十魔王編 4話
「危なかったね。まさか十魔王が全員集まっているなんて思いもしなかったね」
僕がマイにそう言うとマイは。
「本当だね。流石に私とタクミだけじゃ一人二人は倒せてとしても全員は厳しいもんね。本当に逃げ切れて良かった。タクミの魔法に助けられたよ」
僕たちは何とか十魔王から戦略的撤退をして洞窟に住むという大賢者の元に向かった。
洞窟に向けて歩き出した。洞窟に住む大賢者がどんな人かを想像して話した。
「やっぱり洞窟に住む大賢者って言ったらやっぱりお爺さんなのかな?」
僕がそう言うとマイも「私も洞窟に住む大賢者って言うとお爺さんのイメージあった」
僕達はそんな想像をして洞窟に入った。
「すみません。大賢者さんはいらっしゃいますか?」
僕が叫ぶと洞窟の奥から声がした。
「そんな大声出さなくても居るよ」
その声は女性のものだった。僕たちはビックリしながら洞窟の奥を目指した。
そこにいたのは二十代くらいに見える綺麗な女性だった。
「えっとあなたが大賢者さんですか? お爺さんかと思ってたのでこんな若い方が大賢者なんて驚きです」
「全く失礼な奴だな。私が大賢者のユキだ。十魔王を倒す旅をしているんだろう。私も付いて行ってやってもいいぞ」
「本当ですか?」
「だが魔法力を見させてもらおう。足手まといな奴と旅をするほど暇じゃないんでな」
「魔法力を見るってどうやって見るんですか?」
「簡単なことだこの洞窟にバリアを張るこの洞窟のバリアを破って見せよ」
「それくらい簡単に破って見せます。ネオユニヴァースアロー」
僕が放ったネオユニヴァースアローはバリアを破り洞窟の奥を破壊するほどの威力だった。大賢者が呆然としていたので僕はこれで仲間になってもらえますか?と尋ねた。
「これほどの力を持つ者がいるなんて。お主何者だ」
「僕は賢者ヒロユキの息子ですよ」
「あの賢者の息子がお主か。なるほど力は確かに私にも匹敵するかもしれん。これなら足手まといにはならないだろう。分かった。君らに付いて行くとしよう」
僕とマイは「ありがとうございます」とお礼を言った。こうして三人の旅になった。