プロローグ兼第1話
……声が聞こえる
『君はどう思う？』
……その声は聞き覚えのない声で
『卵が先か、ニワトリが先か』
……しかし、どこか懐かしい感じがする声で
『……まあ、いい。この問いに深い意味はない。』
……まったく意味のない事をしゃべっているようで
『……では、これならばどうだい？【英雄記】(ヒロイック)において【英雄】が先か【困難】が先か』
……興味深い事をしゃべっているような気もする
『もちろん、困難な状況があるからそれを打破する英雄が後から出ると考える人もいるし、英雄がいるからこそ困難を打ち砕き、【英雄記】(ヒロイック)を作ると考える人もいるだろう。』
……その声に返事をしようとするも
『……まあ、回答は聞けないだろうけどね』
……自分はしゃべることができず。
『だから、私はこの目で見て確認するよ』
……それは一方的に此方に告げる
『君たちを通してどちらが正解か』
……それは身勝手に、一方的に
『安心したまえ、ちゃんと準備は整えている』
……だが、慈悲深く、思いやりに満ちた声で
『そう、だから、今日から君、いや、君たちの……』
……宣言した
『【英雄記】(ヒロイック)はここから始まる』
……こうして僕らは落とされたのであった。
この、未知で恐ろしくも興奮するような世界へと。
≪これが自分のスク水を着た理由≫
プロローグ兼第1話
目覚めるとそこは自分が知らない場所であった。
天上には電灯が1つ。
高いところには曇りガラスの窓が一つ。
家具は3つで1つは今しがた自分が目覚めたベット。
すぐ隣にある木製と思われる机。
そして、その机の上にある、パソコンにスマホが置いてあるといった感じである。
箱のパソコンを久しぶりに見た。これ、動くのかなぁ
さて、さらに部屋の奥の方を見るとそこには扉が見えた。
未だ意識が発揮しりしないまま、おぼつかない足取りで、その扉に近づき、ドアノブを触ると……
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【警告！】この扉を開けるには、覚悟が必要となります。
覚悟はできていますか？ Ｙ／Ｎ
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……正直に言おう。びっくりした。
突然、一見変哲もないただの扉にこのような文字が浮かび上がったら誰だってびっくりするわ。
とりあえず、覚悟はできてないので扉は後回しにして、四肢に違和感を覚えながら部屋の散策をする。
まあ、それでもパッと見でわかるのは、パソコンとスマホだけなのだが。
スマホの方は開こうとしたら、画面に【パソコンの方を先に起動してください】と出てきた。
やっぱりこのスマホ普通のスマホじゃねぇよなぁ。
仕方がないから、先にパソコンの方を開く。
中にあるソフトは……ネットとメール、後チェスしか入ってないってどういうことじゃい。
しかもネットの方は某検索サイトや大型ネット小説サイトしかつながらない模様。
繋がるのは一つだけ。
『英雄(笑)専用 情報交換板』
いろいろ、頭が痛くなるような名前の掲示板だがそこにあるスレの名前を１つ１つ確信してみる。
・【魔法】前世の知識をフル活用してチートするスレpart５６【万歳】(７６４)※あなたが観覧するのに必要なスキルがありません。
・スキル報告スレ part１４(４９８)※あなたが観覧するにはクラスレベルが足りません
・【こん棒で】倒した強敵を晒していくスレpart４【首切り】(５２) ※あなたが観覧するにはクラスレベルが足りません
・生産・鍛冶情報交換スレpart３２(３３３)※あなたが観覧するのに必要なスキルがありません
・猫耳サイコ―！！！(９５５) ※あなたが観覧するには心レベルが足りません
ほとんど見れねーじゃねぇか！
そんな風に愚痴をこぼしながら、その中で唯一、自分が観覧できるスレを見つけた。
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初心者用スレ part35
1.名無しの導師
※このスレはこの世界に来たばかりの人や来てから間もなくて困ったことがある人のための掲示板です。
とりあえず、初心者の方々は困ったことがあり、ここに書きこむと、親切な方々がいた場合はその質問に答えてくれることでしょう。
※Ｑ＆Ａテンプレ
Ｑ１．これってなに？
これは神(笑)に呼び出された人たち(※英雄)専用の情報交換ツールみたいなものです。
これ自体は神パワーと魔法と技術のドッキングみたいなものなので、幻覚とか変な呪いではないのでご安心ください。
Ｑ２．俺たちはどうなったの？
貴方は神(笑)によって、別世界へと転生させられました。第2の人生、ゆっくり楽しんでいってね！
Ｑ３，何かするべきことは……
【生 き 残 れ】
Ｑ４．……これって夢じゃないの？もしくは幻覚とか。
【残念ながら現実です。今のあなたの以前のあなたがどれだけかけ離れていようと、それが今のあなたです】
例え元のあなたが、ＪＫでも漁師でも犯罪者でも魔王でも脊髄かじりでも関係ありません。
今の状態が現在のあなたの状態です。詳しく知りたい場合はもう一つのツールで……
(省略されました……全てを読むにはここを押してください）
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……どうやら、自分以外にも同じ状態の人がある程度いて、また彼らも今の自分の状態が夢かなんかだと思ってしまうらしい。
……そりゃあそうだ。
自分だって実はこれを見ながら、未だに自分が夢の中にいるのではないかという思いにとらわれている。
まずこのわけのわけのわからないシチュエーションがそうだし、神様云々もよくわからない。
そしてなにより………
自分が目が覚めたら、【スク水女性】になってる現実とか、どう考えても受け入れられるわけねぇだろぉぉぉぉぉ！！！！！！
なぜか、1話目が8話目になるという事態が発生したため修正
