表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ここは恋の戦場(スクール)です!  作者: 高本 元史


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

11/11

第八話 実戦

温かい目線で読んで頂けると嬉しいてす。

アイディアがうかんでは、新しい小説を書いているので投稿頻度が遅い事をお詫びします。

学生ながら頑張ってます。読んでいただけると幸いです。

課題や進級の為更新が遅れた事お詫び申し上げます。

学校が始まって一日目。


午前中だけの登校というのが、妙にありがたかった。

制服も教室も、全部が「まだ借り物」みたいで、気を抜くと置いていかれそうになる。


アキラは窓際の席に座っていた。


自己紹介はすでに終わっている。

名前と、編入だということと、野球をやっていること。

それだけ。


(向こうより、楽しいかもな)

ホワイトボードに向かう先生の声。

みんなのディスカッションする声。それらに紛れてくる、ちらっと向けられる視線。

好奇心と、様子見と、少しの距離。


休み時間、誰かが話しかけてくるわけでもなく、かといって完全に放置されるわけでもない。

ちょうどいい、と言えばちょうどいい。 でも、男子より女子の視線の方が多いと感じられる。


「お~い、アキ」

呼ばれて振り向くと、廊下側の席から昌平が手を振っていた。


「昼、食堂?」


「行く」

それだけで十分だった。


午前が終わり、チャイムが鳴る。

半日なのに、妙に疲れた気がする。


(午後は、試合だ)

頭の中で、自然と切り替わった。


♢ ♢ ♢


グラウンドは、学校とは別の緊張がある。


相手は近隣校。

練習試合。

でも、今日は違う。


捕手は昌平。


アップを終え、スタメンが発表される。

監督の声は淡々としていた。


「一番、センター。一郎」

「二番、ショート」

「三番、ライト」

「四番、ファースト」


名前が順に呼ばれていく。

「七番、キャッチャー。昌平」


昌平はマスクを軽く持ち上げただけだった。


一拍おいて、最後。

「九番、ピッチャー。汐アキラ」


ざわつきは、ない。

あるのは納得するような視線だけ。

「先発だ。三回予定な。楽しんで来い」

短い補足。


それで十分だった。

ブルペンで向き合う。サインの確認は、言葉なし。


一球目。

ミットが、低めに構えられる。


(……そう来たか)

――ストレート。少しだけ指にかかりすぎたが、ミットに収まる。


昌平は何も言わない。

次のサイン。


横のスライダー。


(初球じゃないんだな)

思いながら投げると、ミットがわずかに流れた。


「いい」

短く、それだけだった。


試合が始まった。一回表。

先頭打者。


昌平は、迷いなくサインを出す。

――ストレート。

カウントを取る。


――同じ高さに横スラ。


バットが少し遅れる。

(見えてない...な)


――もう一球、同じ。

今度はファール。


(読ませない)

――低め。パワーカーブ。


空振り。一人目、三振。


マウンドに立ったまま、アキラは気づく。

(……楽だ。考えなくていいし、迷わなくていい。楽しく投げられる。)


二人目。

――ストレート。

――横。

――沈む。ゴロ。


三人目。初球から、横スラ。

(え、ここで?)


打者が詰まらせ、浅いフライ。

三者凡退。


ベンチに戻ると、昌平がマスクを外す。

「どう?」


「凄く投げやすい。」


「だろ」

短く笑って、それだけ。


二回表。

相手も、少しずつ対応してくる。


ファールが増え、粘られる。

(あ、来る)そう思った瞬間、昌平のサインが変わった。

――見せるだけのカーブ。


――高めのストレート。

詰まった当たり。


アウト。(……全部、考えてたのか)


三回に入る頃、アキラの中で、はっきりした感覚が生まれていた。

(俺が投げてるけど)


(試合を動かしてるのは、昌平だ)そして同時に、思う。


(これ、まだ“前半”だな)


スコアは動かない。

でも、空気は確実に、こちらに傾いていた。


完結に向けて頑張って執筆していきますので、「面白い!」「続きを読みたい!」と思って頂けたら、ブックマークや評価をして頂けるとうれしいです!

モチベーションががあがると、寝る間も惜しんで執筆してしまいます。

これからも、よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ