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ウイルソンの挨拶

ジョージは久しぶりに会った亮が変な

行動をするので不思議に思っていた。

~~~~~

爆弾を乗せた爆弾処理班は太鼓爆弾を乗せて

爆破処理の為に自衛隊朝霞駐屯地に向かっていた。

そこに赤坂消防署から出動した化学機動中隊が

明治神宮外苑絵画館付近でそれに追いついた。


停車している爆弾処理班の車に中隊の隊員が化学防護服を着て

近づくと運転席と助手席隊員がこめかみを撃たれて死んでいた。

「おい、死んでいるぞ!」

バントラック型の後ろを開けるとそこにあるはずの

太鼓が消えていた。


「こっちにはシアン化水素の容器もない」

化学機動隊の隊員の背筋が凍っていた。

その事件で警視庁は緊急手配し

都内中をパトカーが警戒の為に走り回っていた。

警視庁は危険物輸送のミスを隠蔽するために

警察庁には一切報告をしなかった。


~~~~~

さまざまな歓迎イベントで会場は盛り上がり

ウイルソンは上機嫌で挨拶に立った。

「今日は素敵な歓迎レセプションを開いてくれてありがとう。

 さまざまな世界情勢の変化で世の中の政治、経済

そして環境の方向が今までと違った方向へ進んでいます

私達は皆さまと手を組んで利益と安全を守って行かなければ

なりません。そして私は今日新しい友が出来ました」


会場にいた外務省、経済産業省の官僚、企業のトップ

たちが自分の事だと思ってネクタイを直した。

「團亮、ステージに上がってくれ」

ウイルソンが亮を手招きした。


「えっ!」

「亮、お前を呼んでいる。上がれ」

「でも・・・」

「長官に恥をかかせるな!」

「は、はい」

亮は恥ずかしそうにステージに上がり

ウイルソンの脇に立った。


「皆さん、彼を知っていますか?」

会場の人間は突然ステージに上がった亮を見て

キョトンとした。

「さっき、裸で太鼓を叩いていたので

女性のみなさんは胸をドキドキさせたたでしょう。

私の妻はもう彼のファンになったそうです」

会場から笑いが聞こえるとウイルソンは真剣な顔で言った。


「でも残念ながら彼は太鼓の演奏家

ではありません。れっきとしたビジネスマンです。

彼は先日アメリカで発表されたドライアイスプロジェクト

の日本人唯一のメンバーです。そして薬学博士の彼はバイオ燃料

製造会社と共に、ハイブリッド自動車燃料、

航空燃料を作っています。我が国にもバイオ燃料製造に

 進め、ハイブリッド燃料を作っていきたいと思います。

 そして、ドライアイス研究によって進められた・・・」


「あっ」

亮は咳払いした。

「申し訳ない、この先は秘密だそうです」

ウイルソンは笑って終わらせた。

「すまない、おじはおしゃべりだ」

ジョージが小声で謝っていた


「いや、良いんだ。早く終わらせてくれ」

亮が言うとジョージはウイルソンに耳打ちした。


通訳の話しが終わると会場から

ザワザワと声が聞こえた。

ウイルソンは亮をステージから降ろすと

天然ガスの話、新たな開発の話を始めた。


~~~~~

「あんな若造知っているか?」

「ダンと言ったな?」

「おい、誰か調べろ、いったいどこの何者だ!?」

官僚、役人たちがにわかに慌て出し

亮の顔を睨みつけていた。


團亮をどのルートで調べても流れてくる情報は

すべて、原親子が作った女好きな男

嘘の情報に違いが無かった。


~~~~~

「内村さん、彼はそんなに

ウイルソン長官と親しいんですか?」

ウイルソンの話しを聞いた小倉朝雄が内村の顔を見た。

「ええ、冗談やパフォーマンスでウイルソン長官がステージに

 彼を上げると思いますか?」


「ええまあ・・・」

「たとえ、今日初めてあったとしても

彼はどんな職業や地位の人間に対しても

 平等に、媚びる事なく敬意を払って接しているです。

 それが彼が色々な人に信じられる理由でしょう」

内村は自分に媚びない亮を嫌っている

小倉朝雄を冷たい目で見た。


「・・・」

「あの男は今日あった事を全て学ぶ、

明日には完全に自分の物にしてしまう。

 もし彼があなたの会社の社員だったらどうします」

「うーん、優秀過ぎて手に負えんだろうな」

「小倉さんはその気持ちが有って彼と

馴染めなかったんじゃないですか?」


内村の辛辣な言い方に小倉は

頭が熱くなったが、あまりにも的を得た

内村の言葉に何も言えなかった。


「まあまあ、そんなに熱くならないでください。

皆さん仲間なんですから。彼はこれからの

日本をリードする男です」

四菱銀行の平田頭取が二人を止めに入った。


「彼は、あの若さで世界に沢山の人脈を持っている

 それは素晴らしいことじゃないか」


~~~~~

「次官、團亮は株式会社プラウの代表取締役です」

亮の事を調べてきた宮本が安倍事務次官の元に駆け寄った。

「年商何億だ?」

「はい?」

「年商何億の会社だと聞いている」


「さあ、できたばかりの会社で決算

していませんのでわかりません。

ただ銀座のビルの8階に事務所があるようです」


「そんな会社がなぜだ?長官にああ言わせるんだ?」

「次官、でもウイルソン長官が言っているので

後で挨拶をした方が良いのでは?」

「私があの若造にか?」

「はい」

安倍事務次官はそう言われてとたんに不機嫌になった。


「ひょっとしたらD&Rの・・・」

資源エネルギー庁の黒田次長は亮がバイオ燃料のD&R

の亮と気づき腕を組んでつぶやいた。

「あっ、同じビルにあるJバイオの代表取締役です」

「それはJOL再建にの為に作られた会社じゃないか」

黒田は自分の名刺を取り出した。


~~~~~

亮が席に戻るとウイルソンが亮の肩を叩いた。

「亮、このままホテルに戻って仕事の話を進めないか

そろそろ歓迎会は面倒くさくなってきた」

「いいですけど」


「じゃあ、後は他のスタッフに任せてこのまま退席だ!」

ウイルソンとソフィアとジョージはそのまま退席し

亮は直子を連れてその後をついていった。

~~~~~


名刺を持った招待客たちは亮に

名刺を渡そうと近づいてきたが

急に立ち去った亮たちを見て呆然としていた。

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