VOL58 「ゲイリーグリッター」
音楽活動をする身としてユーチューブ
でいろんなライヴ映像などを観る。
カッコイイなあ、スゴいなあ、
とシビレる欧米のロックスターは
数多くいるけれど、まさかの
「大笑いしてしまう」パフォーマンス
を披露してくれるのは
このひと以外にいない!!!
もお〜、マジかよお〜〜。
日本ではあまり馴染みがないかも
しれないグラムロックというジャンル
で代表的なグリッターバンドを
率いるヴォーカル。
最大のヒット曲
「ロックンロールPart2」
は欧、米、カナダなどでの
アイスホッケー、バスケットボールの
試合でよく流されていて有名である。
1970年代前半にイギリスから発祥した
中性的で綺羅びやかな衣装、メイクが
最大の特徴と思えるグラムロック。
デビッドボウイ、T-Rexなら知っている
というひとも多いのでは。
日本では沢田研二、RCサクセションの
忌野清志郎などが影響を受けていた。
俺のバンドREVolutionは
ハードロックカフェ大阪では
コロナ前まで6,7年くらい毎月
レギュラー出演していた。
ギター&ヴォーカルのドミニクの提案
による金髪ウィッグに派手なシャツ、
革パンツ、メイクをした
グラムロックスタイルでの
パフォーマンスは評判がよかった。
他の店でもハロウィン、クリスマス
などのイベントライヴではこのスタイル。
VOL26で紹介したダイ アントワード
もいろんな問題アリだが、
ゲイリーグリッターも児童ポルノ、
性的虐待などで数回逮捕され、
去年釈放されたわずか1ヶ月後に保釈
の規則を破ったためまたも刑務所に
戻されたというナンギなひとだ。
2019年に大ヒットした映画
「ジョーカー」の重要なシーンで
「ロックンロールPart2」
が使用されたことも物議を醸し出した。
幼少期から虐待を受けてきた主人公が
悪党のジョーカーへと変貌を遂げる
というストーリーの作品なのに、
児童虐待で服役している
ゲイリーグリッターに映画への楽曲の
使用料が支払われ、DVDの売り上げで
印税までが入るなどとんでもない!
と問題視されたのだった。
しかし、前にも書いた通り、
ここでは犯罪歴や問題行動は
横に置いておきたい。
「I'm the leader of the gang」
このスタジオライヴの動画が
サイコーだっ。
もしかして彼はエルビスプレスリーに
憧れているのだろうか。
ギンギラギンの全身シルバーの
コスチュームで肩は羽根のように
飛び出したデザイン、
チョー厚底のロンドンブーツ、
クドい顔、腕、胸、腹、と全体的に
たるんだボディーラインのおじさんが
激しく踊りなら歌うのだ。
あああ〜、クドい! クドいっ!
まるでコント番組で出てくるような
キャラクター。
ドラムのロールとともにバイクの
ブルルう~~ん!という爆音から
ショーは始まる。
「俺はギャングのリーダーだ!
さあ、仲間に入れよ!」
幼稚な中学生が書いたような歌詞。
そしてバンドメンバーはセーラー服
のようなビミョーなファッション。
最初これを観た時、え? マジ?
ウケを狙ってジョーダンで
やってるのとちゃうの?
って感じてしまった。
でもそのカメラ目線の表情から
察するに彼はどうやら大マジメに
「俺はサイコーにカッコイイ!」
と思い込んでいるようなのだ。
かつてこれほどの
「ウルトラ勘違いナルシスト野郎」
が存在しただろうか???
添付した動画の特に2分25秒
あたりからラストにかけての
パフォーマンスがお気に入りだ。
「カモン! カーモン!
カモン! カーモン!」
バンドのコーラスとサックス隊が
大いに盛り上げる。
でぶロックスターが張り切って踊る。
確かに曲はノリがよくて
カッコイイぞっ。
ゲイリーグリッターが刑務所に
入っている間、このバンドメンバー
だけでライヴツアーをしても
大人気だったそうだ。
REVolutionは基本はギター、ベース、
ドラムの3人でサックスなしだけど、
この曲も「ロックンロールPart2」も
時々ライヴでやる。
あはは、楽しいよ〜。
「カモン! カーモン!」
これ大好き。
ちなみにライヴのあとメイクを
落とすのを忘れて夜遅く帰宅して、
エレベーターで一緒になった
若い女のひとに「キャッ!」と
小さく叫ばれたことがある。
◎ユーチューブ動画
ゲイリーグリッター
「I'm the leader of the gang」
https://youtu.be/7SbluIaqBPk?si=be2MJIB-lEERMjZ9