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4話 「魔法訓練開始!」

魔法少女・・・


言うまでも無く魔法を使う少女の事です・・・そのまんまですね・・・

いや・・・他にどう説明しろと?


魔法と一言で言っても分類は本当に様々です、攻撃魔法、防御魔法、支援魔法、付与魔法、などなどエクセトラです。


どの分野に向かうかによって勉強する内容が変わります。


「イリスはどの分野の魔法を覚えたいですか?

そうだねぇ・・・イリスなら支援魔法系が向いてるのかな?」


「う~ん・・・全部!」


「おおお?イリス~、全部なんて大きく出たわね~、うふふふ。

よし良いでしょう!オールマイティね?その分試練は大変だよ~」


ふふふ・・・オールマイティね!

欲張りに全部取りなどとは・・・世の中の厳しさを思い知ると良いわ小娘よ!


「はい!イリスは頑張ります!」


「う~ん・・・しかしオールマイティかぁ・・・

それだと教えるには範囲が広すぎて、それはそれでムズイかなぁ?

じゃあ先ずは基本的なファイヤーボールを的に打って見よっか?」


「はい!先生!」ピシッと手を上げてやる気充分ですねぇ。


こうして2人で小川の開けた河川敷に移動します。

森の中で火を使うなんて危ない事は厳禁です!火気厳禁ですよ!


テフテフと2人で並んで森の中を歩くのですが、チラチラと私を見て手を握りたい様子のイリスの手を握り歩きますよ。


「えへへへ♪」

手を握られて嬉しそうなイリスを見ていると私も自然と笑顔になりますね。


河川敷に到着すると土竜達が水を飲んでました。

「グルルル、グルルル」

体長3mほどの若い土竜ですね、私達を見つけてノッシノッシと歩いて来ます。


「地竜さん!こんにちは!」近くまで来た土竜に抱きつきながら挨拶するイリス。

どうやら友達だった見たいです。


この森に広く生息している土竜は森のエルフ達の守り手です。

害意が無い者には優しいですが森を荒らす不埒者にはとても怖い存在です。


加えて周辺の魔物は土竜達の餌なので一般人には結構危険な無限湧きする紫虫なども滅多に見かける事はありません。


エルフの子供達が森で活動出来るのも土竜のおかげなのです。

それに土竜を害そうとすると怖い地龍がすぐに来ます、転移陣を使ってね。


「そう言えば最近、地龍さん見かけないね?」


土竜の背中によじ登りながらイリスが質問して来ます。

・・・・・・・だから危ないから登るな小娘、ホントに油断も隙も無い!


猫の子の様に両脇を持ってイリスを抱き上げると不満そうに足をパタパタさせる。

なにその仕草?!可愛いじゃん!もう一回いいかな?!


「最近の地龍達は自分達の都の建設に忙しいのよ。

物作りを始めちゃうと地龍って周りが見えなくなるからね」


「そうなんだ?寂しいね・・・ねっ?」イリスが土竜に同意を求めると、

「グーグルルル」土竜も地龍達に構って貰えなくて不満気ですね。


そんな訳で土竜の観客が居る中で魔法の試練開始です!


「うー・・・ファイヤーボール!」

ヒュウウウン・・・ボン!


「おお?!凄いわイリス!」はい!拍手ー!

おっどろいたー!一発で15m先の的に的中ですよ!


「えへへへ♪練習していたの」


「グーグルルルル♪」的中させたイリスを褒める土竜達。


「ほ~う?じゃあ連射出来るイリス?」難易度を上げちゃる!


「やって見る!・・・・・・・・・うー・・・」


イメージを強化するイリス、そうよ!そこよ!そこで具現化するのよ!


「ファイヤーボール!!!」

ヒュンヒュンヒュンヒュン!ボン!ボボボン!


「あー・・・外れちゃった・・・」

イリスが撃った4発のファイヤーボールは的の側で狭叉しましたね!惜しい!


あっ狭叉とは狙い通りに攻撃が的に集まったけど当たらなかった事です。

夾叉も同じ意味です、魔法戦闘ではわざと狭叉させて大勢の敵の動きを止めたりするので大事な技ですね。


「イリスは同時に何発撃てるの?」


「5発まで作れるけど制御出来ないで飛び散っちゃうの・・・」


「いや~ん!!なぁに?うちの子天才!!」

こんなの抱きしめてグリグリしちゃうよー!無詠唱で5発なんて凄すぎ?!

火球の威力も申し分無し!


「えへへへ♪♪♪」


「グエエエエエ♪♪♪」「グルルルル♪♪♪」


そんなイリスの天才ぶりに何故だか土竜達も大喜びです。


それから何回かファイヤーボールの練習しましたが潜在力が高いイリスの魔力に変化がありませんね・・・この辺りから少し不安が生じて来ました。


こんな将来有望な少女を良からぬ者が放っておくか?と言う不安です。


「イリスの事、気にかけて下さいね?」

魔法に熱中しているイリスに聞こえない様に護衛を土竜にお願いしておきます。


「グーグルルルル!!」


「任せろ!」ですね、ありがとうございます。

そんな事をしている内に夕ご飯の時間が近いですね。


そろそろお開きにしましょう。


「イリス、夕ご飯が近いのでこの辺りで試練は終わりますよ~」


「ねえねえ!イリスはシルフェリア魔法が見て見たい!」


「え?私の魔法ですか?」


「うん!」


そう言えばイリスに私の魔法を見せた事ないですね・・・と言うか最近は魔法自体を使ってませんでしたねぇ。


「そう・・・ですね・・・」


中級魔法を簡単に見せて終わらせても良いですが・・・

覚えが早いイリスには魔法の危険性を教えておく必要もありますね・・・


「分かりました。

今から風の魔法の最上位の1つ「アークトルネード・ブラスト」

をイリスに見せますね、凄く危険な魔法なので土竜達と下がって下さい」


「うん!土竜さん!下がろ?」


「グエエエエエ???」

土竜達の「ウッソマジでぇ?」と言う声が聞こえますけど、これもイリスの為です!


『風よ!嵐となり我に集え』ゴオオンン!!!ゴオオオオオ!!!


「うみにゃあ?!」


『集いし風よ!更なる力を我が与えん!』グオオオオオンンン!!!!


「グーグルルルル??」


『風よ!円環となり敵を撃て!!!!アークトルネード・ブラスト!!!』


ヒュウウウウウンンン!!ドゴオオオオオオオンンン!!!!!!


「ひゃああああ???!!!」


おー?空に向けて撃ったけど、まあまあじゃん?

maximumには遠い威力だけど少しでも魔法の怖さはイリスに伝わったかな?


・・・・・おい小娘よ、何故に目が輝いておるのじゃ?


「すっ!・・・・・すっごおーーーい!!シルフェリア!

イリスも絶対に覚えるーーーー!!」


あ・・・あれぇ?

もしかして私って開いてはいけない扉を開いちゃった?

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