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団白虚録  作者: やんだやん
高校生
26/28

高3 秋

3年生の秋、最後のイベント文化祭。

3年生は最後の思い出に花を咲かせようとあれやこれやと手の込んだ催しを用意する。

恋に友情に青春に、18歳の悩める学生諸君はやる事が沢山あるようだ。


私はというと、そんな事にはあまり縁がなかったようで、やはり紅葉と結婚するしかないのでは?と、考えていたが、どうやらクラスの出し物に精を出す事で忙しい日々を送った。



そんな私たちのクラスが何を催したかと言うと、メイド喫茶やらカフェやらお好み焼きやら色々な意見が出て、多数決で出し物が決まったのだが、どういう訳か紅葉の焼きラーメン屋台という案が通った。



「紅葉、焼きラーメンって焼きそばと何が違うのよ?」



と、不用意に聞いてしまったがために、紅葉の九州男児の魂が目を覚まし、その美味しさを力説するもんだから、皆も圧倒されて食べたくなったのだろう。



「焼きそばなんて甘い甘い!!オタフクソースのようにあまちゃんじゃー!!博多の産んだソウルフード!!!ラーメンの美味しさを焼くことで濃縮し、香ばしさを増し、麺に染み込ませた味はラーメンをも上回る!!魂が震えちょるわー!やるでぇいー!」



と、久方ぶりに前世の魂が乗り移った紅葉は、クラスの実行委員となり、忙しい日々を過ごしていたので、必然的に私達も紅葉の手伝いで大忙しとなった。


紅葉はおかげ様で、司令塔の様でもあり、士気をあげる戦乙女のようであり、みんなの中心となって色々決めたり、覚悟を決めさせたり?していた。



「あらあら、紅葉ちゃん張り切って、みんなを引っ張ってくれてカッここいいわね〜。うかうかしていると紅葉ちゃん取られちゃうわよ?」



と、桃に冗談を言われて私は少し焦りのような嫉妬のような不安のような感情を抱いた。

いや、あの告白は何かの間違いではあるんだけども、これが恋か…………と、またしても人としての感情を勘違いするのであった。人間って難しい。



そんな訳で紅葉は獅子奮迅の活躍をみせた。

おかげでうちのクラスはどこよりも団結して、たかが文化祭の出し物に全力を賭した。利益率を上げ、より多くの顧客へリーチし、顧客満足度を上げるにはどうするべきか?という命題をもって、明確にテッペンを取りに行くと躍起になったのだった。


その様は真剣そのものであったが、これが文化祭の一時の出店なのだから、クラスの全員が真剣にアホをしているようで楽しかった。



そんな盛大な命題を掲げたおかげで、桜が広告、チラシ、ポスター宣伝にも力を入れてくれた。元々、興味津々だった様で楽しそうに広告戦略を考えた。ポスターの素案を絵の上手な人に渡し、目を引き印象に残るよう試行錯誤し、SNSで広告宣伝するに留まらず、顧客の流入をまとめるといいだし、簡易HPまで作る力の入れようであった。


さらに当日の客引きも顧客の巡回経路を考え、チラシを配る場所、貼る場所も考え、着ぐるみなんかも用意していた。

チラシも普通のチラシと謎のチラシを用意していた。



「人は好奇心があるから、意味がわからないものや、なぞなぞは解きたくなっちゃう習性があるの。だから、私と未知との体験にかけ出さないか!!!!!」



なんて、意味のわからないことを言いながら、QRコードとクイズを使って、焼きラーメンへ促すようなチラシを作っていた。



桃と私はのほほんと2人の尽力を見守る係かと思いきや、桃はシフトリーダーとして事前に色々調整してくれたり、皆の予定を把握して、当日は1番頑張ったのではないかと思われる。当日皆の休憩から他の出し物への出演やプライベートな約束まで全て把握しており、凄いを通り越して逆に怖かった。なんで、そんなにプライベートな事まで知ってるの……????



しかしおかげで常にフル回転でお店を回すことが出来て、元々の想定であった顧客回転率を上回わった。

材料の追加も見通して買い出しをし、余る食材を見越してメニューを増やし、効率よく利益を上げる事ができたのは、一重に桃のおかげと言って過言では無い。



と、言うことでみんなについて行くので精一杯な文化祭ではあったが、所々で皆の癒しスポットととして私もどうやら役に立ったらしい。


やる気はあるがそこまでやる事が多くない私のところに皆が来て、のほほんとして行く中で色んな愚痴や困り事を口にするので、それを聞いてあげたり、関係する人に困ってたよ〜と伝えてあげたり、状況が変わったら共有してあげたり。


気が付くと不思議な役回りをしており、文化祭が終わった後も悩みがあると私のところに話に来る人が一定数続いた。

裏で開城の白ママと呼ばれていたことを私は知らない。



そんなこんなで私たちの文化祭は大成功に終わった。そして、全ての学校行事を終え、私たちの高校生活は残すところ、受験のみとなった。


最後まで読んでいただきありがとうございます!

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