Episode3 「転生するには倍率高めなんですけど!」
あぁ、ここはどこだ。
目が覚めるとまたしてもそこは異空間。
今度は一体なぜ死んだのだろうか・・・。
そんなことを考えていると奥から女神が・・・。
しっかし・・・、ほんとに女神はたくさんいるんだな。
毎回異空間にくるたびに女神が変わってる。
「いらっしゃいませー!」
「カフェか!」
「いやぁ、他の女神から聞いておりますが、いつも模範的なツッコミ、どうもありがとうございます。」
「いえ。もう3回目なので。」
そう、気がつけばもう俺は3回目、でも、いつも、なぜここに来たのかはわからない。
「改めまして、ようこそ。転生の間へ。」
「どうも。それで、僕はどうして死んだのですか。」
「はい、実はあなたは、、、
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、、、ウォータースライダーでスピードが出すぎて水に入った時の衝撃でお亡くなりになりました。」
「・・・ほんっとシュールだな俺の死因は。」
「フフッ、いいじゃないですか。愉快な死に方ですよ。」
「毎回毎回笑われながら死んでるんだろうな。」
「確かにあなたは毎回周りの方に笑われながら死んでますよ。」
そうだったのか・・・。
大体転生せずに戻ってきた時は自分は異空間からの記憶はあるが、周りの人の記憶は死ぬ前で止まっている。
だから戻ってきたときには周りの人はいつもどおりの対応をしていた。
「それで、このあとなのですが・・・。」
「はい!僕は戻れるんでしょうか。」
「・・・そのことについてなのですが、実は、、、」
「実は、、、?」
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「、、、現在転生される方が多すぎるせいで転生倍率が高くなっておりまして。」
「はぁ。」
「抽選で毎回選んでるんですが、倍率が毎回毎回200倍ぐらいなんですよ?」
「・・・は?じゃあ、200人に1人しか転生できないんですか?」
「はい。そういうことになりますね。」
「でも、運が良ければ転生するんですよね!」
「はい。」
「ちなみに転生先は選べるんですか?」
「いえ、選べません。」
まあ、選べないとしても転生できるならいいか。ハーレムみたいな世界になるといいな。
いや、待てよ、もし男しかいないむさ苦しい世界に転生したらどうするか・・・。
「うーん。迷うな。」
「ちなみにですが、抽選に参加された場合、当たってもハズレても転生先は教えずにあなたを転生させます。」
「どういうことですか?」
「例えば、あなたが抽選にハズレた場合、何も教えずに現世に戻ります。また、当たった場合でも、転生先は教えません。」
「なぜですか?」
「規則ですので。」
「そうですか。」
「どうされますか?」
「いや、そんなの応募するしかないでしょ!応募します!」
「分かりました、では、あなたの応募が完了しました。5分ほどで結果が出ます。それまで転生世界とここの間のところで待っていただきます。」
「分かりました。」
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「それでは、行ってらっしゃい^^」
「い、行ってきます・・・。^^;」
「・・・あ、転生したのか!ってちょっとまって、ここ・・・
・・・ウォータースライダーじゃねぇか!」
転生したのかしてないのかわかりませんが、勇者はその後もう一度地獄を味わったそうな。