表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界は無常に満ちている  作者: 花井
第二章
35/43

20 次に目指すモノ

本文は久しぶりの更新 大変申し訳ございません。

ここから、舞台は別国へと移り変わります。


読んで下さる方々本当にありがとう御座います。

「今更なんだけど、忌石ってどういうモノなわけ?」




 つい、数日前にお偉いさん方に巻き込まれた時とは打って変わったような、まったりした日を現在進行形で私は満喫している。


 あぁ、ベットでゴロゴロって至福


 あの日、あのままカスタフに長居するワケにもいかず、夜の間に荷造りをすませて朝一番で町を後にした。

 カスタフからアシャステーア連邦共和国への関所までは、馬車で最低でも2日かかるらしい道のりだったのだが。森に住む鹿さん(もどき)をチャーターさせて頂き、夕刻あたりにはアイオンの証を見せて通過。


 鹿さん(もどき)・・・面倒なので、鹿さんで話を進めるとする

 健脚具合にはかなり驚いたんだけど、どうやら脚の速さと持久力に優れている種なんだそう

 あまり、人とは関わらないのだそうですが、いやはやバシレースは別格だそうです


 夜に移動しても良かったんだけれども、悪目立ちを避けて関所内で夜を明かし、また早朝に次の村まで移動。その間にも他の動物さんにお世話に成りつつ、村に着けばまた次の村へを何度か繰り返し、どうにかアイオンの支店のある、今の滞在町 ライール に到着したワケです。


 現在はアイオンのライール支店で紹介して貰った、ウィークリーパックを適用した宿屋の一室を借り受けている。

 ちなみに、ウィークリーパックとは一週間宿の一室を借りる契約の事をただ私がそう呼んでいるだけでそう言ったパック名はない。アイオンの割引プラス契約で、結構なお値段勉強して頂いているのでパックと称しても、あながち間違ってないだろう。


 まぁ、その分宿屋の緊急時お手伝いが契約内容に入っているんだけども


 比較として上げるのであれば、一泊二食付きで大体今までの宿は1ファンズ+3~5ファン位だったわけですよ。一週間で最低でも9ファンズ+αファン必要になる計算である。でも、このパック適用+アイオンの割引を適用できるとファンズコイン7枚で収まる格安っぷり!


 まぁ、日本円に換算すると大した差ではない様な気もするけど・・・そこは、置いておこう

 何分節約するには越したことは無い


 国境を越えたので通貨も使えないかなと危惧したものの、アイオンと提携しているだけあって宿の支払いは今までの通貨でも行えた。

 ただ、他の店ではそうも行かないだろうし、もうそろそろ手持ちも心もとなくなってきたのもあり、明日あたりアイオンで依頼を探そうと脳内で予定を組む。


 その際に、あまり魔力を使うモノは避ける必要性があるなぁ


 なんて、事を思いながら少し遠い目をしたくなる。どうもあの山での一件以来、あの変質した触手に探されてるようなのである。

 マントで魔力自体持ち合わせていない様に見せかけているし、探されてると分かった時点で自身にもそう言った術式を施したので、見つかる筈は無いと思うのだが面倒である事に変わりはない。マントだけでもさっくりとスルーされたんで、大丈夫だと確信はしている。


 しかし、忌石で変質しているとはいえ、しつこい


 等と思考し、ふと思ったことが口から零れた。

 そして、冒頭へと戻るのである。




「どういうモノ、とはどういうことだ?」


 暢気にお茶をすすりながら、ファルはコテリと首を傾げてみせる。私も身体を起こし、黒玲の淹れてくれたお茶の入っているカップに口をつけながら、聞きたい内容を示す語彙を纏めていく。


「んー 瘴気によって害を与うるモノなのは理解してる けど、忌石ってどういった形態でこの世界に散ってるのかなぁって思ってさ」


 熊さん事件と先日の件、同じ忌石によって引き起こされたモノの筈・・・なのに、様相はかなり異なってたじゃない?なんて、続けながら黒玲がサイドテーブルに置いてくれたクッキー(もどき)に手を伸ばす。

 同じ様にクッキー(もど・・・面倒なので略、クッキーを食べようとサイドテーブルに飛び降りると、いそいそとクッキーに手を伸ばすファルを黒玲が麗しい笑顔で「ファルディカーレ、主の質問にお答えなさい」と言いながら、容赦なく叩き潰す。


 フギュッとか、ぶちっとか、聞こえた見事な音は聞かなかったフリをしておこう


 所々、ぺしゃんこになりながらファルは黒玲に噛み付きそうになるのを我慢しつつ、「そういうことか」と言葉を紡ぐ。半分涙目になっている彼の口に割ったクッキーの欠片をいれてやれば、うまうまと顔を綻ばせ咀嚼する。


「忌石というのはその本体は石だ」


 それは知っているよな、と確認を取られたので然りと頷く。動作の確認をし、彼も頷けば続けて口を開く。


「だが、その大きさ周囲の環境において、様々な変質を引き起こし被害を拡大させる」


 真剣な光をその薔薇色の瞳に浮かべながら、目の前の彼は彼自身を蝕む【忌石】についてを語った。




 ざっくりと脳内で、忌石について纏めてみる事にする


 【忌石】とは、石の大きさよって汚染範囲、変質状況は変わる

 ただし、欠片でも強い瘴気を持ち変質力が半端ないモノも極少数だが存在するとのこと


 基本的には小指の先程のサイズであれば、基本的には動植物の造りを変質させるまでには至らない

 浄化の能力を持った、この世界の人間でも対処は出来る範疇

 大体は熊さん事件の様な惨状(瘴気で植物が枯れ、大地が汚染され、動物が狂わされる)に至る

 動植物が何らかの理由で取り込んだ場合(体内に忌石があるとする)は、

 また状況がかわるらしいが滅多にないので割愛

 (本能的に事故でない限りは、動植物も忌石を取り込んだりはしないそうだ)


 ただ、大きな塊などになってくると状況が変わってくる

 まずは、周囲の環境をベースに変質のバージョンが増える

 例とするならば森であれば、傍にある植物や動物を変質させ作り変えてしまう

 こちらに関連するのが先日の根っこにあたる


 変質した動植物に関しては攻撃系魔法や巫女姫が使っていた浄化系で対処は出来るが、

 忌石自体に影響を与える事は出来ない

 それ故に、変質したモノをどれだけ切り伏せても、浄化しても意味がない

 本体を浄化しなければ、瘴気は無尽蔵に垂れ流され傍にあるモノ全てを変質させていくという悪循環

 森に住む動植物ならばまだ、場所さえ特定出来れば防衛策を練る事が出来る

 だが、塊がヒトの手に渡ればどうなるのか分からないのが現状だそうだ

 ヒトを変質させる場合もあれば、ヒトの負の感情を増徴させる場合など様々な事が起こりうる

 鉱石の類と間違われて、ヒトの手に渡ってしまう場合があるそうな

 忌石個々で影響が明らかになる速度が異なるのも、渡ってしまう要因の一つだそう

 なんて、厄介な!

 影響の出始めを【崩芽(ほうが)】と呼ぶらしい、へぇ×2


 大きな塊を浄化し、忌石から希石に転化させることが出来るのは聖女(エルピス)のみと言われている

 ちなみに此処で言う【希石(きせき)】は身体能力や魔力等を向上させたり、

 精霊の加護を所持者に守護として与えられる石を指す


 以上、今現在私が把握できた内容である




「と、いうことは あの根っこはヒトの手元にある【忌石】が起こした変質?」

「だろうな、あそこまで襲う人間を特定している場合はそう考えて間違いないだろう」

「じゃぁ、何で私は狙われているのだろうねぇ」


 先日の根っこはどうも手強い(?)相手と認識し、溜息溢しながらそんな事を呟けば、ファルは「うむ」なんて一頷きしてから言葉を紡ぐ。


「リョーコが最後に行った攻撃が、持ち主に認識されてしまったからだろうな」

「・・・何で私だけ認識されてんの ザクザク攻撃してたじゃない、あのオニーサンが」

「ヤツは元から対象だ 憶測だが、リョーコの最後の攻撃は持ち主または忌石に少なからず、余波を与えたんだろう」


 まぁ、邪魔をした上で本体へ攻撃を加えたのだから仕方なかろう、なんてのんびりと言ってくれちゃうファルに恨みがましい視線を向ける。しかし、彼は気にも留めずお茶を啜る。


「私が狙われてても良いと」

「今の状況では、アレはリョーコを見つけられん」


 剥れた調子で問いかければ、さらりと言葉が帰ってくる。断定されると嬉しいんだか、そうでないんだかとても微妙な心中である。


「延々と追い回されるのは趣味じゃないんだけど」

「なら、本体を叩けばいい」

「簡単に言ってくれるよねぇ」


 胡乱な目をしながら溜息と共に言葉を溢せば、「それがリョーコに出来ぬなら、言わぬ」何て言われる。棒読みで「ソウデスネ」と返す。


 不本意ながら次の目的は決まった、ならば動かない道理はない


 そして、私は平穏って何処にあるのかしらねー?等と呟きを溢すのだった。

狙われながらの生活なんて耐えられない主人公でした。

そして、自分から足を突っ込んでしまうという。

主人公は本人認めませんが、厄介事招来体質の気があります。(きっと)


それでは、今回もお付き合いありがとう御座いました!


*****

修正履歴

H22.12.09. 文章一部修正 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ