倍音じゃなかったし、

ダンスはお姉ちゃんのように

 上手く踊れないし、身長は中途半端、年齢も20代だし・・・」


「そうですね。男と寝れば仕事が貰えるという

今までの安易な考えでは

ファッション誌のグラビアモデルで終わるでしょうね」

亮には珍しく女性に冷たく答えた。

「ええっ」

真奈美は目から大粒の涙を流し初めた。


「ああ、泣かせちゃった」

紀子は亮の胸を突いた。

「ねえ、亮何とかしてあげて」

めぐみが亮の手を引いた。


「美人でスタイルのいい女性は概してそれで食おうとするから

 なんの努力もしないんです。一見真奈美さんは

スタイルがいいように見えますが、

体重を気にするあまり運動をしないので

筋量が足りません。だから猫背の治療を

施しながら筋トレしていかなければなりません。

昨日見たバニー姿では

足が長く美脚なのでそのメリットを生かしたいですね」


「やります。どうすればいいですか?」

真剣な顔で亮に聞いた。

「足の長さを強調させるために徹底的に

ヒップアップのトレーニングをしてもらいます。

いわゆる美尻ですね」


「わかりました」

「成果が上がったら、スタジオDの

パンティストッキングとランジェリーモデルとして起用します」

「本当ですか?やります!絶対やります」

真奈美はそう言い切った。

「お金がかかりますよ」

「えっ?」

真奈美は亮の言う通りにすればお金がかからないと思っていた。


「それは急に言われても・・・学校もあるし」

真奈美はお金を作るのにどうしていいか悩んでいた。

「お姉さんはただでハワイまで行けるのに

自分はどうして有料なのか不思議でしょう。

それはお姉さんが努力したからです、分かりますか?」

亮に言われて真奈美は姉の香が血の

にじむような努力していた事を思い浮かべ 

うつむいたまま頷いた。


「真奈美さんこうしましょう。

僕のクエストをクリアしたらあなたの夢を叶えます」

「えっ?」

真奈美は思わず顔を上げた。

「はい、まず僕が作ったトレーニングメニューを

3ヶ月間休まず続けること、

 週2回以上マッスルカーブでトレーニングしてください」


「はい、毎日します」

「つぎ、僕の指定した演劇スクールへ通うこと、

勉強の成果は僕が時々会って

 評価します」

「はい」

「そして僕に毎日連絡すること、もし出来ると

約束をすなら費用は僕が立て替えます」


「本当ですか?」

「はい、体が出来上がったらウォーキングレッスン

 徹底的にします」

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