第5話 恐怖、網タイツ男
源次郎がレオタードマスクに言い寄る。
「さあ、結婚するぞ。初夜が楽しみじゃて。」「許して。レオタードマスク辞めるから許して。」
「怪人に人権なんかないぞ。ほれ、来るんじゃ。」「ひっ、触らないで。」
日向はさすがにやりすぎだと考える。源次郎は、泣き叫ぶレオタードマスクの手を引っ張って言う。
「もう逃げられないぞ。」「師匠、やめてください。もう勝負はついているでしょう。」
「わしもいい年になった身をかためないとのう。」「107歳にもなって何言っているんです。」
その時、上空から口ひげを生やしたおじさんのバニーが降って来た。それも網タイツをはいている。源次郎に向けてキックを放つ。源次郎はレオタードマスクに気を取られている。
源次郎はキックをかわすと網タイツおじさんに裏拳を打ち込む。おじさんは道の向こうのビルの壁に大穴を開けてめり込む。源次郎は日向に言う。
「男の相手は任せるぞ。」「僕は変態の相手をするのですか。」
「行け、わしは忙しい。」「分かりました。代わりに結婚は無しですよ。」
「しかたない。お友達で我慢しよう。」「じじいの友達はいらないわーーーーー」
日向はレオタードマスクの悲痛な叫びを聞きながら、ビルにめり込んでいる変態に近づく。
「今、何か嫌なものが降って来たーーーーー」
「赤い雷光は一撃でそれを倒したーーーーー強い、強いーーーーー107歳とは思えない。」
「解説のヨモヤマさん、おじさんがバニーのコスプレをしていたように見えたのですが・・・」「あれは怪人網タイツ男です。好物は若い男です。」
「見た目だけでなく、中身もキモイですね。」「彼の必殺技愛の抱擁を受けると立ち直れないでしょう。」
「オーっと網タイツ男に青年が近づいて行く。これは危険だーーーーー」
日向は網タイツ男に声をかける。
「大丈夫ですか。普通死んでいるよな。」「まあ、坊やは私の心配をしてくれるの。愛を感じるわ。」
日向が凍りつく。やばいと本能が叫んでいる。「逃げろ、地獄に落ちるぞ」心の声が聞こえる。
「では、失礼。」
日向はダッシュして逃げ出す。網タイツ男が反応する。
「シャイなのね。捕まえて・あ・げ・る。」
網タイツ男は日向にずんずん近づいて行く。
「網タイツ男が動き出したーーーーー青年が危ない。」
「オーっと網タイツ男、すれ違いざまに若い男性を捕まえた。でたー愛の抱擁だーーーーー男性が奇声を上げる。精神ダメージMAXだーーーーー」
日向は精神が崩壊する男性を見て、奮い立つ。僕はヒーローになるんだ。修行だって積んでる。僕だって戦えるんだ。
網タイツ男は、胸の中でけいれんする男性を捨てて、日向を見るとウインクをする。
「さあ、愛を語らいましょ。」「キモイよ。おっさん。」
「網タイツ男ーーーーー今度は青年に向き合う。これは青年の蛮勇かーーーーー」
「青年が回し蹴りだーーーーー速い、速いーーーーー並みの動きでないぞーーーーー」
「だが効いていないーーーーー網タイツ男が抱き着きに行くーーーーー」
「青年が正拳突きだーーーーー」
日向は手ごたえを感じる。しかし、網タイツ男はくすぐったそうに言う。
「素敵、くすぐったかったわ。これも愛の形なのね。」
えっ、効いていないのか。今のは完全に入ったぞ。日向は自信を無くしそうになる。




