VOL97 「アントニガウディ」
2011年夏、スペイン東部から
西へ横断、ポルトガルまで巡る
3週間ひとり旅をした。
(バルセロナ、マラガ、グラナダ、
コルドバ、セビーリャ、リスボン、
ポルト、マドリッド)
マニアックなレオVOL84で闘牛、
VOL28で洞窟フラメンコ
について書いた。
今まで訪れた中ではアメリカ
(4回周遊)、
ニュージーランド(2回)に続いて
イタリア(3回)にすっかり
ハマったのだけど、スペインもまた
大好きになってしまった。
テレビ番組で海外旅行について
取り扱うとたいていキレイな
ホテルと有名又は豪華な食事が
最も重要なテーマとされるけど、
俺は変わり者なのか視点や価値観が
違っていて全く興味がない。
韓国2泊3日とかと違って、
いつも2、3週間いくつもの街へ
次々と移動していくスタイルだから
列車、バス、飛行機、レンタカー
などの交通費もかかるし、
毎日のホテル代、食費もかさむので
基本的には節約した
ややビンボー旅になる。
ホテルなんて不潔、極端に不便でさえ
なければ寝れたらそれでいいのだ。
それにどちらかというと
高級なホテルはどこの国でも
快適ではあるけど似たようなもので
特別に感じるものはなく、
それよりもニュージーランドのB&B
(ベッド&ブレックファースト)、
ゲストハウスなど一般家庭の空いてる
いくつかの部屋を提供している宿や、
中級くらいまでの宿の方が
家庭的な個性的で暖かい雰囲気や
その街の空気を肌で感じれて
ワクワクするのである。
大阪でいろんな美味しいものに
触れていて、特にグルメに興味もなく
(行列する店になんて行かない)、
旅先では毎晩レストランで豪勢な
食事をしようなどとも思わない。
往復飛行機代(10万円前後)と、
あとは現地で自分で交通手段を調べて
移動して、その場で宿を確保する
やり方で2、3週間でだいたいは
合計25〜30万円くらいの旅行となる。
じゃ、何にお金やエネルギーを
費やすのかというと、「体験」だ。
自分も人前でステージに立つ身なので
やっぱり音楽、ダンスなどの
パフォーマンスには興味がある。
スペインではフラメンコショーに
別の街で3回観にいって
どれもすごくよかった。
そして建築や美術を勉強したり、
詳しかったりということは
ないんだけど、街の建物の外観や
立派な建造物のデザイン、
繊細な彫刻や美しい天井画などにも
惹かれる。
グラナダのアルハンブラ宮殿や
コルドバの大聖堂メスキータも
素晴らしかったけど、
バルセロナではアントニガウディの
世界を満喫した。
ここではピカソ美術館にも行ったけど
あまり感じるものはなく、
ガウディの奇才には圧倒された。
彼の代表作サグラダファミリア
ばかりが話題になるけど、
カサ・ミラ、カサ・バトリョ、
グエル公園も個性バクハツ!
カサ・ミラもカサ・バトリョも
カラフルで曲線を多用した空間は
住居のために建てたとは思えない。
カッコよすぎるぞっ。
なんとカサ・ミラには現在も
4世帯が住んでいる。
世界遺産に住むというのは
どんな感覚なんだろうか。
バルセロナにいると遠くからでも
サグラダファミリアはよく見える。
存在感がスゴイ。
そしてすぐ前に立って見上げてみると
とにかくデカイ!
空に向かって突き刺すように
そびえ立つ塔の群。
よくこんなとんでもないものを
造ろうと思ったものだ。
自分の命が終わった後にも他人に
引き継いでもらってまだずうっと
完成を目指していくという
壮大なスケールの建造物を。
ニューヨークで今は無き
元世界一高いビルだった
ワールドトレードセンター
(104階建て)や同じく元世界一の
エンパイヤステートビル、
そしてカナダのトロントで元世界一の
高さの塔CNタワー(553m)に
登った時も近代建築技術の凄さに
感銘を受けたけど、
高さ200mもないとはいえ
スタイリッシュということばからは
ほど遠いまるでトウモロコシの束
のようなこの建物の個性には
また違った衝撃を受けた。
テレビ番組などで外観は何回も
見ていたとしても、
内部がどうなつているのかは
知らないひとはけっこう
多いかもしれない。
中は教会で、天井近くまで
何段にもなっている
美しいステンドグラスの窓から
陽が刺す風景は荘厳だ。
外部と同じく内部にもガウディが強く
こだわる様々な動物や植物をモデル
としたデザインが施されている。
エレベーターは昇り専用で、
帰りは巻き貝をモチーフとしている
と思われる狭い螺旋階段を
ぐるぐると降りていく。
サンドイッチマンと芦田愛菜が
出演している「博士ちゃん」という
テレビ番組が好きでよく観る。
今夜はサグラダファミリアSPだ。
(6時半〜10時)
芦田愛菜と渡辺直美が現地から
あまりテレビでも放映されたことが
ないかもしれない内部の様子も
紹介してくれる。
興味があるひとはぜひ
観てくださいね〜。
残念ながら9時からは
「世にも奇妙な物語35周年SP」
もあるのでそっちへお引っ越し。