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私
私は根尾運命«ねおさだむ»。
運命と書いてさだむと読ませる。流行りのキラキラネームかいなか?多分普通だ?
ごく普通の家庭で普通に保育園から小学校中学、地元の公立高校から国立大学に進み、京都で大学生になり大学院に進み、現在警察庁の特別顧問として勤務している。
大学院からそのまま研究室に進みたかったのだが、何の冗談か私の研究テーマに目を止めた上司によってそれはそれは阻止された!
同時は憤りもしたが今は満足している。研究と探求、そして実験が障害もなく出来る環境。これ以上ない設備に潤沢な資金。これまでの不運が嘘のようだ!
いつも通り8時に出社。与えられたた個室。不精で伸ばした長すぎる髪をひとつに束ね直し、制服に着替える。5時までの勤務。6時退社の変わらない日常。
異次元転移現象捜索課。その扉を8時15分ちょうどに開ける。