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私の平穏の日々と騒々しい世界たち  作者: ガゼルにしむりゃ
組織に追われる異様者達
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記憶の探索と謎の組織、そして操り人形

 モーピォンォの記憶を探ってみて、確かな事が一つ、二人が属していたのはガートルハンズの名を騙る全く別の組織だという事だ。

 まず、二人の上司や同僚と思われる人物を見ると、その首にペンダントをかけていて、そのペンダントに描かれた模様からして違う。

 また、構成員の顔が、ガートルハンズの人間の顔ではない、別の世界の人間の顔つきをしている。

 一つの世界で国によって顔のつくりが違うように、世界によっても人間の顔のつくりが違う。

 ガートルハンズは、他の世界の人間を人間と思っていないので、他の世界の人間を家畜と同様に扱ってきたという経緯から、他の世界の人間を組織に咥える事は絶対になかったという情報から、この組織がガートルハンズとは全く関係のない組織がその名を使って身分を偽っていたのだろう。

 ならば何の組織なのか、人を攫うという所まではあっていたが、その攫った人間を何に使っていたか。

 その答えはモーピォンォの記憶の中にはない、下っ端には教えられていないようだな。

 記憶を探ってそれらしき手がかりを探ろうと試みるがどこを見てもそれらしき手がかりはない。

 いや、どころか、私はこの記憶の中のおかしい所に気付く。

 この二人が組織から抜け出すに至った記憶が存在しないのだ。

 ある日から記憶が途絶え、何も見えない。

 ならこの二人は何だ?

 考えようとした時、私は攻撃される気配を感じて記憶を読むのを中止して身をかわす。

 すると私が先程までいた空間にひびが入り、何かが破裂する。

 何が起こったのか、私は攻撃の主を探る。

 が、探知魔法を使うまでもなく、攻撃の主は見つかった。

「を、こををををこここをををををををを」

 すぐ近くで起き上がったクォリョが白目をむき、奇怪な声を上げながら私に向かって攻撃を放っていたのだ。

「おい! どうした?」

「こここここここをををををををここ」

 声は届かず、意思の疎通も出来ない、しかもまた攻撃をしてくる。

 クォリョの攻撃は手に持った拳銃から放たれる不可視の爆裂弾のようで、身をかわした私の背後で爆音が響く。

「どうしたんですか!? クォリョ!?」

 モーピォンォが叫ぶ、しかし声は届かない、だが、目標を変更したのか、油の切れた機械のようにぎこちなく首を回してクォリョはモーピォンォを見る。

「をこ、こここをを、こここををををををををををををををををを」

「クォリョ! わたしがわからないんですか!? モーピォンォですよ!」

「ををここ」

 引き金は容赦なく引かれ、銃声が響き、モーピォンォを襲う。

 しかし、私がかけた障壁によってその衝撃は防がれる。

 私はその間にクォリョに解析の詠唱をかけ、体の状態を読み取ろうと試みた。

 子宮に刻まれた烙印は確かに消した、なのにクォリョは何者かに操られているかのように動いている。

 何がトリガーになったのか? もしやあの生きる世界に入った影響か?

 子宮の烙印を消した時と今の体の情報を照らし合わし、おかしい場所を探す。

「こをこををこを」

「やめて! クォリョ! わたしです! 一緒にガートルハンズを壊滅させようって誓ったじゃないですか!忘れてしまったんですか!?」

「こここをこをこここををこ」

 必死にクォリョに叫ぶもモーピォンォの声は届かない、銃撃はモーピォンォを襲い続ける。

 この二人の付き合いは記憶を見たところ、子供の頃からの付き合いで強い信頼関係だ。

 精神に働きかけるモノであればそういう関係の人間に対しての攻撃には少しは拒絶の反応が出る、だが解析によると一つもそんな反応はない。

 完全に操り人形にされて、五感すらも支配下に置かれているのか。

 いつの間に、どこからか、わからない。

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