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52話 「ドライアドの森の戦い」その7

ゴルド軍の警備兵は疲れ切っていた・・・


連日連夜昼夜を問わずに龍騎士イリスの食糧保管庫への襲撃と武器泥棒の被害を受け続けていたからだ。


それでも何回も全ての保管庫にバリスタを配置して罠を仕掛けたのだ。

しかしその時に限って絶対に姿を現さないのだ。


前線からバリスタが消えるとすぐに各方面で敵が侵攻して来て、またバリスタと魔道士を前線へ戻す、その途端にまた龍騎士イリスが襲撃して来る。


この繰り返しが2ヶ月も続いている。


その内、責任を追及されるのを恐れた兵士が大量に脱走してしまうと言う二次災害まで発生している始末なのだ。


とにかくゴルド軍上層部は龍騎士イリスの撃破を最優先する決定をして行動に移す。

全バリスタと全魔道士の集中配置だ!


しかし龍騎士イリスは一向に姿を現さなかった・・・


「あああああの!小娘があああああ!!!!」

激昂したゴルド軍の総司令官、怒り余り脳の血管が「プチッ」と切れて帰らぬ人となってしまう・・・


もうお分かりだろうけど、ダークシルフェリアの霊視が有り、罠は事前に分かってしまうのでイリスには通用しないのだ。


そこでイリスは徹底的に敵をおちょくる事にした。

それで敵への撹乱を試みたのだがこれが気持ち良いくらいにハマったのだ。

なんて恐ろしい幼児だ。


食糧不足、武器不足、兵士不足、総司令官死亡、もはや壊滅級の災害を食らったと言って過言では無いゴルド軍に最後の鉄槌が下される!


全方面からの一斉反攻が開始されたのだ!


イリスが居るピアツェンツェア方面は武装が充実して士気が高いピアツェンツェア軍が猛威を奮った!


今まで抑圧された者が爆発すると恐ろしい・・・

王都周囲50km圏内までとの約束だったが自ら300kmも押し込んでしまったのだ。


ワアアアアアアアア!!!

上空から戦場を俯瞰している龍騎士イリス。


「出番ないね」


「「そうだね」」


龍騎士イリスはめっちゃ暇そうだった。



「イリスさんにばかり迷惑は掛けられません!」そう王都の住人が奮起したのだ!


「危なくなるまで我々に任せて下さい!」「あっはい」

そんな事を言われて観戦していたのだが危なげ無く敵陣を突破して行くピアツェンツェア軍。


《全然ゴルド軍は動かないですねぇ》戦いを霊視しているシルフェリアの感想だ。

ゴルド軍は相互協力が全然出来て無く、ピアツェンツェア軍に各個撃破されてる戦況なのだ。


「「ふん!元々烏合の衆で自分達の利益を最優先ですから、他の者達がどうなろうと関係無いのですわ」」そう鼻を鳴らすシルフィーナ。


シルフェリアの指摘通り戦況が不利と見るや勝手に退却して行く部隊がいる始末だ。

もうこの戦線でゴルド軍は立て直せないだろう。


「「もう大丈夫だよ、ドライアドの森まで引くかい?イリス」」


「そうだね、ここに居ると碌な事されそうにないしね!」

絶対に担ぎ出される!とイリスは確信している。


実際に王都では「イリス国王」就任式典の準備が進んでいるのだ。


そうは行くかい!とマッハで逃走したイリス。

「イリスーーー!カムバーーーーク!!」クレマンの絶叫が王都に木霊したと言う。

誰が戻るかバーカ。


ドライアドの森に近づくと森からラーデンブルク公国軍が前進してゴルド王国軍を圧倒していた。


ここは遠慮なく参戦する龍騎士イリス!空襲だ。


「ファイヤーウォール!!」ゴオオオオオオオオオ!!


「うおお?!新手か?!」「ぎゃあああ!!熱い!」

ゴルド兵を焼き払いながら炎の壁が敵陣のど真ん中に発生する!!


「「ウインドブラストー!!」」ドオオオオオン!!

シルフィーナが炎の壁に烈風砲を撃ち込むと、

ゴオオオオオオオオオ!!!炎壁が更に大炎上する!!


「ブリックリンのブレスはまだ撃っちゃダメ!シルフェリア敵の将軍は?!」


《もう見つけてます!北北東2500m!逃走中!》


「了解!ブリックリン!将軍にトドメを刺すよ!」


「「了解!」」

ブリックリンは急旋回をして敵の将軍の後を追う!


空を飛ぶ龍騎士イリスから逃げられる訳も無くすぐに敵の将軍を補足する!

こちらに気が付いて膝まついて両手を大きく振る将軍、どうやら降伏する様だ。


少し前までのイリスなら迷わず吹き飛ばす場面だが?


警戒を緩めずゆっくりと将軍の前に降下するブリックリン。

無論いつでもブレス発射態勢だ。


「降伏ですか?なら武器を捨ててうつ伏せで大の字になりなさい」

底冷えする様なイリスの冷たい声色に将軍と部下は慌てて武器を投げ捨てる。


そしてそのまま地面に大の字になる。


「「風縛陣!!」」シルフィーナが風の捕縛陣で将軍達を拘束する。

龍騎士イリスは敵将を捕縛する大武勲を上げたのだった。


ちなみに龍騎士イリスは人々にチーム名の様な認識のされ方をしている。

そのリーダーがイリスと言う訳だ、「龍騎士隊イリス」が正確かも知れない。


捕らえた将軍連中を文字通りにドライアドの森に放り込んで再度敵に攻撃すべく前線へ向かうが既に敵の陣形はガタガタになっており、勢いに乗る味方を混乱させそうだったので攻撃せずに後退する。


師匠のクレアが前衛にて凄まじい勢いでバトルアックスを振り回していたのが怖くてドン引きしたとは言えない・・・あいつ魔道士じゃ無かったんかよ?!


「そ・・・想像してた以上の脳筋だった・・・」


「「イリス?それ以上は言っていけませんわ」」


将軍が居る居ないに限らずもうゴルド王国軍は終わった。

将軍?だってあの野郎トンズラかましていたじゃん?

むしろ将軍が居なくなって少しゴルド兵の動きが良くなったくらいだ。


その内ゴルド軍は総崩れを起こしてバラバラに壊走を始める。

変に潜伏されても面倒くさいので徹底的に追撃するラーデンブルク軍。


「「あっ!俺達にも出番ありそうだね」」


「そうだね」


再度前線に戻り追撃戦に参加した龍騎士イリス、1番大きな集団にブリックリンが

ブレスをかましてゴルド軍にトドメを刺した。


こうしてドライアドの森の戦いはラーデンブルク公国、エルフ達の勝利に終わった。

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