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バニーガール

亮はそう言いながら優弥は前もって手懐けていた女性たちを

出演させていたに違いないと思った。

「亮さん、ご指名です」

亮が呼ばれると亮は腕につけていた腕時計

タグホイヤーのカレラ・タキシーメーターを外して

浩二の腕にはめた。


「これ、あげます」

「マジ、良いんですか?」

浩二は定価で40万円以上もする時計を見て嬉しそうにした。

「はい、どうせ貰い物ですから使ってください」

亮がいかにもベテランホストのような態度を取ると

浩二は尊敬の眼差しで亮を見た。


亮が指名されて場所に行くと天地理沙が座っていた。

「理沙さんありがとうございます。ここの費用は僕が払います」

「ううん、久々のホストクラブ自腹で遊ばせてもらうわ」

「すみません」


「昔、銀座で働いていた頃に良くホストクラブ来たんです。

 美也子ちゃんと一緒に」

「そうですか、美也子さんと一緒にですか」

美也子がホストの徹に引っかかって店をやめようとしている時、

絵理子に相談されたのが美也子との最初の出会いだった。


「美也子ちゃん、徹に引っかかって亮に助けてもらった事を

感謝していたわ」

「知っていたんですか?」

「ええ、もちろん彼女とは親友ですから。

そして私もあなたに救われました」


亮はラブポーションを完璧にマネージメントしている理沙

のプライベートの事はよく知らなかった。

「僕は何もしていませんよ」

「いいえ、私娘を失って生きる気力が亡くなった時、

美也子ちゃんに声をかけられてこの仕事に

生きがいを見つけたんです」


「病気ですか?」

「娘の佳美を夫に取られたんです」

「どうしてですか、女性が親権を持つ確率は80%もあるんです」

亮はそう答えながら理沙の不貞を考えた。


「亮さん私の不貞を考えていたんでしょう。

夫は弁護しなのよ彼が離婚を決めた時、

 私の日常の行動をすべて記録して、

私が娘を叱っている時の映像や音声、

 掃除前の部屋や食器を洗う前の台所挙げ句の果てに

私が結婚する前に持っていた洋服やアクセサリー、

バックも家計費の無駄遣いにされた」


「そんな卑怯な手を使ってまで離婚して

お子さんを奪う必要があったですか?」

「女がいたのよ、しかも夫の職業は弁護士。

後で知ったんだけど

私の依頼した弁護士は夫の後輩」


「なるほど、弁護士事務所の規模や

上下関係があると聞いています」

「あの男は今、再婚した女弁護士と

丸の内に弁護士事務所を作ったわ」

「お嬢さんとは会っているんですか?」


「いいえ、元水商売の女は娘の生活に

悪影響を及ぼすということで

1年間の接見禁止を言い渡されたわ。

もしそれを破れば何年後に会えるかどうか」

「その1年間に洗脳するつもりですね、今何歳ですか?」

「5歳です、6歳になったその時娘が会ってくれるか不安で・・・」


「ちょうど小学校に入る時ですね、

おそらく向こうは理沙さんの焦り

 を利用して何か仕掛けてくるかもしれません。

だから入学祝いを上げたいなんて

決して言ってはいけませんよ」


「私お祝いをあげたいと言おうと

思っていたところです。良くわかりましたね」

「お腹を痛めた。母親なら子供の晴れの日に

何かしてあげたいのは当然です」


「ええ、佳美の入学式の姿を見たい」

理沙は目に涙を浮かべた。

「取り戻しましょう、佳美ちゃんを」

「でもあの子が私の事を」

「大丈夫です。母乳に含まれたオキシトシンを

 飲んだ子供は母親に信頼を持っています。

佳美ちゃんが絶対理沙さんを忘れる事はありません」

亮は笑って答えた。


「でもどうやって?」

「元の旦那さんが浮気をしていた事を立証すればいいんですよ。

弁護士の立場上スキャンダルは命取りです、証拠を突きつければ

話し合いに応じると思いますよ」

「あまり行ったり来たりは佳美の為に

ならないんじゃないかと・・・」


「そうです。だからもう二度と佳美ちゃんを

離さないようにすればいいんです。

 そして向こうは新しい奥さんと子供を

作ったほうがスムーズでしょう」

「そうね、でもどうやったら?」


「元の旦那さんの名前と住所と連絡先を書いてください」

亮はメモとペンを出し、理沙はそれを取って書き始めた。

「熊田栄弁護士、お相手が浅野ゆかり弁護士ですね」

「はい」

「了解です」

亮はそれを取ってポケットに入れ電話を掛けた。

そこへドタドタと五人の女性が入って来た。


「いたいた、亮さーん」

手を振ったのはラブポーションのホステスだった。

「私が呼んだのよ、たまには彼女たちにサービスしてあげて」

「いらっしゃいませ」

亮は立ち上がり頭を下げ丁寧に彼女たちを向かい入れた。

亮が仕事を終えたのは12時過ぎだった。


「亮さん、今どこですか?」

仁木から電話がかかってきた。

「新宿の歌舞伎町です」

「ああ、ちょうど良かった。家持が新宿で飲んでいるんです」

「本当ですか、場所を教えてくださいそっちへ行きます」

亮が教えられたのは新宿通りのデパートの裏側の会員制クラブ「Tokyo」だった。


「お疲れ様です」

仁木と三雲はクラブが入っているビルの前に立っていた。

「通りの反対側の歌舞伎町とは全く雰囲気が違いますね」

亮は入り口から上を見上げた。                                                                                                          


「はい、さっきからここに立っている我々は時々変な目で睨まれています」

「亮さんどうしますか?会員制なの入れませんよ」

仁木と三雲が状況を伝えた。

「了解」

亮は電話を持って秀樹に電話を掛けた。

「お父さん、新宿のクラブTokyoに入りたいんですけど」


「おお、美人のバニーちゃんのいるところだな」

「はい」

亮は入り口の看板にバニーガールの写真を見て答えた。

「ああ、そこのメンバーになっているからお前さんの身分証を出せばVIPカードを作ってくれる」

「ありがとうございます」


「いいさ、お尻の綺麗な女の子が沢山いるから頑張れよ」

「あはは。そう言えば飯田さんが六本木ヒル○の

最上階にマンションを買ったので

家具をいれてください」

「ん?どんな家具がいい?予算は?」

「明日部屋を見て決めてください」


「わかった、コーディネータを行かせる。

しかし飯田さんは随分賑やかの所に住むんだなあ、

 下高井戸のお屋敷があるのに」

「お屋敷ですか?」

亮は自分たちがかなり大きな家に

住んでいるのに秀樹がお屋敷という家が

どんなに大きいか想像した。


「ああ、かなり大きいぞ。今度遊びに行けばいいんじゃないか」

「はい・・・そうします」

亮は秀樹との電話を切ると二人に合図を送った。

「了解が取れました。行きましょう」

「はい」

亮は入口で会員手続きをすると直ぐに

プラチナ色のVIPカードを渡され

席に案内された。


「凄いですね」

仁木は天井からシャンデリアが吊るされた

ゴージャスな雰囲気の店内を見渡していた。


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