高1 夏休み1
「あつーーーーーーーーー」
華の女子高生も夏の暑さの前では型なしである。
ダラしないでは言葉が足りない格好で、ダラしないでは形容できないほどの姿勢で夏を感じ取っていた。もはや、このまま溶けだして大地へと帰す寸前までいっていた。
クーラーはついているのに、まだ暑い。
日本はこのまま夏だけになってしまうのでは無いですか?そう錯覚するほどに暑い。
天使の名を持つモンスターでも攻めてきたら、私はひっそり疎開しような。そう心に決めながら、文明の利器にもっと頑張れと視線を送る。
こうダラダラもしていられないので、ムックとガチャピンに後ろ髪を引かれながら、着替えて出かける準備をする。
今日は久しぶりに茜と葵と遊ぶ約束をしているのだ!
最近ではケータイで近況連絡も出来るので、会わずとも久しぶりという感じはしない。
買ってもらった当初、調子に乗ってまだいけるとか言いながら、2人と電話をしまくって、アホみたいな電話代の請求が来て親に怒られたのも記憶に新しい。
その時、親父が、
「どこの男だ!!娘は、やらんぞ!」って小芝居をしていたので、親父の靴下を投げつけてやったが、あまり効いていなかった。
むしろ、なんで靴下を投げたのか理由を説明したら、しょげていた。
それ以降、家にあったファブリーズが増えたのは気のせいだと思いたい。
「2人とはいつもの駅前で待ち合わせか。また暑いし、早めに出るか」
そう言って、学校に行くくらいには軽く化粧をして、日傘をさして家を出る。2人の近況は聞いているが、2人とも楽しくやっているようだ。
週に1回は、
「今日の団白報告はまだですか?」
と言ってくるが、その時は無視したり、うんち投げてたよって適当な事を言うようにしている
。
それでも、想像力逞しい腐女子として才能を開花した葵の前では、無駄であった。
「言えないほどのことがー!!!!!」
とか、
「それは求愛のコミュニケーションンンンン!!!!!」
とか、彼女にとっては全てを養分とする事は容易なようであった。
その吸収力を砂漠化する地域の木々たちに分けてあげて、この地球温暖化を止めてくださいな。と、私もアホみたいな事を述べながらじゃれ合う日常であった。
いつものように早めに着いた私は涼しい屋内を求めて、駅前の店を見回っていた。
いつもの喫茶店に先に入ろうかと思った時、珍しく早く着いた茜と喫茶店でばったり遭遇したのだ。
「しーろーちゃーん!!!!」
と、オーバー気味に抱きつこうとする茜を、既のところで押さえつけて、再会を喜び合う。
半年前とは余り変わらないが、少し大人びたかな?という印象を受ける。
恐らく着ているものと、化粧による印象かなと間近で見た印象を整理し、
「暑いから店入ろ!!!」
と、店内へ促す。
茜はベタベタと私の存在を舐め回すように確認し、
「本物!?本物!?きゃーーー好きー!!」
と抱きつこうとしてくる。
とうとう性別関係なく発情しやがったか………
と、懐かしくもうんざりしつつ、
「まだ暑いから!汗引いてないから!落ち着けって!」
「むしろ、そっちの方がご褒美だよー!」
と、訳の分からない方向に向かっている親友と茶番を繰り広げていると、意外と時間が経っていたようで葵も到着した。
「やだーーー!!あたし抜きで2人でハッスルするなんて!!
でも、これはこれでアリよねぇ〜」
と、少し大人びた葵が舌なめずりをしていた。
2人とも見た目の清楚系とは裏腹に、脳内がどんどんR指定に犯されていく………
まぁ、本人が楽しそうだからいいか……
いいのか?それに巻き込まれる私は可哀想な子鹿でしかないんですけど?
ノーマル、アブノーマル、同性異性の前に恋愛のレの字も経験していないんですが???
まさか今日このまま襲われるなんて………さすがにないか………
そう自分に言い聞かせて、2人の親友と色んな話で華を咲かせる。
▼▼▼▼▼▼
2人とも頭の悪い学校にいっている訳では無いが、話を聞く限り、やはり開城が割と授業スピードが早い事が分かる。
まだ簡単な部類とはいえ、彼女たちはまだ私達が6月にやっている内容までしかしていないんだとか。
本当に早いんだな………比較対象が無かったから分からなかったけど。
私は少し自分を褒めてあげることにした。
女3人集えば、姦しいとは言うけれども、私達は飽きもせず、話題も尽きることなく、喫茶店でペチャクチャと喋り倒し、夜を迎えてしまった。
こんな日もあっても良いだろう。
「もう暗くなってきたし、帰ろっかー」
「ふふふ、夜はこれからでござるよ……ウフフ」
解散を促した茜に対して、いやらしい目で見据える葵が手をモニュモニュしながら茜に攻め寄る。
あ、そう言えば!と思い出したかのように私は更に葵の背後をとり、その豊満で主張の激しい彼女の上半身の限定的な部位を包み込み揉みしだく。
同じ人類、同じ女性とは思えないほどの揉み心地。たかが脂肪の塊、されどThis is おっぱいと言わんばかりに彼女のその聖母のような包容力をもつ母性の象徴を揉みしだく。
「あはぁん、もっと……優しくぅ……」
逆に、私が恥ずかしくなるような声で葵はささやき、トロンとした目でこちらを見る。
「続きは……ホテルで………」
なんて言いながら、上目遣いをするものだから、こちらもドキッとしてしまった。
私の中のおっさんが、今こそ目覚めの時!!さぁ彼女の肩を優しく抱いて!!!そのままレッツ未知なる領域へ!!!
と、出撃のファンフーレを響き渡らせる。
これは何も間違ったことでは無い!!!
この鐘の音は、勝利の証である!!
私は顔を赤らめて、彼女の肩を抱きそうになったその瞬間に、茜が葵へペシンとツッコミを入れる。
「あんた、それで何人たぶらかす気よ!」
「えへへ、白ちゃんが可愛くて、ついっ!」
いや、いやいや、ついっ!で私も満更では無い気持ちになっちゃったし、えっ?えっ????
何人たぶらかしたんですか???女って怖い。
そんな私の疑問は解決することも無く、こういう話題でさっきまで散々うんち皇帝の事でいじられたので、黙って帰宅の流れに身を任せることにする。
「団白が尊い!!!」
とか、目をキラキラさせていた張本人のご事情を探り忘れるなんて、不覚ではあるが………仕方ない。
次の葵へのミッションは決まったな。
こちらホワイト、揉みしだきに成功したover?
こちらブラック、次回は男事情を聞き出せover?
こちらホワイト、経験人数ですか?付き合った数ですか?over?
こちらブラック、全部だ!!!!
イエッサー!!!!!
なんて脳内会議を広げながら、私は帰路に着いた。
また遊ぶ約束をして、それぞれの道に帰っていくのであった。
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