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57話 「鬼達の街」その3

オーガの集落に突撃しよう!とは言う物の、いきなり突撃するほど無礼では無い。


ゴブリンロードのドンゴにアポイントをお願いしてみたら、

「是非いらして下さい」との事なので、是非いらして見る事にしたイリス。


歩いて行ける距離なので全員人化して歩いて行く。

もし襲われても大丈夫な様に龍化を切り札にする為にだ。


オーガの集落に到着したらイリスが歓声を上げる

「おおー」さすが巨体のオーガの集落、建物が大きく石作りの建物が多くて集落と言うより戦城と言ったほうが正解な風体だ。


集落の門の所に一際立派で貫禄のあるオーガが立っていた。

早速近寄って挨拶するイリス。


「初めまして、ラーデンブルク公国より来ました龍騎士のイリスです。

今回は急な来訪を許可して頂きましてありがとうございました」


と全員で頭を下げると、

「あらぁーなんて可愛い子達なのかしら。

あたしの名前はホワイトよ!白ちゃんと呼んでね♪」

なんて少し甲高いハスキーボイスが聞こえて来た。


・・・あれ?

気のせいかな?確か居たの男性だよね?と頭を下げたまま考えるイリス。

ゆっくりと頭を上げる、うん!やっぱり男性だ。立派な筋肉ですね!


「まぁまぁ、こんな外で堅苦しいのもなんだから中にお入りなさいな。

美味しい紅茶を淹れてあげるわ」と言うホワイト・・・いや白ちゃんだっけ?


白ちゃんに連れられてオーガの集落の中を歩くイリス。


《ねえねえ、オーガって皆んなこんな感じなの?》

全シリーズ通して初のおねえさん登場に興味津々のイリス、特に嫌では無い様子だ。


《いいえ?もっと武骨ですよ?・・・見た目通りに》

中央大陸のオーガと少し面識があったシルフィーナが困惑気味に答える。


今まであった事の無いタイプに困惑する龍騎士隊イリスの面々。

前を歩く白ちゃんは、やはり武人その者だ。

動きに一才の無駄が無く、無意識に摺り足で歩いている、おそらくは剣士だ。


その時、

《彼は「ユグドラシルの瞳」を継承しています》


《そうですね、間違いありません》


ガストンとシルフェリアが突然爆弾を落とす!


「えええ?!白ちゃんってユグドラシルの瞳を継承しているのお??!!」

イリスが大きな声で叫ぶ!・・・こら!思念波を使っての内緒話しの意味無いだろ!


「あらあ?すぐにバレちゃったぁー、悔しいの」

全然悔しそうで無い白ちゃんがおちゃらける。


「その辺りの詳しい話しもしたいわねぇガストンちゃん」


「が・・・ガストンちゃん?・・・はい、よろしくお願いします」


そうこうしている間に白ちゃんの家へ到着する。

他のオーガは周囲のパトロール中でほとんど出払っていた。


白ちゃんは3m超えの大きな身体で器用に紅茶を淹れて出してくれた。


「美味しい!」


「美味しいですわ!」


「俺紅茶・・・と言うよりお茶は全般に苦手だけどコレなら飲めるよ」

断然コーヒー党のブリックリンも唸る美味しさだ。


「茶葉は同じに見えるのに何が違うのでしょうか?」

白ちゃんの紅茶に全員が大絶賛だ。


「うふふふ、ありがとね。

そうねえ・・・強いて言えば色々なタイミングかしら?

蒸す時間が悪いと味が薄くなったり渋くなったりするわね」


下手の横好きで練習したのよ?と笑う白ちゃんだが大した物だ。


「それでガストンちゃんが今あたしに聞きたいのは「ユグドラシルの瞳」の継承についてね?」


「はい、貴方が「亜人」での継承者なのは理解が出来ました。

白殿はその力をどう使うおつもりですか?」


「うふふふ、ガストンちゃんは真面目ねぇ、そうねえ・・・」

少し思案する白ちゃん、話す事が出来る物を選んでいる様子だ。


「あたしは「異界門」の監視以外には「ユグドラシルの瞳」を使うつもりは全く無いわね、どちらかと言うと「後継者」の育成に力を注ぐと思うわ」


「後継者ですか?」


「あたしが受け継いだ「ユグドラシルの瞳」には予知能力があるの」


《ええ?!》この言葉に1番反応したのはシルフェリアだ。


「あらぁ?シルフェリアちゃんはユグドラシルちゃんから何も聞いて無いの?」


ユグドラシルの最側近のシルフェリアが「ユグドラシルの瞳」の能力を把握して無かった事に逆に驚く白ちゃん・・・すみません、うちのダメ精霊が。


《すみません、詳しい話しを聞く前に昏睡状態になってしまって》


「そうなのね?良いわ詳しく教えてあげる。

「瞳」は基本的な能力の他に受け継いだ者に合った能力を幾つか発現出来るのよ。

あたしの場合は「予知能力」と「精霊化」ね。

精霊化は説明するまでも無いわね?ただシルフィーナちゃんより融合の精度が低いから、あまり使えない能力ね」


「ええ?!私の事も把握しているのですか?!」


「シルフィーナちゃんの事を知ってるのは「予知能力」のおかげね。

皆んなの事も大体知っているわよ」


話しを聞いていてイリスはシルフェリアの事を知りたいと思った。

顔に出ていたのか・・・

「イリスちゃん、その事は話さないわ」と先に釘を刺された。


「ケチンボ」


「聞いても辛くなるだけでしょう?ダメよ。まだ時間はあるとだけ伝えておくわ」


シルフェリアの消滅は天舞龍リールの見立てでも残りは10年ほどだ。

つまりはそう言う事だろう。


「では漠然とした質問で世界はどの様に進んで行くのですか?」

やはり勇者としては気になるのだろう。


「予想を通り滅茶苦茶になるわ、このままだとね。

妙な言い方だけど自分の予知通りになんか進む気は全くないけどね」

自分の予知に反発する離れ技を見せる白ちゃん。


「つまり今回もその一環と言う事ですか?」


「そうねぇ、前の予知で大勢のゴブリンはゴルド王国の奴隷だったのね。

そしたらゴルド王国はエルフに完敗したじゃない?

これ幸いとゴルド王国が衰退した隙に皆んな攫っちゃった訳よ」


もしゴルド王国がこの街を攻めるとしたらヴィグル帝国を撃破する必要がある。

なかなか練られた戦略だ。

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