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ゴミの話

朝、通勤ラッシュで人がぎゅうぎゅう詰めの中を耐えるのは息苦しそうだからいつも車で通勤している。

だいたい20分程度走らせて本社に着く、近くにパーキングエリアがあるのでそこで駐車しておいて出勤するのだ。三階建ての鉄筋コンクリート製の質素なビル。二階につながる階段を上った突き当りにあるドアの向こう、「鳥取ゴミ収集業者」で働いている。

「こんにちは」

会釈程度のあいさつで入室。制服に着替えるため更衣室のドアを開いた。

「お、はろう」

「こんにちは」

この軽妙な挨拶をしてきたのは僕と同じゴミ収集車で回収する、チームの田淵さん。

この業界にいるのもかなり長く、もう十年はざらにやっていると聞いている。

「あれ、いじめの動画がインスタに流出したってニュース知ってます?」

「いじめかあ、若い時ほどそういう事ってやってしまうものなのさ…」

「へえ」

「俺の時代だったらだけど、田中ってやつが使ってたメイドロボットがいたんだけど、それの中にウンコ入れたやつがいてさ」

「えー!」

「田中なあ、エロイ奴だったんだよ。メイドロボットで抜いてたの、だからあいつ次の日学校来なくてさ」

田淵さんはその追憶を肴にするような笑みを浮かべて「くっくっく…」と嗤った。

「ウンコって誰のだったんですか」

俺が作業着を着替え終わるのを待ってた田淵さんと一緒に更衣室から出ながら話をする。

「田中のだよ」「え」

「メイドロボットってあれあっただろ主人の指定したプログラムを遂行するやつ」

「あー昔ってプログラムしなきゃいけなかったんですか」

「うん。機械に強い奴がそこを弄ってさ、田中のウンコとセックスするってものにしたんだよ」

「え…それどうなるんですか」

「メイドロボいるだろ?まずそいつがウンコの臭いを感知したときにドア開けんだよ、でも鍵かかってるだろ?」

「はい」

「そのときに田中様…?っていうの、ほら田中えぐい奴だからさ、あ、セックスできる…!って勝手に期待してトイレに招いちゃうわけ!w」

「え、それでどうなるんですか?w」

「その場でメイドが田中のウンコ掴んで全力でそいつを膣に入れるわけ!wかっはっはっは!」

「ぐはははは!」

田淵さんと僕が最低な話で盛り上がっているところに入り口から横やりが入ってきた。

「ゴミみたいな話盛り上がっているところ申し訳ないが早く外に出てくれ、ラジオ体操の時間だ」

僕らの会社は八時に外でラジオ体操、その後に社訓を斉唱して遂にゴミ収集車を出発させるというスケジュールで動いている。

デカい大人がきちんと整列してラジオ体操する光景ははたから壮観だと自負している。

入社初めの頃はラジオ体操二番ぐらいでどっと疲れていたが何日もやっていると流石に体力は余裕が出てくるもので、皆飄々とした様子で社訓斉唱迄を熟していく。

もはや何世代前の人間が作ったかもわからない錆だらけの因習を続けているこの会社はさすがに時代錯誤すぎないかと社訓斉唱の時思って恥ずかしくなるのも慣れてなくなった。

疲れたのかもしれない、嫌、慣れたんだよ。

道路に立ち並べられているゴミ収集車の前から二番目の者が僕らの車両だ。

今日も僕は田淵さんとゴミみたいな話で盛り上がってゴミを回収する。

助手席に座る田淵さんが僕に言った。

「そのせいでメイドロボは企業のプログラムだけになったんだけどな」

ところでその現場をどうやって見たかについて何ですが、メイドの眼球に極小の盗撮カメラを仕込んでその醜態をみんなで映画見るみたいに見合った形です。

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