十魔王編 3話
僕とマイが隣村に着くとすでに十魔王が来ていて村が荒らされていた。
「これはヒドイ。こんなに荒らされてるなんて」
マイがこの状況を悲しんでいた。
「急いで魔王を探そう。逃げられる前に」
僕はマイと一緒に魔王を探した。すると民家の中から食料をたくさん持った魔王が現れた。
「まだ生きてる人間がいるとはな。全員殺したと思っていたが」
「僕たちはお前を倒すためにここに来た」
僕がそういうと魔王は笑いながらこう言った。
「我を倒す? 人間風情があまり調子に乗るなよ。この十魔王が一人、豪傑のドルガンに勝とうなんて百年早い」
「それはやってみないと分からないだろう。」
僕は先制攻撃を仕掛けた。
「グランドアーツ」
僕の詠唱なしの攻撃はドルガンに直撃した。
「な。詠唱なしでこの威力の魔法を放つやつがいるなんて。お前は一体何者だ」
「僕は賢者の息子だ」
「賢者? まさかあの雑魚賢者の息子か?」
「父さんを悪く言うな!!! お前を倒して父さんの凄さを分からせてやる」
僕は怒りでドルガンに僕の持つ最強魔法を放った。
「ネオメテオアーツ!」
「豪傑の拳。この拳の前ではどんな魔法も無効化させる」
「僕とマイの力を合わせたこの一撃を止められるとでも?」
「く。この威力は一体なんだ。今まで破られたことのないこの豪傑の拳が破られるだと? くそー。たかが人間に負けるのか?」
「僕の力をマイがサポート魔法で威力を底上げしてるこの魔法は僕一人の魔法ではない。」
そう。マイが後ろからサポート魔法で僕の魔法の威力を増してくれていたのだ。
「ドルガン。お前の負けだ。他の十魔王の居場所を教えてもらおうか?」
次の瞬間ドルガンが十魔王の居場所を言おうとしたその時突然現れた魔王に剣で一刺しされドルガンは死んだ。
「ドルガンのやつ十魔王の居場所を言おうとするからこうなるんだ」
「やっぱりドルガンを十魔王から外して正解でしたね」
「我々が本物の十魔王だ。ドルガンは十一番目の魔王。俺たちとは実力が違う。ドルガンに勝ったくらいで浮かれてもらっては困る」
僕とマイは本物の十魔王たちに囲まれていた。
「十魔王全員と戦うのは流石にまずい。今はここから逃げよう」
僕はマイに小声で話した。
「テレポート」
何とかルージュ町まで二人で逃げ切れた。