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初めての客

飯田は嬉しそうに亮の手を握った。

「はい、すっかり」

「お前のおかげで担保に取ったアリゾナの

土地をバイオ燃料工場にしてもらって

しかも株で儲けて50億円を補填できたところか

今はそれ以上に儲かっている。ありがとう。


それであっちの方も大丈夫か、礼と言ってはなんだが

相手がいなければ綺麗どころ揃えるぞ」

「はい、ありがとうございます。あはは」

亮はいきなり飯田に女の話をされて笑うだけだった。


「たまにはしがらみのない女もいいもんだぞ」

「そうですね。そこでお願いがあるんですけど」

「なんだ?」

「先日、酒井組の組員が百人町で殺害されました」


「ああ、そうだったな」

「そして、昨日ホストクラブ恋の橋本優弥が殺されたんです」

「ん?その話は初耳だ」

「ええ、先ほど身元が分かりましたが

まだ記者発表はされていません」


「そうか・・・」

飯田は歌舞伎町の人間が二人殺された事を聞いて落胆した。

「お願いというのは橋本が勤めていた

ホストクラブ『恋』で働きたいんですが」

「『恋』と言うと・・・村崎の店か・・・

わかった直ぐに亮を雇うように言っておく。

それで潜入してどうするつもりだ?」


「橋本が麻薬の密売をしていたかどうか知りたいんです」

「ふう、麻薬か・・・歌舞伎町にはもっと

楽しい遊びがあるはずなのに・・・」

飯田は最近すっかり麻薬に汚染された歌舞伎町を憂いていた。

「飯田さん、歌舞伎町を一緒に安心して遊べる街にしましょう」

亮は気落ちしている飯田を元気づける為に

飯田の手を握った。


「ありがとうな、亮。私が出来る事なんでも言ってくれ」

「じゃあ、さっき言っていた綺麗どころに

『恋』に来てもらってください、

 客がゼロだと気まずいので」

「あはは、わかった、わかった。必ず行かせる」

亮は飯田に約束を取り付けると冷凍食品を使った

セクシー系レストランを提案した。


そして飯田が出資している100軒以上の飲食店に

冷凍食品の供給する事を約束した。

「お前と会うといつも儲かる話ばかりだな」

「はい、今人を集めるのには安くて美味い食べ物が必要なんです」

亮は頭を下げて席を立った。


「そうだ、源氏名はどうする?」

「松平亮です」

亮の真剣な顔を見た飯田は改めて男亮に惚れ直した。


~~~~~

亮は渋谷マッスルカーブに行って打ち合わせをし

その足でラブポーションへ向い天知理沙に会った。

亮は持ってきた冷凍食品を厨房で作り

プレートに盛って理沙の前に出した。


「美味しい・・・」

口の料理を頬張った理沙が嬉しそうに笑った。

「調理時間5分で出来ます」

「これでキャバクラランチのキャンペーンを企画したいんですけど」

「うふふ、面白いわ。じゃあディナーはワイン付きですね」


「はい、デザートも付けましょう」

「分かりました、直ぐに昼間出勤できる女性を集めます」

理沙は亮の指示を理解して女性の募集の準備を

考えた。

「テーブルにフライヤーを置いてお客さんに宣伝をして

 余ったものは店外で配ってください」


「了解しました。デザインと印刷は?」

「それはホステスのみなさんの特技を聞いてみてください、

 デザインが出来る子にはデザインの仕事を

美容師学校へ行っている子には

 ヘアメイクのアシスタントをもちろん歌や踊りのうまい子は

 ステージに、そして土日はコスプレイベントをしましょう」


「コスプレですか?衣装代にお金がかかるのではないでしょうか?」

「コスプレの衣装はこれからの新店舗と使い回しにしましょう」

「2店舗目を作るんですね」

理沙は自分の実績が認められて嬉しかった。


「はい、理沙さんは物件が見つかり次第、店長の人選の方に

 取り掛かってください」

「はい、分かりました」

「ステージに立つアーティストを効率よく回すためには

 最低3件ラブポーションを作らなければなりません。

 理沙さんには統括マネージャーのポジションに着いてもらいます。

忙しいですけどいいですか?」


「もちろんです。ありがとうございます、頑張ります!」

理沙は嬉しさのあまり立ち上がって亮と握手をした。

「それで理沙さんにお願いあるんですけど」

「何ですか?畏まって」

「今夜仕事が終わったらホストクラブ『恋』に遊びに来てくれませんか」

「わ、私が?」


「僕がちょっと働くのでお客がいないと寂しいです」

「亮さんがホスト?理由はわかりませんがもちろん行きます」

「済みません、飲み代は払います」

「うふふ、自分で払います。その代わりちゃんと

ホストやってくださいね」

理沙は夜が楽しみでしょうがなかった。


「はい!頑張ります」

「でもそのヘアスタイルはまずいわ。ツンツンさせないと。

美容院に行ってください」

「髪をツンツンですか?」

「そうです。最近はホストの年齢が下がったので

 亮さんは落ち着き過ぎです」

「了解です」

亮はため息をついた。


亮は新宿の

マテリアへ行って若者たちのしているツンツン頭にした。

「今、スタジオDからスーツが届きました」

「ありがとうございます」

亮は細身のラインのブラックバーバリーに着替えた。


「素敵ですよ、お客様。そのヘアスタイルと良くお似合いです」

亮は若々しいヘアスタイルを美容師に

褒められニッコリと笑った。

美容師は亮の姿を見て立っていられないほど

亮に夢中になっていた。


~~~~~

「こんばんは」

亮はヒップにフィットしたショートパンツを履いている

二人連れの女性に声をかけるとご機嫌に返事をした。

「こんばんは」

「僕はホストクラブ恋で今日から働いています。

良かったら遊びに来ませんか」


「はい、良いですよ。行きましょう」

「えっ?いいんですか?」

亮は直ぐに答えた二人に驚いていた。

「もちろん、今夜はどこで遊ぼうか悩んでいたの」

顔の小さなショートカットの女性が話し始めた。


「そうですか。僕は運がいい、美人を二人捕まえた」

「嬉しい、朝まで遊んじゃおうかな」

「決して安くはないですよ」

「大丈夫、私たちお金持ちなの」

榮倉奈々に似たショートカット女はそう言って亮と腕を組んだ。


「ああ、ずるい!梓沙」

金髪に髪を染めた女も競うように亮と腕を組んだ。

亮が二人を連れて歌舞伎町の交番の裏にある

クラブ『恋』に入るとホスト達が驚いて声を上げた。

「いらっしゃいませ!」

亮は腕から離れない二人を連れてボックス席に座った。


「あのおっさん開店と同時に客を連れてきたぞ、

 金髪の女モデルの中城あやめに似てねえ?」

ホスト達のヒソヒソ話の声が亮の耳に入った。

亮はおっさんと聞いてカチンと来て他の

ホストに負けてたまるかと思った。


「改めまして松平亮と申します」

亮は二人に名刺を渡した。

「私は梓沙」

ショートカットの梓沙はホストクラブになれた雰囲気で

亮に言った。

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