39 悪役のセリフ
皆さんこんにちは。
今日もバリバリエッセイ更新な水産加工食品のたらこですよ。
皆様は自分の思想や意見をキャラクターに言わせたことはありますか?
言いたいことも言えない世の中ですからね。鬱屈とした気持ちやフラストレーションを言葉にして、思いっきり叫びたい。
でも直接、人に向かって言うのは難しい。
だからキャラクターに言わせてみました!
……みたいなことをする人がたまにいるらしいですねぇ。
何かしら自分の思想を込めて思いっきりキャラクターにしゃべらせたら、きっと楽しいでしょうねぇ。
作者が自分の分身を主人公にして、絶対に負けない無敵チートな設定を付けくわえれば、好き放題できますから。誰も止める者がいない世界で主人公を大暴れさせたら、それはもうスッキリすることでしょう。
でもそんなことをしたら作品自体が何かアレな感じになっちゃいそう。
作者の思想をインストールした主人公が大活躍! な、お話は近寄りがたい空気をまとってしまう気がします。
SNSで自分の思想や意見を好き勝手に垂れ流す人がいたら、ちょっと距離を置きたくなるのと同じですね。
しかし、なんと!
キャラクターに自分の意見を代弁させたとしても嫌われない方法があるのです!
副作用は全くなく、作品に対する悪影響もゼロ! 安全かつノーリスク!
そんな方法が本当にあるのかって?
あるんですよ奥様!
今日はその方法をこっそり教えますね♪
いやぁ、運がいいなぁ。
こんなチャンス滅多にありませんよ。
ということでさっそく。
サブタイからみんな予想ついてると思いますけどね。
そう、悪役に言わせるのです。
悪役なら自分の意見や思想をインストールして、好き放題に何を言わせても大丈夫。
だって後で主人公に全否定させて、フルボッコにして退場しますからね。
ぐわああああああああ! とか。ばかなああああああああ! とか。
断末魔を上げてぼーーーーーーん!
……てっ、爆発するのです。
そんな風に盛大に退場する悪役であれば、何を言わせても大丈夫。
好き放題に自分の言葉を代弁させましょう。
……え?
なんか違くないって?
なんで自分の分身をフルボッコにして殺さなくちゃいけないの?
いやいや~。
これが思っている以上にスッキリするんですよ。
鬱屈とした負の感情を全部吐き出して、悪役もろとも消し去ってしまうわけですから。
デトックス効果抜群! なのです!
それにね……すごく悪役としてキャラが立つんです。
自分自身の言葉を絞り出して悪役に代弁させることで、セリフに重さが生まれます。
薄っぺらい噛ませ犬ではなく悪のカリスマに成長するのです。
人は誰しも心に闇を抱えています。
仕事のストレスやら、人間関係の軋轢やら、家族間の不満やら。
溜め込んだストレスを解放するには、悪役に負の感情をぶちまけさせるのが一番です。
でも自分の感情をそのまま言わせたら意味ないんですよねぇ。
魔王や悪の皇帝が「なんで皿洗いすらしねぇんだボケ」とか「税金高すぎるんだよ!」とか「パワハラ上司がうざい!」とか言い出したら、なんかしまらないのです。
そこでひと手間加えて手直ししましょう。
皿洗いしない夫への不満→ヒロインに面倒ごとを押し付けた主人公君を悪役がボコボコにする
高すぎる税金→主人公が税金を集めて整えた社会インフラを破壊して無に帰す
パワハラ上司→いうことを何一つ聞かないモンスター新人(悪役)を投入して上司を潰す
こんな感じで微妙に展開やシチュエーションを変えてみましょう。
そうすると、あんまり違和感がなくなるのです(ほんとか?
◇
今回はちょっと冗談みたいなお話でした笑
話半分くらいに聞いて欲しいですね(^-^;
ですが、キャラクターのセリフって、結局は作者さんの脳から出て来た言葉なので、少なからず作者さんの思想が反映されているのです。
主人公やヒロインの言葉を特に深く考えず書いていたら、知らず知らずのうちに読者からヘイトを買ってしまう可能性もゼロではありません。
なので!
いちどキャラクターの言動や行動を見直してみるといいかもしれませんね。
悪役みたいになっちゃってませんか?