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ホスト再び

「了解です」

亮に頭を下げて二人は出て行った。


~~~~~

警視庁捜査一課11係には次々に情報が入って来た。

「主任、言われた刺青の件を調べた所、

間違いなく橋本優弥でした。

 しかし苦労しました。彫り師がなかなか口を割らなくて」


「なるほど團さんの言った通りだな、

この方法は身元不明者の確認に役に立つ」

浜田は亮に言われ身元確認が出来る

新しい捜査方法を発見したが、

それをどう捜査に利用するか悩んだ。


元々タトゥースタジオは人の体に傷をつける行為なので

傷害罪になるからだった。

「主任、橋本優弥の部屋から採取した髪の毛と

死体のDNAが一致しました。死体は

 間違いなく橋本です」

科捜研の男が捜査一課11係に入って

来て報告書を読み上げた。


「それで、スマートフォンの解析はどうですか?」

「それが2台ともメールと通話記録しか残っていません」

「じゃあネットバンキングは」

「はい、ネットバンキングところか

ゲームをやった形跡もありません」

科捜研の男は手を広げて首を横に振った。


「わかった、みんな橋本優弥殺人事件として捜査に入るぞ」

「はい!」

~~~~~

美咲に浜田から報告が来るとそれを聞いた美咲が亮に言った。

「亮、あの遺体は刺青とDNAの検査結果で橋本優弥と確定したわ。

 殺人死体遺棄そして死体損壊で捜査に入るそうよ」

「良かったですね、日本の警察は

優秀ですからね。直ぐに捕まりますよ」


「本当?」

「はい」

亮はにっこりと笑った。

「それからネットバンキングの形跡はなかったそうよ」

「ゲームは?」

「ゲームも無いそうよ」


「そう、じゃあもう1台。スマホかiPhoneがどこかにあるはずです

 そこに秘密があるはずです。徹底的に探すように伝えてください」

「分かったわ。太鼓爆弾強奪で大騒ぎだから戻らなくちゃ」

「はい」


「それから亮が言った通り凶器は金属バットじゃなくて

 木のバットだった。顎の骨にバットの破片がつき刺さって

 いたそうよ。今、木のバットのメーカーと販売経路を当たっているわ」

「美咲さん、草野球のバットの盗難を調べた方がいいですよ」

「あっ、本当ね」

美咲は亮とハグをすると会議室を出て行った。


「おいおい、俺の前でよくハグなんかするな?」

森がボソッとつぶやいた。

「えっ?ハグなんか普通じゃないですか」

「俺は古い人間だから人前でハグなんか出来ないぞ」

「そうですか、僕とハグします?」

亮が手を開くと森は体をかわした。


「ば、馬鹿な事するな!」

「さて美咲さんがいなくなったところで森さん、

殺された晴田が所属していた

酒井組のシノギ(商売)はなんですか?」

亮は警察と違ったやり方で事件を解決したいので

美咲がいると話しにくい事が有った。


「うん、酒井組は賭博やホストやホステス

相手の麻薬の密売の噂がある」

「それは警視庁も知っていますよね」

「もちろん知っているはずだがそっちは組織犯罪対策部

晴田殺害の方は捜査一課4係で捜査をしている」


「そうか、2つの殺人事件が繋がっているとは

思ってもいないでしょうね」

「ああ、俺も繋がっているようには思えない。

晴田を橋本が殺したと思えないし

 酒井組がその報復で橋本を殺したとは考えられない」


「そうですよね・・・でも何故か気になる」

亮は首を傾げた。

「まあ、あまり深入りをしない事だ。我々が解決しても

 一文にもならないんだから」

「そうですよね、日本の警察は優秀ですからね」

「ああ、優秀だ!」

森はそう言い残して帰って行った。


「なるほどね・・・」

一人になった亮は腕を組んでホワイトボードの

前に腕を組んで立っていた。

「どうしたの?亮、みんな帰ったんでしょう」

一恵が亮に後ろから声をかけた。

「うん、どうも気になって」

「何が?」


「何か事件が繋がっているように気がしてならないんだ」

「亮が思った仮説を立証すればいいじゃない。

アルベルト・アインシュタインの

相対性理論も仮説から始まったわ」

「確かに、でも万有引力を発見したニュートンは

『私は仮説を立てない』と言っていた」


「またそんな事言って・・・」

「でも薬学は仮説から始まる。ジェンナーが

種痘と言う形で発見した免疫は

弱毒化したワクチンを接種する事により

感染予防方法が開発された。


その動きの本体が何処にあるか追求した

結果血清が発見された。それは仮説から始まったのです」

「そうよ、亮は薬剤師なんだからそうこなくちゃ。

頑張ってください」

「そうですね」

亮は一恵の気持ちを察して頷いた。


ちなみにロシアの微生物学者メチニコワは

体内に入り込んだ細菌を白血球の食作用で

病気を防ぐ生体免疫理論で血清など

液性免疫を否定していた。

「一恵さん、ヨーグルトの乳酸菌が腸に

良いって話知っていますか?」


「もちろん、私毎日食べています」

「ヨーグルトの乳酸菌は胃酸でほとんど

死んで腸まで行かないんですよ」

「じゃあ、効果が無いんですか?」

一恵はヨーグルトを食べて便通が良いのを知っていた。


「それは胃酸で死滅した乳酸菌は加熱死菌体となって

 腸に効果があるんです。植物乳酸菌のキムチ、味噌、醤油

 は胃酸で死なずに腸に届くので

植物発酵食品を食べてくださいね」


「わあ、私キムチが大好き!」

「ええ、また焼肉食べに行きましょう」

「はい」

亮は一恵に言われて自分の仮説を立証する事に決め、

会議室を片付けている一恵にハグをした。


「り、亮・・・さん」

一恵は嬉しくて亮を思い切り抱きしめた。

「あらら、どうしたの?昼間から」

玲奈が亮と一恵を見て笑っていた。


「あっ、別に・・・」

一恵は恥ずかしそうに亮から離れた。

「一恵さんにいいヒントをもらったので」

亮は空かさず答えた。

「本当!亮私にも聞いて」

「じゃあ聞きます。ホストクラブ行ったことありますか?」


~~~~~

夕方7時、歌舞伎町で女性に声を賭ける亮の姿が有った。

亮がルイでホストをやった1年前より

若くてイケメンが多くなっており

ホスト業界は若い女性をターゲットに営業をしていた。


~~~~~

それより2時間前、亮は久々に飯田の元に来ていた。

「おお、亮。よく来たな。お前が瀕死の重傷を負ったと

聞いて心配していたんだ。もう大丈夫か?」

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