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マニアックなレオ  作者: レオ
23/115

VOL23 「ミスターサマータイム 2017バージョン」

マジメとはとても言えない学生時代。

中2からしょっちゅう

パチンコ屋に通っていた。

サラサラの髪に、幼い顔なのにナマイキに

タバコを吸いながらおとなに混じって打つ

俺はなぜか店員とも親しくなり、

つまみ出されることもなく、

21歳?まで通い続けた。

喫茶店にも入り浸っていた。

コーヒーの香りが立ちこめる茶色いテーブルや

カウンターがある空間が好きだった。

夏に冷コー(アイスコーヒー)を

飲むのがサイコー。


パチンコ屋でも喫茶店でも有線放送で

まるで洗脳するかのように繰り返して

流行している歌謡曲が流れていた。

その中で、ん? これは?と

存在感の大きい曲が。

洒落たおとなの音楽やなあ。

外国を感じさせるアンニュイな曲調、

情感と透明感に満ちたハーモニー。

デビューしたばかりのサーカスの

実力はすごかった。

フランスのミシェルフュガンの

「愛の歴史」のカバー曲

「ミスターサマータイム」は大ヒットとなる。

サーカスは翌年には

「アメリカンフィーリング」を発表、

2年連続で紅白歌合戦に出場した。

外国ではクイーン、アバ、

マンハッタントランスファーなど

コーラスが素晴らしいグループがいくつも

あったけど、日本ではこのサーカスは

トップクラスと言えたのではないか。



2010年に友達ドミニクとメンバーを集めて

ロックバンドを結成した。

インターナショナルバーを中心に何百回も

ステージをこなしていろんな国のひとから

気に入ってもらえてはきているけど、

残念ながらドミニクも俺も歌が

特に上手いというわけではないんで、

重厚で美しいハーモニーを繰り出すサーカス

のようなグループは本当に羨ましいのだ。



サーカスは何度かメンバーが

入れ替わってきている。

2017年、結成40周年を記念して

新旧メンバーの内から7人が集まり、

スタジオで収録をした。

1978年のオリジナルはもちろんやけど、

このバージョンもイイ。

ミシェルフュガンの原曲よりゆったりした

テンポのサーカスのアレンジの方が好きだ。

俺はベーシスト。

ウチでひとりで飲みながらテレビの大画面、

大音量で再現するサーカスの空間に参加する。

ゆらり揺られてPLAYする俺は曲の最後の

一音を弾き終えて彼らのハーモニーの

余韻の渦に包まれて思わず震えてしまう。



「ミスターサマータイム 2017バージョン」

https://youtu.be/u9s4XKAmf9I?si=QLa33rJq1H1Td6FH

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