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第116話 岡島の告白

「命を狙われてる? なんだそりゃ」

岡島の唐突な告白に俺は呆れかえる。


「ちょ、マジなんすって。あの二人と出会ってからおれ、変な事故によく巻き込まれるようになっちゃったんすもんっ」

「思い過ごしだろそんなの。大体嫌ならあの二人と会わなきゃいいだろ」

「それは出来ないんすよ。あの二人ここらで超売れっ子のキャバ嬢なんすけどおれの太客なんすよ。それにマジいい子らなんすって」

いい子は人の命狙ったりなんかしないだろ。


「あ、言ってなかったっすけどおれ今名古屋でホストやってるんす。なんかスカウトっつうんすかね、がおれの働いてたホストクラブにやってきて、あれよあれよという間に……まあまあ、なんかおれここが気に入っちゃって」

岡島はへらへらしながら言うがその姿もまた妙に様になっている。

ホストのスカウト、それもヘッドハンティングなんて初めて聞いたが岡島クラスの顔面ならあり得るのかもな。


「なんであの二人が命を狙ってるって思うんだ? 俺を納得させるような理由を言ってみろよ」

「そりゃあ、長年女性と接してきた経験と勘っすね! マジで!」

自信満々に言い放つ岡島。

今気付いたが街行く女性たちがこぞって岡島を二度見、三度見していってるな。

こいつはどこまでもいけ好かない奴だ、まったく。


「それ本気で言ってるんだよな? お前のことだから」

「? そっすよ。おれはいつでも大マジっすから」

「……で、俺にどうしてほしい。さっきの二人を殺してほしいのか?」

「まっさか、そんなこと思ってもいないっすよ。おれ専務にしたことだっていまだにあれでほんとによかったのかなぁとか考えたりするんすから」

少し切ない顔をする岡島。


「じゃあ俺にどうしろと?」

「鬼束パイセンならあの二人の考えてることわかるんじゃないかなって。こうなんとか的っていうか、見れるんじゃないかって思うんすよね、マジで」

多分客観的とでも言いたいのだろうが、語彙が追いつかないのだろう。まあそれはいい。

確かに当事者よりも傍観者の方が物事がよく見えることもあるだろう。


「ちょっとだけでいいんすよ鬼束パイセン。四人でそこでお茶飲むだけでいいっすから。その間だけでも。頼むっすよ」

「うーん……」

と考えるふりをする俺。

実は暑くてたまらないからそろそろ涼しい空間に移動したいと思っていたところだったのだが、それは言わないでおく。


「おれおごっちゃいますから。ねっ」

「まあ、いいよ」

「ほんとっすか! 鬼束パイセンマジ神っす、あざーっすっ!」


こうして俺は岡島とともにさっきの二人の女性の待つファーストフード店へと歩を進めるのだった。

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