異世界2日目 前編
そして二日目の朝、僕が起きるとすでに朝ごはんが机に並んでいた。
「おはようお父さん」
「おはようタクミ。もうご飯できてるから顔洗ってきなさい」
「はーい」
そして僕とお父さんは一緒に朝ごはんを食べた。お父さんのご飯は昨日も思ったがめちゃくちゃ美味い。
「やっぱりお父さんのご飯は凄く美味しいよ。いつもありがとう」
「いきなりどうした? まだ調子悪いのか?」
「ただ感謝の言葉が言いたくて」
「タクミに喜んでもらえて頑張って料理してるかいがあるよ。朝ごはん食べ終わって少ししたら昨日できなかった魔法の特訓やるからね」
「うん。分かった」
そんな会話をしながら僕たちは朝食を食べた。
そしてついにこの時がやってきた。魔法の特訓。一体何をするんだろう?と僕は少し不安になったが楽しみでもあった。
「今日は魔物退治に行くタクミが倒せないようなら父さんがサポートするから安心していいからな」
そして魔物退治に向かった僕たち親子がまず出会ったのはスライム三体だった。
「じゃあまず父さんが見本を見せよう」
すると父さんは魔法を詠唱を始めた。魔法を放つまで二秒ちょいくらいの詠唱時間で全体魔法を放ちスライムたちは一掃された。
「まあこんな感じだ!」
父さんは誇らしそうに言った。
そして僕の番が来た。僕の前に父さんと同じくスライムが三体が僕の前に現れた。
僕は父さんみたいに魔法を詠唱しようとしたらすでに魔法が発動していた。僕は魔法の詠唱を必要としない力を得ていた。更に父さんの魔法の倍以上の威力があり父さんを見ると口が開いたまま呆然としていた。
「知らぬ間に力つけたな。流石は我が息子」
父さんは驚きを隠すようにして僕を褒めてくれた。だが内心めちゃくちゃ驚いているのが僕にはわかった。
この力は神様が僕に授けてくれた力だった。
この力で賢者の父親をこえる力を手にした。
そして僕は父親をこえたのだった。
父親には悪いがこの力があればその辺の魔物は怖くなかった。僕は心の中で神様に感謝した。