表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

119/122

第119話 招待状

あきらと別れてから数日経ったとある日の午後、コンビニからアパートに戻った俺は何気なく郵便受けに目をやった。

するとそこには珍しく封筒が入っていた。

俺は茶色のそれを取り出すと自分の部屋に入る。


誰からだろう……?


就職してから友達付き合いはほとんどしていなかったので、俺に手紙をよこすような友人はおそらくいないはず。

俺はコンビニ袋をテーブルの上に置くと封筒の差出人を確認した。


「?」


だが封筒には肝心の差出人の名前が書かれていない。


なんだ?


俺は不審に思いながらも封筒の上の部分を慎重に破って開けてみた。

そして中に入っていた一枚のカードに目をやる。


「……招待状?」


封筒の中に入っていたカードには丁寧な字で[招待状]と書かれていた。


「なんだこれ? ん、裏にも何か書いてあるぞ」

ふと裏返してみるとカードの裏面にも文字が書かれている。


「なになに……」


そこにはこう書かれていた。


[~親愛なる鬼束ヤマト様~


この度、殺人者による殺人者だけの格闘大会を開く運びとなりました。

そこで鬼束様にも是非この大会に参加してほしいと思い招待状を送らせていただいた次第です。


ルールは至ってシンプル。殺るか殺られるかです。

トーナメント形式で戦っていただいて、生き残った最後のお一人には優勝賞金として五十億円を差し上げたいと思います。


開催日時は五月十日の正午、開催場所は沖縄県の南にある竜王島という無人島です。


なお不参加の場合は心苦しいのですが鬼束様が殺人者であることとともに鬼束様の氏名、住所、顔写真を公表するつもりでおります。


それでは格闘大会へのご参加お待ち申し上げております。]


「な、なんだよこれ……!?」

俺は思わず息をのむ。


俺の正体が誰かに知られてしまっている。

しかも殺人者同士の殺し合いに参加しないと正体をバラすと脅されている。


「誰だよ一体……くそっ」


俺が殺人者だと知っている人間は清水さん母娘とあきらとデリヘル勤務の高橋さんだけだ。

だがこの中の誰かが犯人だとはとても思えない。



「……呪文か?」


思いつくことと言えば殺人者を特定するような呪文の存在だ。

そのような呪文で俺の正体がバレたのかもしれない。


この封筒の差出人の名前も意図も不明だが決して無視していい内容ではない。


「くっ……せっかくこの生活にも慣れてきたってのに……」

俺はない頭をフル回転させて考えるがいい案が思い浮かばない。


そして棒立ちのまま五分が過ぎ、

「……参加するしかないのか」

俺は頭を抱えながら苦々しく口にした。

【※読者の皆様へ】


「面白い」

「続きが気になる」

「次回も楽しみ!」


と思ったら、ブクマや広告下↓の【☆☆☆☆☆】から作品への応援お願いします!


今後も作品を書き続ける強力な燃料となります!

なにとぞ、ご協力のほど、よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
公表されてももうあんまり影響なさそうですね。 不参加の後はホテルを転々としたほうが良さそう。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ