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観察医?

美智子は体に感じた快感を忘れられず

大きな目をパッチリ開いて微笑んだ。

「いいえ、家まで送ります」

「もう?まだ早いじゃない」

「仕事が出来てしまって」


「私はいいけど團さんはタキシードね。ウフフ」

「まいったな」

亮は朝早くから服を売っている場所を思いつかなかった。

亮と美智子は車に乗ると羽田に向かって

首都高速湾岸線に乗った。


25分ほどで美咲が言った場所に着いた。

死体遺棄場所はブルーシートが張られ、

鑑識が現場を調べていた。

「美智子さん車の中で待っていてください」

亮は車を降りてタキシード姿で規制線の前の警察官に話しかけた。


「済みません、中に入れてもらえますか?」

「この先は警察関係者しか入れませんけど」

朝なのにタキシードを着た男に突然入れてくれと言われ、

当然警察官は亮を内部に入れるような

絶対許可ができないものだった。


「ええと、僕は警察関係者なんですけど・・・」

亮は美咲に電話をかけた。

「美咲さん、中に入れてもらえますか?」

「あら、早かったわね」

美咲がブルーシートの中から出てきた。


「はい」

美咲が差し出したのはヘアキャップと靴カバーそして

手袋だった。

「ヘアキャップはあります」

亮は自分のポケットからビニールのヘアキャップを

取り出してそれをかぶった。


「それどうしたの?」

「アメニティグッズの中に・・・」

「えっ?」

亮は靴カバーと手袋をしてブルーシートに向かって歩き出した。

「その格好、昨日帰らなかったの?」


「はい、長官と話をしていて」

「ふーん、亮は死体を見るのは初めてよね」

「いいえ、ボストンで何度か」

「大丈夫?」

「多分」

「ところで警察疔の人間がどうしてここに?」

「警視庁との兼ね合いよ」


ブルーシートに囲まれた一角に入ると

検視官が死体を見ていた。

「警察庁警備部團警部です」

美咲はまだ亮が警視になった事を知らず

鑑識職員と刑事たちに亮を紹介した。


亮のその格好は誰が見ても異様に思え

頭を下げるだけの者、無視する者もいた。


亮は殺された死体を一目見ると美咲に言った。

「この男性は女性関係が豊富ですね。ホストあるいはAV男優。

 腕のタトゥーの肩の渦巻きはアメリカのロサンジェルスの

ボニーのデザインと同じなので

それを真似している日本人彫師を探してください」


「ボニーのデザイン?」

「はい、アメリカではデザインで大体のどの

店で彫ったかわかります。しかもこの青の

発色はオーガニックですから、

お店を絞り込みやすいと思います。

それと彼の似顔絵を描きます」


「えっ、潰されているわよ」

「はい、この口の周りの陥没はバットで殴られた痕です、

 それで歯をボロボロにして抜いたんだと思います。

 口の周り調べれば木の破片がついているかもしれません」

「バットって普通アルミじゃないの?」


「アルミ製のバットは64mm軟式でも2万円近くします。

 この陥没は54mm木製バットです。

人を殴りつけるなら5000円くらいの

木製を買うのが普通でしょう」

テキパキと自分の意見を言う

亮の顔を検視官の松本が見ていた。


「検視官の松本です。随分タトゥーに詳しんだね」

「はい、身元不明者を割り出すのにタトゥーを調べるのは

 アメリカでは常識です」

「アメリカの捜査を勉強なさっていた?」

「はい、ボストン警察でお手伝いを」


「なるほど、ところでAV男優であるという根拠は?」

松本は亮の言った事が気になった。

「下の毛の処理です。この男性は胸毛、腕の毛を見ても

 毛深い方です、なのにへそから

下はかなり薄く整えてあります。

 そして、この胸筋と腹筋は週2回以上あるいは自宅で

毎日トレーニングを積まなければこうにはなりません。

肌の色もかなり黒い、これは女性相手の

仕事をしていたに違いありません」


「なるほど・・・陰毛で職業を当てる人間を初めて見たよ」

「しかもキトウの皮の色がかなり黒いです。


かなりやっていたんでしょうね」

「あはは、面白いね君は。もう少し意見を聞かせてもらおう」

松本は亮の能力を受け入れた。

亮は松本に死亡推定時刻を聞いた。


「この男の死亡推定時刻は昨夜の8時過ぎだろうな」

「殺されたのは別な場所ですね」

「ああ、紫斑は死後2、3時間で出る、

この死体には背中に紫斑が出ていないので

 死んでから3時間以内に場所を移動した」


「つまり、ここに遺棄されたのは午前1時前になりますね」

「ああ、そういうところだ」

「午前1時!」

亮はブルーシートの外に出て鑑識の人間に聞いた。

「済みません、車のタイヤの大きさわかりますか?」


「タイヤの長さが1276mm、幅165mmです」

「という事はリムが14インチですね」

「ダイヤ痕はこれですね?」

亮はしゃがんでタイヤ痕を見た。

「これはT社のタイヤパターンですね」


「まだ照合していませんがおそらく4本のリブパターンが

 似ていますね」

亮はその場でしゃがみこんだまま独り言を言った。

「昨日お台場で会ったN車のキャラバンはT社のタイヤを

標準搭載、車のナンバーは・・・」

亮は暴走運転をしていた車のナンバーを思い出した。


「美咲さん、犯人の車のナンバーと車種が分かりました」

亮は美咲の所に駆け寄って話すと

美咲は亮のそれを手帳に書いた。

「わかったすぐに調べるわ」

「後は似顔絵を描いて身元調べですね」


「ええ、ところで会議をしていたはずの

人がどうしてお台場にいたの?」

「ああ、それは・・・」

亮が言い訳をしようとすると

規制線の向で美智子が手を振っていた。


 「ああ、なるほど・・・昨日は彼女とやったのね」

「あっ、美智子さん!」

亮が見たのは朝日の中で白いブラウスの清楚な少女だった。

「亮、彼女になんて説明するの」


「タキシード探偵、仮面を付けてタキシード仮面」

「ふざけないで、爽やかで美人の彼女を見たら

捜査員が気になって仕事にならないわ。

似顔絵ならどこかで描いて来て」


「じゃあ、近くの店でモーニングセットを

食べながら描いてきます」

亮が美智子のところへ向かおうとすると

美咲はきつい目で亮を睨んだ。


「亮、彼女の抱き心地は?」

「初めてだったのでなんとも……」

「相手は処女!」

美咲は亮顔を殴り股間を蹴った。


「まさか18歳以上でしょうね」

「もちろんです」

「他の女の子にもあれとっておいた方が

良いわ私も含めて。マシンガン亮」

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