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30話 「なんか師匠が変な事を言い出したぞ?」

イリスが目覚めると自分の身体が縮んでいた、少女から幼女に戻っていたのだ。


「だから本当に何なのよ私のからだーーー??!!!」本当にままならん身体だね。


嘆いていても仕方無いので集落の実家に帰ったイリス達。


「「おかえりなさい!イリスーーーー!!」」娘の帰宅に大喜びの両親、2人かがりでイリスを抱きしめウリウリウリウリウリとする。

髪と瞳の色が変わったのは特に気にならない様子だ。


!!!ここで大変な事に気が付いた。

イリスの服装や髪型について詳しく書いた事一回も無いんじゃね?と。


イリスの普段は少し大きめの薄いピンクのローブを着ています。

なので身体が大きくなっても膝下くらいのローブになるだけなので服が弾けて全裸になるとかはありません。


そこから肩掛けのショルダー式のマジックバッグをぶら下げています。

なぜ服が薄いピンクの大きめのローブなのか?


それは保護者達が「可愛い」と思うからです、主にシルフェリアが。

イリスも嫌いでないので抵抗する事無く普通に着ています。


イリスの髪型はストレートのセミロングで小さめのエルフらしい耳をしています。

ワンポイントでピンク色の星型のバレッタを後ろ髪をまとめて付けてます。

全体的な印象は「実にエルフらしい服装」です。


以上、30話にして初めて判明したイリスの姿です、マジで書き忘れてました。


「魔法禁止・・・ですか?」


「うむ、身体が縮む原因も分かっておらぬしな。

もう急ぐ必要も無い故、原因が判明するまで無理は禁物じゃ」


今までの強行手段はなんだったんだ?と言うくらい慎重な事を言い出すクレア。


「あっあの!一つよろしいでしょうか?」

イリスの父親がたまらんとばかりに話しに割り込む。


「うむ?何じゃ?」


「あの・・・貴方様はクレア様・・・でしょうか?」

当然の様に自宅の椅子に座りお茶を飲んでる貴婦人にこれだけは確認しなければならなかったのだ。


「おお?これは失礼をした。

その通り、妾はクレアじゃ、今後よろしゅうお願い申す」


「ひゃあああ、やっぱりぃ!イリスの父親です!

クレア様にはこの様な所へ足をお運び頂きまして申し訳ありません!」


「いいいイリスの母親です!

娘がいつもお世話になりまして申し訳ありません!」


イリスの両親は立ち上がって深く礼をする。


「んん?ああ!良い良い、その事は気にせんでよろしい。

妾はお主達、ウッドエルフの頭領では無いからな、気遣いは無用じゃ」

オホホホと笑うクレア、本当にそう思っている様子だ。


「ここに居る妾はただのイリスの師じゃからの?本当に気にする事は無いぞ?

それより頭を上げて貰わん事には今後の事が話せぬよ」


「は・・・はい」

気さく過ぎるエルフの女王に困惑隠せないイリス父、本人がそう言ってるのなら良いのかな?と思う事にした。


「さて、イリスは暫しの間、絶対安静。

これは何があっても変わらん師匠の命令じゃ、妾も毎日イリスを診察して経過を見るでな?

シルフェリア殿が1番側におるで、この頑張り屋を見張って下され」


《はっはい、分かりました!お任せ下さい》


「シルフェリア様?」イリス母が不思議そうな顔をする。


「おお!これはしたり、妾も少し呆けが始まったかのう?」

クレアは魔法陣を発生させて「念話」と、呟いて魔法を発動させる。


「これで全員がシルフェリア殿の声が聞こえるであろうよ」


《えっ?そうなんですか?皆んな~聞こえる~?》


「「シルフェリア様ーーーーーーーー??!!!」」

イリスの両親の絶叫が部屋に響いたのだった。


それからクレアがこれまで経緯をイリスの身体の負担の件はボカしてイリスの両親に説明してくれた。


「じるぶぇりやざま~、よがっだでずぅ~」

娘の前だが、もう号泣しか出来ないイリス母、ユグドラシル、シルフェリアの霊樹が枯れた事はウッドエルフに不安と混乱をもたらしていたのだ。


しかし、地龍王クライルスハイムがこの地を完全に支配すると聞いたので最小限の混乱で済んでいたのだ。


《心配かけて申し訳ありませんでした。

私は大丈夫・・・とは言えませんが元気いっぱいです》

大丈夫じゃ無いけど元気、妙な言葉だがシルフェリアの現状を正しく表現している。


霊視シルフェリアは「生きて考える遺言状」と言うべき状態なのだ。


「遺言状」このパワーワードを使うとイリスが絶対にギャン泣きするので精一杯ボカした表現だった。


「しかし、ただ休息したのではイリスが暇で何かをやらかすであろう」


「何もしませんよ?!」


《本当ですか?イリス?》


「いえ多分やらかします、すみません。前の鍾乳洞の探検をやる気満々でした」

はい素直でよろしい。


「それは後日で良かろうて。

実はの、妾はこの地にある魔道具を隠しておるのじゃ。

イリスは休息中にこれを見つけよ、退屈しのぎにはなろうて」


「魔道具?どんな魔道具なのですか師匠?」


「空を飛ぶ魔道具じゃ」


「あっ・・・それってもしや」

シルフィーナは何かを知っているのか微妙な表情になった。


「空を飛ぶ魔道具?!」面白そうな話しにイリスが食いつく。


「残念ながら未完成でな、まだ飛べん。

見つけ出して完成させて見せるか?イリス」


「やります!」こんな楽しそうな話しをやらない訳が無い。


「良かろう、隠した場所のヒントは「地龍王の山のどこか」じゃ。

何、暇つぶし故に焦って探さんでよろしい、のんびりとな」


「はい!」


クレアは本当にイリスの気分転換の為に提案しただけ・・・だったのだが・・・

この提案が結構な大騒動に発展するのだった。

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