プロローグ:飛行機の中
温かい目線で読んで頂けると嬉しいてす。
アイディアがうかんでは、新しい小説を書いているので投稿頻度が遅い事をお詫びします。
学生ながら頑張ってます。読んでいただけると幸いです。
汐 アキラ Akira Seki ――僕は、まだ見ぬ場所に向かう飛行機の中で、窓の外をぼんやりと眺めていた。アメリカの空は、いつもより少し低く見えた気がする。幼馴染との別れ、夏の思い出、そして――帰国して向かう国際学園での新しい日々。心は期待と不安で揺れていた。
「また、僕は居場所を探しているんだろうな」
思わず小さくつぶやく。内心の弱さを自覚して「私」と呼ぶ自分と、気楽に振る舞う「僕」の間で、心が揺れる。
世界各国の言葉が飛び交う機内で、僕の耳には英語、フランス語、韓国語が交じり合って響く。隣の席の外国人少年はイヤホンで音楽を聴きながら、ノートに何かを書き込んでいる。彼の真剣な横顔を見て、僕も知らずに背筋を伸ばした。
アメリカでの日々を思い返す。
朝早く起きて野球の練習に行き、午後は図書館で小説を書いた。友達とくだらないことで笑い合い、時には悔し涙を流した。あの夏の陽射しと風の匂い、幼馴染の笑顔。すべてが僕の心に刻まれている。
でも、今はもう別の場所に向かっている。
「僕はここから離れるんだ――本当に、大丈夫かな?」
不安の声が小さく胸に響く。
それでも、雲の上に広がる青空を見ると、少しずつ勇気が湧いてきた。
窓の外には無数の雲が波のように広がり、太陽の光が雲間に差し込む。その光景は、まるでこれからの自分の物語を告げているかのようだった。目を細めて光を受け止めると、不意に心が落ち着く。
「ここから、すべてが始まるんだ」
そうして僕は、これから待ち受ける数々の出会いを想像する。
どんな友達ができるのか、どんな困難にぶつかるのか。文化の違いや言葉の壁、そして――きっと、想像もつかない恋の嵐。
そのすべてを、僕は逃げずに受け止めたいと思った。
やがて、飛行機は高度を下げ始める。機体が揺れ、耳が少し痛む。窓の外に広がる地平線には、緑の大地と小さな街並みがちらりと見えた。見慣れた風景ではあるけれど、新しい学園、新しい友達、新しい生活――それを前にして、胸の奥が静かに熱くなる。
そして、心の中でそっとつぶやいた。
「さあ、始まるんだな……僕の、新しい学園生活が」
まだ知らない世界の一片に過ぎないけれど、もう後戻りはできない。
飛行機は静かに滑走路に向かい、僕の未来もまた、ゆっくりと動き出した。
次の瞬間、機内アナウンスが僕の耳に届く。
「まもなく到着です。シートベルトをお締めください」
僕は深呼吸をひとつして、窓の外の景色を最後まで見つめた。
そこには、新しい物語の匂いが確かに漂っていた――世界のどこかで、誰かが待っている。
主人公名――僕の、長くて賑やかな日々が、今、静かに幕を開けたのだった。
完結に向けて頑張って執筆していきますので、「面白い!」「続きを読みたい!」と思って頂けたら、ブックマークや評価をして頂けるとうれしいです!
モチベーションががあがると、寝る間も惜しんで執筆してしまいます。
これからも、よろしくお願いします!
この投稿が年内最後の投稿になります。
皆さん良いお年をお迎え下さい。来年も宜しくお願い致します。




