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81話 「龍騎士隊イリス対スペクター」その4

シルフィーナに丸呑みのパックンチョされたイリス。

口の中で暴れているかと思いきや・・・


「ううう・・・うー」極度の魔力欠乏症の激痛に苦しんでいた。

契約精霊のシルフィーナがもの凄い量の魔力供給をしてくれているので命には別状は無いがとても苦しい。


《大人しく寝てなさい!》めっちゃ怒ってるシルフィーナ。

イリスがまた無理をし過ぎたからだ。


「ううう~、ごめんさい」素直に謝るイリス。丸まって大人しくなる。


もう一人の契約精霊シルフェリアは霊視に全力を注いでいるので余力は無い。

かなりの部分を地龍ブリックリンに頼っていた事を反省するイリス。


《睡眠》シルフィーナが睡眠の魔法を使いイリスは深い眠りについた。




《ん?ハイエルフの気配が小さくなりやがった?

やはり見た目通りの子供だったか・・・それであの戦闘力はやべぇな》

ガイエスと斬り結びながら龍騎士隊イリスの能力把握を急いでいるブレスト。


「集中力が散漫ですよ!!」

ズバァ!!ガストンの突きがブレストの脇腹を抉る!


《チッ!そう上手く鑑定を使わせては貰えんか・・・》

ブレストの思惑を正確に読んでるガストンは仲間の能力把握など簡単にさせん!

とブレストの妨害に終始していた。


《シルフィーナ!右の魔道士の妨害を!》


《アーク・トルネードブラストー!!》


ズゴオオオオオオオオオ!!!

「クソ!またかよ!!絶対魔法防御!!」キイイイイインンンンン

ガアアアアンン!!!!


上手くアーク・トルネードブラストの軌道をずらす魔道士のスペクター。

余裕がありそうに振る舞っているが実際は冷や汗ダラダラだ。

何せ少しでも間違えたら即死確実のデスゲームだからだ。


ほぼ動かず無言のまま極大魔法を撃ち込んでくる風竜に得体の知れない恐怖心を感じているスペクター達。

実は大精霊が二人で思念波でキャーキャー大騒ぎしているとは思ってはいない。


動かないのは魔力切れのイリスとエリカが居るから動けないだけだ。

霊視シルフェリアが居なかったらとっくに負けていた所だ。


グリフォンロードは明らかに魔力切れで、今の内に倒しておきたいが風竜がやば過ぎて近づけないのだ。


前衛の奴らは衰えが見えない、こちらも倒す決定打が足りてない。


膠着状態だ。


《なんで応援部隊が来ない?トンズラかます連中では無いが・・・》

このままでは一旦退却したゴブリン達が戻って来るのは明白・・・

《潮時か・・・》そう判断したブレスト。


「逃げれるとお思いで?」


キイイイイインンンンン!!キィーン!!

一気にたたみ込むガストン、簡単に逃すとこちらの不味い状態が知られてしまうので余裕がある様に見せているのだ。


お互いにかなり厳しい状態なのだ。


ガアアアアンン!キキィーン!!ガン!

オーガのトリニティ攻撃はまだまだ健在で疲れが見えず、スペクターも3人で捌くしかない状態だ。


「ふん!」「はああ!!」ガアアアアンン!!

ロイと槍使いのスペクターの一騎打ちも終わりが見えない。

実はこの槍使いがこの中で一番強く、ロイはその封殺を行い続けている。


剣と槍が交差する音しか聞こえ無くなり戦場はある種の静けさに包まれる。


そんな中・・・


ゴオオオオオオオオオンンンンン!!

また謎の爆発音が遠方から響き、ズゴゴゴゴゴ・・・と地鳴りがした。


その一瞬を突いてスペクター達は一斉に大きく後方へ飛んだ。


「おやおや・・・お逃げになるので?」


「何とでも言え」ブレストがそう言い残してスペクター達はアッサリと引いた・・・

気配は完全に消え、今度こそ龍騎士隊イリスとスペクターの戦いは終了した。


結果は、酷い泥試合の末に引き分け、この表現が1番正しい。

ゴブリン軍と魔族軍の戦いはゴブリン軍の圧勝で最後にスペクターが意地を見せたと言って良いだろう。


キッチリと逆さ吊になっていた連中も回収して行った所は、さすがスペクターだ。


《終わった?》そう言ってドサっと倒れるエリカ。

気力のみで立っていたのだ、初陣だと言うのにこの気迫、やはり元、永吉の一門だ。


エリカが倒れるのを見てガストン、ロイも倒れる。


「もう動けません」ロイが天を仰ぐと、

「無理をさせて申し訳ありません」とガストンも答えた。


「連中が本気で来てたら負けてました」オーガ三人衆も座り込む。


その30分後、再編成を終えて戻って来たゴブリン軍に回収されて行った龍騎士隊イリスだったのだ。




撤退を続けるブレスト達。

両手、両足を折られた連中は適当な木板に積み上げられて「浮遊」の魔法で浮かして搬送している。


かなり酷い扱いだが死ぬよりマシだろう。

積み上げられた連中もそう思っているのか文句を言わず大人しい。


向かう先は予備戦力が居る第二陣だ。

元々の第一陣は大きな爆発が2度もあり危険にしか思えないので第二陣へ向かう。


狭い道を進むとボロボロになった応援部隊を率いていたスペクターの二人が転がっていた・・・


「おい、一応聞いておくが、何があった?」


「へへへ・・・参ったよブレストの旦那・・・俺達、地龍を本気で激怒させちまったらしいよ?」


「マジかよ・・・」応援部隊をやったのが地龍と知って愕然とするブレスト。


「しかもだ、やったのは黒龍の地龍だツノ有りのな?」

重装剣士のスペクターがため息混じりに答える。


「何だそりゃ?意味分かんねえ・・・」


「だろ?俺も何が何だか分かんねえ内にこのザマだよ・・・」


「全面撤退して調査した方が良い」項垂れる重装剣士。


「わーたから喋んなテメェ等、おい!乗せてやれ!」

魔族の詰め合わせにスペクターの二人が追加されてドナドナされて行く。


今回は大敗北の魔族、この敗北から300年以上、魔族は東の大陸に足を踏み入れる事は無かった・・・

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