11 共感の持つ力、そして超えるべき壁
以前から「引っ越してきた隣人が庭に竹を植え始めた」のヒットの要因は何だったのか、一人でずっと考えていたのだが、やはり共感の力が大きいとの答えに達した。
竹という植物は実在するし、実にメジャーな植物である。
だからこそ、その被害というか、厄介さについて知っている人は多い。
そんな竹を隣の家に住む人が庭に植え始めたら、それだけでぞっとするのだろう。
だからこのタイトルに興味を惹かれて読みに来た人が多くいたのだ。
その後、純文学ジャンルで数作品投稿したが、竹ほど受けは良くなかった。
それでも純文学の月間10位に入ったりはしたのだが……。
竹を超えるには、共感の力を使うしかない。
共感性の高い題材を探して、物語の中に取り込み、タイトルにそのワードを忍ばせれば、もしかしたら竹を超えられるような作品が書けるかもしれない。
だが……今はちょっと無理そうだ。
どんなネタを考えても、竹を超えられる気がしない。
あれはちょっと大きすぎる壁だ。
思えば、ここへきて少しして「チートスレイヤー」についてのエッセイを書いたが、あれもなかなか越えられない壁だった。
400ptという望外な評価を長らく越えられなかったが、3か月ほどで長編がそのポイントを抜いたのを今でも覚えている。
正直、かなり嬉しかったし、ようやくかとホッとしたりもした。
400という壁を超えるのはなかなか難しかった。
400ptは今では簡単に達成できる数字でもある。
今はエッセイで600ptの壁に悩まされているが、これもそのうち達成できるような気がしている。
ただいま、連載作品のptが900を突破した。
長らく連載の更新を放置していたのだが、ありがたいことに読者の皆様はたらこを見放してはいなかったようだ。
これから少しずつ、連載を更新していこう。
そしてチートスレイヤーを超えた時のように、竹も連載作品で超えて行くのだ。
こうやって少しずつ、高い壁を越えて行こう。