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7話 「イリスダンジョンの攻略」その1

さてイリスダンジョン攻略だ!

と意気込むグリフォンロードのエリカとリザードレディのミイだが、このダンジョンがどう言う性質を持つダンジョンなのか全然情報が無い。


仲間相手に罠とか張ったりはしてないだろうけど無差別に侵入者を排除する仕掛けや階層を守る何かがあっても不思議じゃない。


「油断は出来ないよね~」

しかし二人には色々な切り札があるのだ・・・





「そうか・・・なら幾つか魔道具を渡しておこう」

イリスダンジョンの攻略に向かうと女王クレアに伝えたら色々な魔道具を貸してくれたのだ。


やはりクレアもイリスが心配なのでアッサリと許可が降りた。




「そうですのね・・・イリスの事お願いね・・・」

イリスの契約精霊のシルフィーナもイリス同様にユグドラシルとシルフェリアの死からまだ立ち直っておらず、いつもの元気が無く今回の参加は見送った。


「ああ!そうだ、これを使って下さいまし」シルフィーナは「ドライアドの涙」の宝石が付いているネックレスをエリカの首にかけた。


これを付けていると契約主のイリスの居場所が分かるらしい。

妨害も可能だがおそらくイリスは探知の妨害はしないだろうとの事だ。

その理由は・・・


《ねえイリス?・・・こっちにはもう戻って来ないのですの?》


《ごめんなさいシルフィーナ・・・私・・・やっぱりまだダメ見たい》


こんな感じで一応は定期的なシルフィーナからの念話にはちゃんと答えてくれているので仲間まで拒絶している訳では無いとの事だ。

シルフィーナが言うには、単純にイリスの気持ちの整理が出来て無いのだと思うとの事だ。


そしてシルフィーナはその場イリスに念話で連絡を取り、


《エリカとミイがイリスの所へ向かうって言ってますわ・・・》


《そうなんだ・・・》と気の無い返事が返って来た。


シルフィーナはイリスが「私の事は放っておいて!」とか言わないので今回の攻略に充分に望みはあると思っている。



そしてミイの父親のロイは・・・


「ミイよ・・・これを持っていけ」


「お父さん?!これ!」ロイからミイへ愛用の宝槍を渡されたのだった。



「ふふふふ、じゃあアタシからはコレね」

オーガロードのホワイトからは転移用のオーブを渡された。


「白さん?これは?」何で転移オーブなの?と不思議そうに首を傾げるエリカ。


「何かあったらすぐにアタシを召喚するのよ!」


「ああー、なるほど!あはははは」


ホワイトはラーデンブルク公国の沿岸部の警備隊長を任されているので最初からダンジョン攻略に参加は出来ないが危機が迫って来たらいつでも参戦するつもりだ。


「ああ?!ズルいですよ!私が先に渡そうとしてたのに・・・」

ガストンも転移オーブと色々な装備品をくれたのだった。


現在の龍騎士隊イリスの司令官のガストンもホワイトと同じ理由で参加は出来ないが、エリカ達がピンチになれば即参加するつもりだ。


ん?あれ?もう1人の仲間の地龍のブリックリンは?


実はブリックリンはイリスと一緒にイリスダンジョンに籠っている。

何を隠そう、イリスダンジョンの大部分はブリックリンが作った物なのだ。


如何にハイエルフのイリスと言えども1人では広大で難解なダンジョンの製作はとても出来ないのだが・・・

クレア曰く、「地龍が作った相当本格的な地下迷宮になっているだろう」との事だ。


こんな感じで仲間達から他にも色々な情報と餞別を貰っているので、これらの切り札の中から今ここで何が使えるか頭を悩ませてる二人だった。


「地龍の作ったダンジョンかぁ・・・なんか少しワクワクして来るね」


日本で女子大生として生きていたエリカは人並みにゲームとかも結構好きだったのでリアルなダンジョン攻略にワクテカしている。


「もう!真面目にやって下さい隊長!」


「あはははは、ごめんて。あっ!これなら使えるよ!熱探知の宝玉!」


「おおー?!また高価な物をくれましたね?」


文字通り熱を探知して敵の居場所を見つける魔道具だ。

早速二人はダンジョンの入り口から顔だけをヒョイと出して宝玉を通して中の様子を覗いて見る。


「んー?、あ!見える見える」

どうやら入り口からすぐに下へ降るスロープの通路になっている様だ。


その長さは150m高低差は10mくらいとそこまでの急勾配では無い。

その先は熱源がないので魔道具は反応していない。


「・・・どうします?降りて見ます?」


「そうだねぇ、ここに居ても仕方ないもんね・・・」


念の為に暗視スコープの様な魔道具を使い光を使わずに迷宮内へ足を踏み入れたエリカとミイ。


「ん?涼しいですね?」


「これ、空調が効いてるよ?へえ?凄いねえ・・・本格的じゃん」

迷宮内は暑からず寒からず丁度良い塩梅の気温が維持されていた。


特に何事も無くスロープの終点まで来ると熱探知の宝玉で感知出来なかった物が見えたのだった。


「扉?ですよね?」


「そうだねえ、大きいわ」


スロープの終点には幅10m、高さ15mの巨大な扉があったのだ。


「凄い!これぞダンジョン!って感じだね?!」

ファンタジー要素がてんこ盛りで興奮しているエリカだが?


「あっ!横に普通の扉も付いてますよ?エリカ隊長」


「ええーー?!何で?どうしてそんなに実用的な作りなのぉ?」

勝手口が完備されていてファンタジー要素が駄々下がりしてガックリするエリカ。


こう言うものは、「門番」とか「魔法の封印」とかがお約束なのに「勝手口」は無いだろう?!と思うエリカ。


「入って見ます?」扉を前にゴクリと唾を飲み込むミイ。


「うん・・・そうだね」さすがにちょっと緊張して来たエリカ。


キイイイイイと音を立てて勝手口の扉はアッサリと開いた。

そろりそろりと警戒しながら中に入り2人が目にした物とは?!


「きゃああああああああああーーーーー!!!」

ダンジョン内にエリカの悲鳴が響き渡った・・・

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