十魔王編 2話
次の日の朝、僕は女性の方と一緒に寝た経験なんてなく緊張で眠れなかった。マイはそんなこと気にせず普通に寝ていた。
「僕、男として見られてないのかな?」
そんな独り言を言っていたらマイも起きてきた。
「おはよう。タクミ。よく眠れましたか?」
「おはよう。マイ。まあまあ眠れましたよ」
僕はマイがいたから寝られなかったなんて言えずに眠れたと強がりを言った。
「目の下にクマ出来てるよ。本当に寝れた? なんか嘘ついてない?」
速攻でバレた。
「いやー女性の方と同じベッドで寝た経験無いし緊張してたらあっという間に朝だった」
「そんなことで緊張してたらこの旅やっていけないですよ」
マイは呆れながらそう言った。
マイは肝が据わってるなと本気で思った。
僕たちは情報集めのためまずは宿屋の主人に魔王について話を聞いたが魔王の存在すら知らないようだった。
僕たちは酒場に行き情報屋に情報を聞こうとしたが僕は子供の姿のせいで酒場に入れなかった。そのためマイが一人で情報屋を探しに行った。
十分くらいしてマイが酒場から出てきて情報屋を連れて出てきてくれた。
「君は賢者ヒロユキの息子さんですか?」
「はい。あなたに十魔王について教えていただきたくてお呼びしたんですが、あなたの知ってる情報を教えてください」
「十魔王の一人が隣の村に向かって仲間を引き連れ向かってるという噂は聞いたが他の九人の魔王の消息は謎に包まれている。もしかしたら洞窟に住むという何でも知っているという大賢者がいるという噂は聞いたことがあるがあった人はいないらしい」
「なら先に隣の村に行き十魔王の一人と戦いそのあとにその大賢者に会いに行ってみよう」
「ところで賢者ヒロユキは無事なんですか? 一人で十魔王を倒しに行くと言っていたが」
「十魔王に負けて大けがを負い城でゆっくり休んでいます。情報屋さん情報ありがとうございます」
「今回は特別に無料にしとくがこっちもこれが仕事なんで次回からはお金貰いますよ。ご武運を祈ってます」
こうしてまず一人の魔王の居場所は分かったので僕とマイは急いで隣の村に向かうのだった。