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団白虚録  作者: やんだやん
高校生
21/28

高2 春

高校2年生が始まった。

本格的に文理も別れ、選択授業も増えて、本格的に受験へ向けて勉強をする時期となる。


ただ、やはりクラス替えの後ということで、まだまだコミュニティ形成の真っ只中である。

そんな中で行われる体育祭は、クラスの人を知ったり、馴染むにはうってつけのイベントなのかもしれない。


体育祭といっても、運動会のようなものでは無く、球技大会の様なもので、同じ種目に出た人とはそこそこ仲良くなったりする。


私は運動自体そこまで得意では無いけれど、クラス対抗とかは意外と燃える方で、自分なりに一生懸命取り組んだつもりだ。

とはいえ、女子同士の戦いなので、運動部では無い人達はたかが知れているといった感じ。

その中でも、ガッツを持って頑張った方だと思う。


別に、紅葉が運動得意でも無いくせに、九州魂全開で来たから、



「ここが漢の見せどころじゃーい!!!」



と、対抗して気張ったとか。



翠ちゃんが意外とそつ無くスポーツをこなせるので、根性で取り返そうと



「まだ負けてないっ!!!!!」



って、ボールを最後まで追いかけてガッツをみせたとか。


そんな事があったような、無かったような。

スポーツを一生懸命取り組んでハイになってたのかね?あははー



そんなこんながあり、私も無事?クラスに馴染めたようで何よりである。

そうこうしているうちに夏が近づき、中間テストの時期となっていた。



「白ちゃん、凄いね〜39位なんでしょ?もうちょっとでうちの学校で上位10%じゃ〜ん?」



と、おっとりとした様子の桃が話しかけてくる。



「さすがは団長くんの嫁だね〜夜の特別授業でも、順位でもマウントを取っていくってことね……」



と、桜が今生で最後の言葉を紡ぐ。



「さーくーらー?遺言は済んだかしらね〜?うふふ、うふふ。次言ったら、海に沈む約束だったよね〜???それじゃあ、まずはポリバケツに入ってこようかー?コンクリ流し込んで海に捨てるからね~」



と、私はテンプレ通りと言わんばかりに、笑顔に怒りマークを浮かべて桜を見つめる。


桃はおっとりとした物静かな人で、どちらかと言えば口数の多くない私と気があった。

読書もするし、漫画も好きという真面目でいい子である。


そんな桃と仲がいいのが、桜であった。

桜は恋愛脳を拗らせてしまい、すぐに誰かと誰かをくっつけたり、修羅場なのではないか!?と妄想にふけっているというか、もはや口に出ているし、大体変態的方向に思考を全振りする。きっと葵と気が合うと思う。



なんでこの2人が仲良いんだろ?と、不思議ではあったが、



「桜ちゃんは妄想たくましくて、見てて飽きないでしょ〜?」



という桃に対して、



「私の諸説、刹那の可能性を楽しそうに聞いてくれるからな〜」



と、桜も満更ではなく、意外と需要と供給が合っているらしい。


そんな桜が最近、私をおもちゃにしている。


去年の春、イエローモンキーカイザー皇帝を軽くあしらい、その後もうんち皇帝が足繁くうちのクラスに通うもんだから、どうやらそういう噂が立っていたらしい。


全くもって不愉快ではあるが、人の噂とはそういうものだし、今ではみんな忘れている?別れたと思っている?普通に順調と思っている?よく分からんが、話題にはもう上がらないらしい。


なので、桜自身も忘れていたが、私を見て思い出したらしい。ことの真実が単なる勉強仲間止まりと聞いて、



「じゃあ、恋はまだまだこれからね!!!大学受験に向けて勉強する2人………お互いに教え合い、ふとした時に触れてしまう手に胸の高鳴りを覚え、この気持ちは……」



なんて変態脚本家様の妄想がちょいちょい暴走するので、物理で止めることにしている。

それを桃も楽しそうに眺めている。


そんな2人とも教室ではよく過し、もちろん翠ちゃんや紅葉とも一緒に遊んだり勉強もしている。

私のクラスが中間地点なので、自然と5人で遊ぶ事も多くなっていった。


そうして、順風満帆な高校生活を送っていた秋頃、私は前期の期末テストで上位10%にあたる32位を取り、ダメ皇帝を追い抜いた。



▼▼▼▼▼▼



2年生に入ってから、文理選択の他に地歴公民や物理化学生物地学などの科目選択も存在する。

それらの基礎となる現代社会や理科基礎は1年次に広く浅くやってはいるが、さらに専門的な内容になり、狭く深く学ぶのが2年生となる。


その選択でほとんど受験科目も絞られていき、当然、選べる大学や学部も変わってしまう。


基本三科目については、学校の授業でも数ⅢCを除いてほとんどが2年生中に終わる見込みらしいが、これらの副科目は3年生の秋頃までかかる想定というのを2年生になってから聞かされた。


もしかすると、副科目で何か合わないのがあるのかもしれない。ダメ皇帝が今回ダメダメだったのは、アイツがダメダメなことに加えて、その辺に原因があるかもしれないと思っていた。


私は心配な訳ではないが、単純に何があったのか気になったので、メールしてみることにした。



To ダメ皇帝

本文

32位の白花ですが、37位さんはお元気ですか?なんかあった?とうとうバカに目覚めちゃった?



と、これでよし。

めちゃくちゃ煽っちゃった。

なんだろうね。こう煽らなければならない時ってあるよね?

わかるわかる。よーくわかるわー


などと、自分を肯定している間に、カイザー

皇帝出来ない杉から返事が来る。



From ダメ皇帝

本文

おー!!白花凄いじゃん!めちゃくちゃ順位良いじゃん!おめでとう!

学校のテストで負ける日が来るとはー!

俺は今、地理の勉強が忙しいので、学校のテストはそんなに出来なかったわ!



やっぱり馬鹿だったわ。

え、地理の勉強って何??あのカイザー出来ない杉の選択って世界史って聞いてたけど?

一教科丸々独学しようとしている………ってこと???

こわっ!キモっ!うわっ、塩まいとこ!!!



それにしても、小5の頃からそうだけど、ちょっと見ないうちに異次元な所に行ってしまう。

しかし、学校では確かに学校のテストに重きをおかない人も増えてきた。

センター試験はマーク式だし、2次試験は定期テストほど問題数は多くなく、質の高い難問が出てくる。


つまり、基礎学力の確認たる定期テストはその役割がどちらにもマッチしていないのだ。

基礎確認にしては煩雑で、筆記対策としては安易という事だ。



それに加えて、カイザーダメ皇帝は独学で地理も始めて………何に使うんだか?

そんなに世界史が合わなかったのかな?

それとも、文系受験を…………?


私の中で答えは出なかったが、これは調子に乗ってはいけない。まだまだ負けてられないな。

と、気持ちを新たにするのであった。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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