VOL31 「あなたは死なないわ。 私が守るもの。」
アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」
が大好きだっ。
これはあまりにも難解複雑すぎる
内容で観たことがないひとに説明も
できないどころか、全26話を
3回くらいは観たというのに
ナゾだらけで未だにわからないまま。
熱烈なエヴァファンはその真意を
解き明かそうと分析推理を試みるが
容易ではないだろう。
シリーズ後半にはとんでもない
展開になってストーリーの流れが
根本から覆され、終盤には宇宙にまで
広がる世界観は壮大で素晴らしいけど
矛盾点も多そうで、もしかしたら
もう原作者自身さえも収拾不可能に
なっていったのではないか?
(でも、もし違ったら失礼かなあ)
俺はずっと大阪で生きてきているけど
なぜかどうも所々感覚が大阪らしく
ない部分があるように感じる。
漫才の文化が浸透しているからか、
とにかく普段の会話でもツッコミを
入れて、最後にはオチをつけないと
スッキリしないようなひとが
けっこう多くて驚く。
俺は漫才師とちゃうもん。
そんな流れに乗りたくはないし、
相手に求めることもしない。
映画や小説にでも明快な結末がないと
ストレスに感じるひとは楽しめる
作品の幅が狭くなるのかもなあ。
エヴァンゲリオンはすごく珍しい
誰が善で誰が悪なのかさえ
判断できなくなっていく話だ。
アメリカのアクション映画のように
わかりやすくないフランス、イタリア
などのふわあーっとしたストーリーや
映像美、街の風景、BGM、雰囲気を
楽しめるひとの方が深く考え過ぎずに
混乱、困惑させられることまでも
満喫できるかもしれない。
劇場版としても4本公開されたけど、
第6話「決戦、第3新東京市」を元に
した「新劇場版 序」はまだ序盤で
シンプルに地球を攻撃してくる
敵と闘うストーリー。
エヴァに興味はあるんだけど
シリーズが長いから観始めるのに
敷居が高いというひとにはオススメ。
個人的には第8話から登場の存在感が
アツすぎるアスカのキャラクターが
大好きなんだけど、まだ彼女が
登場する前の話だというのにすごく
見応えがある作品としての仕上がり。
最終回のような緊迫した回が連続する
中でも真骨頂の1つではないか。
未知の敵である使徒の登場にエヴァ
初号機に搭乗して対峙したシンジは
即座に強烈なビーム攻撃を受けて
瀕死の重傷を負い、入院する。
使徒は地球防衛のために最も重要
である地下施設ネルフ本部の地表から
深部に向けて強力なドリルで数十枚の
装甲板を突破していく侵攻を始める。
最深部にあるリリスと使徒が接触して
「サードインパクト」が起きると
地球は壊滅してしまうのだ。
作戦司令官であるミサトは攻撃守備
ともにほぼ鉄壁と思える使徒に対し
僅かな勝算に賭けて、日本全国から
電力エネルギーを集めて特殊な
超大型ライフルに充填し、
エヴァ初号機による難度の高い
長距離狙撃で撃破するという
地球の命運を賭けた「ヤシマ作戦」
を決行する。
死ぬ思いをしたシンジはエヴァへの
搭乗を拒否するが、結局は承諾
することになる。
もし、狙撃に失敗した場合、
2発目発射までに時間がかかるために
その間に使徒に攻撃されてしまう。
ミサトは必ず1発で仕留めるようにと
シンジに告げ、シンジは戸惑う。
零号機に乗って援護するレイが言う。
「あなたは死なないわ。
私が守るもの。」
まずはとにかくテレビでよく耳にする
戦闘に向かっていく時の
「ダン! ダン! ダン! ダン!
ドッ! ドッ!」
で始まるオーケストラによる
壮大なBGMにワクワクさせられる。
次々と装甲板を破壊し、着実に
最深部に近づいてゆく巨大なドリル。
日本全国が停電し、膨大な電力が
新東京市へと集められてくる。
果たして史上最大のこの作戦は
成功するのだろうか??
ああ〜、また観たくなってくるう。