序章
僕、進藤匠は四十七歳は好きなことを仕事にしたいということを理由にニートだ。僕はいつもの様に週刊誌を読みにコンビニに行って家に帰る途中の事だった。
「やっぱあの漫画は最高に面白いな。次週はどうなるのかな? 超気になるー」
そんな時女の子が道路の反対側にいる母親の元に行こうとしているところにトラックが突っ込んできた。僕はとっさに足が動いていた。女の子の背中を押し女の子を庇った。
「僕の人生はここで終わってしまうのか、何もない人生だったな。でも最後に人助けができて僕は幸せ」
僕は幸せな気持ちでこの世を去った。
「君はこのまま人生を終えていいのかい? 人生をやり直したくはないか?」
「どこからか声が聞こえる。人生をやり直す? 幻聴か?」
すると先程聞こえた声が返事をした。
「幻聴ではない。君はこのまま死んで後悔はないのかい?」
僕は少しも悩まなかった。
「このまま死んで良いわけがない。後悔しかしてない」
「君の本音が聞けて良かったよ。なら人生をやり直したくはないかい?」
「やり直すなんてことが出来るんですか? そんなこといきなり言われても信用できないですよ」
僕は不安を言葉にした。
「まあ信じられない気持ちも分かるが私は時の神。時間を操ることのできる神です。君は人助けをして亡くなった。そんな君を私が救おうと言っているんだがそれでもまだ信用できないですか?」
僕はその言葉を信じてみようと思った。どうせもう死んでいるんだしこれ以上ひどい事にはならないと思った。
「分かりました。あなたの事を信用します。人生をやり直させてください」
僕は神様を名乗る方にお願いをした。
「もちろんそのつもりだよ。君を救うために君の前に現れたのだから。だが君がいた世界にまた戻すことはできないんだ。君からしたら異世界の場所に飛ばすことになるがそれでもやり直したいかい?」
僕がいた世界ではない世界。最初は迷ったけど僕には選択肢は無かった。死後の世界に行くよりは全然良かった。
「お願いします。僕をその世界に飛ばしてください。このまま死後の世界に行くより全然いいです」
「分かりました。特典としてあなたを子供に戻して第二の人生を送らせてあげよう」
「そんなことが可能なんですか?」
「時間を操る神だと言ったであろう。その程度の事楽々できるさ。では第二の人生を思いっきり楽しみなさい」
そして僕の第二の人生が始まったのだった。