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マニアックなレオ  作者: レオ
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VOL6 「仮想現実への恐怖 その1」

長年どうしても頭の片隅から離れない

深い疑念がある。

それは小学生の時にドラえもんの

ある話を読んだ時に始まった。

心の芯の部分がザワザワする不安を

植え付けられてしまい、

すっかりおとなとなった今でも

たかが小学生向けのマンガの話だと

笑い飛ばすことなどは決してできないままだ。


「地球製造法」

いつものごとくのび太に頼まれたドラえもんは

地球セットという科学実験ができる

プラモデルのようなものを

四次元ポケットから取り出した。

箱に必要な材料と道具が入っている。

ミニ地球を部屋で超短時間で作れて

その過程を観察できるというものだ。

ミニ地球の材料であるガスやチリを

部屋に撒き、太陽に見立てたライトを

照射する。

タイマーを早送りで1分間で1億年進むように

セットすると、空中に浮かんだガスやチリが

渦を形成して変化していき、

やがてミニ地球が誕生する。

拡大スコープを覗いて観察すると微生物から

進化して多様な植物、動物、そして

巨大な恐竜が地球に君臨してゆくのだった。


当時小学生の俺にはこの地球セットが

たまらなく魅力的で心底欲しい!と思った。

これでほとんどの子どもは

「あー今回の話もおもしろかった。」

で終わるのだろう。

でも俺はそこでとんでもないことに

ハタと気付いてしまったのだ!!

もしかしてもしかしてもしかしたら

これは単なるマンガの話じゃなくて、

俺が暮らしてるこの地球も「誰か」が

地球セットで作ったもので、こうしている今も

スコープで覗いて観察してる、

などという可能性はないのか???

えええええー!!!

コ、コワイ、、、。

それは小学生にはあまりにも

ヘビー過ぎるテーマ。

それから何人かの同級生にこの疑念を

ぶつけてみても解決できるどころか

バカにされたり、変わり者の目で

見られるだけだった。

まあ当然なんだろうな。



俺は宗教にはまったく興味がない。

でも神という見えないナゾの存在を

いろんな場面で強烈に感じてしまう。

信じられないほど複雑であまりにも

よく出来過ぎている地球全体の

自然界のしくみ、そして生物の成長、

生命維持、生殖、繁殖のための

体の機能、本能。

この世界の全てが「なんとなく自然に

こんな風に出来上がってしまった」

などというより誰かがデザイン、製作した

と考えた方がずうっと

辻褄が合うんじゃないのか?

例えばすごくよく似た親子、親族、

まさにそっっくりの双子。

高精度な機器を使って創り上げる

わけではなく、男と女が惹かれ合ってセ

ックスするという原始的な方法で誕生する。

DNAって完全に体の中に組み込まれた

生命の設計図でしょ。


この世界は神 = 小学生が夏休みの宿題で作った

地球セットなのかもしれない。



小学生の時に芽生えたこの不安は

小説「リング らせん ループ」、

映画「マトリックス」、「13F」

と出会ってさらに拡大する。


ー「仮想現実への恐怖その2」に続くー


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