VOL90 「フェイスオフ」
ジョンウー監督といえば爆発、格闘、
カーチェイスなどの
アクションシーンが派手で有名だ。
そんなにたくさんは見てないけど
「フェイスオフ」、
「ブロークンアロー」、
「ミッションインポッシブル2」
は面白かった。
「フェイスオフ」はそんなアホな〜、
という設定ながら映画なんだから
そんな固いこと言わずに楽しみたい。
ニコラスケイジ、ジョントラボルタ
の熱演。
特にハンサムなわけでもないけど、
ぶっ飛んだイカレ野郎から母性本能を
くすぐるかのようなダメ男、優しい
パパまで演じきるニコラスケイジ。
同じく善悪幅広い役作りをこなす
ジョントラボルタ。
この二人を起用した
キャスティングは絶妙だ。
残忍なテロリスト、キャスター
(ニコラスケイジ)に息子を殺された
FBI捜査官ショーン
(ジョントラボルタ)は激闘を経て
キャスターを逮捕、
キャスターは昏睡状態となる。
しかし、ロスアンジェルスに
細菌爆弾を仕掛けられていることが
判明したものの、キャスターからは
尋問できない状況のため、
大胆な作戦が提案される。
なんと最新医療技術でキャスターの
顔の表面をショーンに移植して、
体型、声も同調させて刑務所へ潜入、
入所している共犯者のキャスターの
弟から爆弾設置の情報を聞き出す
というものだ。
拒否するショーンだが結局は
説得に応じる。
一方、昏睡状態から目醒めた
キャスターは状況を把握し、
医師らを脅して残されている
ショーンの顔の表面を自分に
移植させて、その後医師や事情を知る
FBI捜査官らを殺害して、
ショーンの生活へと入り込む。
顔と立場が逆転したまま、
刑務所から出られない状態に
陥ってしまったショーンは
必死の逃亡を図る。
果たして宿命の対決の行方は?
難しいことだと思うけど、
敏腕捜査官とテロリストというニ役を
顔を入れ替えて演じる
この二人は素晴らしい。
そしてジョンウー監督の静けさの中で
白い鳩が羽ばたくことから始まる
クライマックスシーンへの導入。
ただ派手にするだけでなく、
スローモーションの使い方や爆破、
銃撃シーンの美しい見せ方に
彼のセンスが散りばめられている。
展開もスムーズでわかりやすく、
見応えがある。
映画では二人の心が入れ替わる
という設定がよくあるけど、
他人になりきってそのひとの生活を
経験するなんて一体
どんな気持ちなんやろなあ?
自分自身として生きているのが
当たり前のことだから、
初めて客観的に自分という人格を
見つめ直して改めて知る
大きな発見があるのかもね。
ちなみに「ブロークンアロー」でも
クリスチャンスレイター主演で
ジョントラボルタが悪役を好演。
余談だけど、現在ロックバンドで
ともにライヴ活動をしている
ドミニクは20年くらい前?に
当時の仕事の関係でロックスター
(キッスのジンシモンズなど)、
K1ファイター(ボブサップと
何回か飲んだり、など)、
ハリウッドアクターなど
世界的に有名なひととの交流が
けっこう多かった。
本人は特に大きな出来事とは
思ってないけど、
この前ロスアンジェルスで
同じホテルに宿泊していた
ニコラスケイジのパーティーに
参加した、と聞いた時は
ホンマにため息が出てしまったよ。