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42話 「ドライアドの森の戦い」その1

ブリックリンのブレスで後方の攻撃部隊が一瞬で全滅して前方の敵部隊は大混乱に陥った。


「全滅?!全滅とはどう言う事だ?!」

前方部隊の指揮官は唾を飛ばして部下を叱責する。


「それが巨大な爆発が確認されてその後一切の連絡が取れなくなり、偵察部隊が確認した所、焼け野原に何も残されておらずかろうじて人骨と思しき物が散乱しておりました」


「では、我が弟は?!息子はどうした?!」


「現在全ての者と音信不通です・・・」


「馬鹿者!もう一回確認せんか!!」


「はっ!」


天幕から出て行く部下を苦々しく見送る指揮官。


「ウッドエルフ共は何か攻撃の秘術でも持っておったのか?

情報部の報告では森の戦いに秀でてる以外はそこまで戦闘力は高く無いと言っておったのだが・・・

クソ!このままでは新しく建国される国で保障されていた大臣の立場が・・・」


弟と息子が死んだかも知れないと言うのに己れの保身しか考えてない指揮官だった。


エルフの秘術・・・など指揮官が言う甘い物では無いと聡い者は気がついていた。


アレは龍種の一撃だと。


龍種は参戦しないと勝手に思い込んで金目当てで参加していたが考えが甘すぎた。

聡い者はコッソリと陣屋から消えて行った。


残された愚かな者達は気が付いていない私欲の為の大規模な森林伐採・・・それが地龍を怒らせるのには充分な愚行だと言う事に。


この後、何度も龍種の洗礼を受ける未来が訪れる。


偵察部隊が改めて確認するとやはり後方部隊は全滅したと判明して敵は作戦変更を余儀なくされる、前方部隊も大きく後退して援軍を待つ事になった。


その隙をついてイリスとブリックリンは全ての避難民の護送に成功する。

とりあえず一応の危機は乗り切ったのだ。


しかしここでまた人間が愚行を犯す。


距離が遠くクレアが手を回し切れなかった西の大陸に住むウッドエルフを人間達が攫って隷属させたと言うのだ。


幸いな事に最近新しく建国されたヴィグル帝国が即座に介入したので被害は最小な物となり、連れ去られたエルフは50名程度に抑えられたらしいが、

誘拐された者の安否は不明だ。


その報告にイリスの胸にマグマ溜まりの様な怒りが籠る。


「落ち着けイリスよ。

世界全てを救うなど傲慢と言う物じゃ、妾のはらわたも煮えくり返っておるが・・・今、目の前の者達を救うのが先決じゃ」


「・・・敵の正体は何なのですか?」


「人間の地位を高める為の秘密結社ゴルド・・・とか名乗っておるな。

格好をつけておるが単に強欲な者共の無秩序な集まりじゃ、しかし規模は西の大陸にも跨がって大きいぞ?近々、ゴルド王国とかを名乗るらしいのう」


「ゴルド・・・覚えておきます」


今はまだ何も出来ないが必ず助けに行くと誓うイリス。

現状はブリックリンにしがみついているだけだが絶対に力を付ける!

そう思って西の大陸方向を睨み付ける。


「ふう・・・やれやれじゃのう」

かなりの知恵者とはいえ、幼いイリスの人間に対する凄まじい嫌悪感を早い段階で何とかせにゃとは思うのだが、

愚かな者共が次から次へとやらかすので手が付けられないクレア。


「それにしてもゴルドか・・・妾もその名を覚えておくぞ・・・」

ユグドラシルの瞳を継承した者としても今回のゴルドの蛮行は許しがたし。


エルフに協力的な国家でゴルド包囲網を築くつもりだ。

そしてこの構図はゴルド王国が滅亡する1000年間近くも続いて行く事になる。


そんな状況の中で援軍が来た敵勢力・・・以降ゴルド王国軍は再編成を済ませて再度ドライアドの森周辺に姿を現す。


しかしドライアドの森の勢力もかなり増強されていた。

ヴァンヤールエルフの戦士達3000名が援軍に到着していたのだ。


加えてフィジー領を含めた対ゴルド王国の勢力も協力する密約を結んでいる。

彼らもゴルドの勢力を中央大陸から追い出したいのだ。


そしてドライアドの森の防衛の指揮を取るのはラーデンブルク公爵のクレアだ。

つまりゴルド王国対ラーデンブルク公国との戦争になる。


これに触発されて西の大陸に住むウッドエルフ達もヴィグル帝国の支援を受けて誘拐された者を救出する為に蜂起する予定だ。


中央大陸の東方の諸侯は良い所取りを狙い戦況に合わせてゴルド勢力の土地を奪う気が満々だ。


この世界の人類で初めての大規模な戦争「ドライアドの森の戦い」のカウントダウンが始まる。


そんな中で龍騎士イリスがクレアより受けた任務は「支援部隊の殲滅」要するに兵站を徹底的に叩け!と言う任務だ。


「「それでどうするの?イリス」」

空を飛べるイリスとブリックリンは単独行動で暴れろとのクレアから指示で敵の索敵を行っている。


これはイリスの憂さ晴らしの意味合いが強い。


「う~ん、狙いは食糧保管庫だけど・・・警戒されているよね?」


ブリックリンの一撃でまとまるとヤバいと理解したゴルド軍はかなり分散している、強欲な分だけ命根性が汚い連中なのだ。


「「そうだね随分と分散配置していて一気ブレスで殲滅・・・とはいかないね」」


さしものブリックリンも何発もブレスを撃てる訳が無い。

威力を抑えると1日に1発はどうにか撃てるが先日のレベルのブレスを撃つと10日は動け無くなる。


そんな都合が良い話しは無いのだ。


「じゃあブリックリンが敵の攻撃をかわして私が炎系統の魔法で食糧保管庫を攻撃だね!」


「「了解」」


龍騎士イリスの攻撃が始まる!

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