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28話 「シルフェリアとの精霊契約に向けて」

精霊契約の話しを聞いたクレアの提案で鍛錬を魔力制御に全振りする事にした。

クレアから見てもシルフェリアには時間が無いからである。


「先ずはバーベルを使う」・・・・・・・・・うん、30kgバーベルだ。


「バーベルですね」・・・・・・・・・そうだね、バーベルだね。


「コレをこう使う」クレアは浮遊の魔法をバーベルに使い浮遊させる。

「ちなみにある程度の重量があれば使う物は何でも良い」・・・何でも良いんかい。

やはりクレアからは脳筋の気配がするぞ・・・


「コレを自分の目の高さで固定する」宙に浮いたバーベルを目の高さに固定する。


「このままの状態で待機、とりあえずはコレだけじゃ」

ん?随分と簡単だ?


「やって見よイリス」


「はい!」


イリスはクレアがやった様に目の高さでバーベルを固定する。

するとすぐにイリスの表情が険しくなり5分の経たない内にバーベルが震え出して直後に、ドスン!と地面に落下してしまう。


「はあ、はあ、はあ、」「浮遊」は上級魔法ではあるが、たったの五分で汗だくになって呼吸が乱れるイリス。


「どうじゃ?簡単そうに見えてかなり難しいであろう?」

楽しそうに笑うクレア。


「はっ・・・はい、まさかこんなに・・・とは思いませんでした」

完全に息が上がってるイリス、そんなに?!


するとクレアは3つのバーベルを目の前でクルクル回し始めた。


「これは本来、自身に賭ける魔法を用途外で使用したから起きた現象じゃ、

術式に異常負荷が掛かり魔力制御が未熟だと魔力消費量は10倍以上になる、体力の消耗はそれ以上じゃ。

どうじゃ?今まで存分に走り込みをしておいて良かったであろう?」


「はっ・・・はい!・・・つまりこれが出来る様になれば・・・」


「うむ、コレを出来る手練れならば精霊契約を二重に契約などと言う荒技にも対応出来よう」

クレアは笑いながら更に「浮遊」で7つのバーベルを回し始めて計10個のバーベルを自在に操り出した。


「制御のコツは人それぞれじゃ、イリスよ自分にあった制御法を探すが良いぞ」


「はい!」


この鍛錬法は外道で非常に危険な行為なので、もし他の人物が師匠だったら絶大にやらせなかっただろう。

今回はクレアが「イリスならば大丈夫」と判断したから採用された。


それからイリスは黙々とバーベルに向き合う。

それこそ寝食を忘れる鬼気迫る集中力で・・・


「睡眠」・・・パタリ・・・

クレアが魔法でドクターストップを掛ける事も、しばしばだ。


「本当にこの方法で大丈夫なんですの?」

ベットで深く眠るイリスを見て心配そうにクレアに語り掛けるシルフィーナ。


「魔力は変わらず安定しておる。

精霊契約を二重でやる事自体が外道なので外道の法を取るのは仕方あるまい?

まともな鍛錬では100年はかかってしまう、それではイリスの思いは届かぬ」


「そ・・・それはそうなんですけど・・・」

シルフェリアの霊樹が朽ちるまで時間は余り残されていない。

それは分かるのだが最近のイリスは危うさがあり心配なのだ。


「それはそうとシルフィーナ殿も休んで方が良いぞ?

今日も大分霊力を持っていかれておる様子じゃ」


この滅茶苦茶な鍛錬で契約精霊のシルフィーナも無事な訳が無かった。

イリスが魔力制御に失敗する度にシルフィーナの霊力が奪われていたのだ。


それを悟らせまいとずっと痩せ我慢をしていたシルフィーナ。

クレアの言葉で緊張が解けてゆっくりと瞼を閉じて寝息を立て始めた。


「困った子達よのぅ」

そう言いながら2人へ魔力供与を行うクレア。


その努力が試される日はすぐに来た。


ドライアドのシルヴァーナから、

《ユグドラシル様の霊樹の大規模崩壊が始まりました・・・》

そう思念波で一報が入ったのだ。


元々分かっていた事なのでイリスとシルフィーナに混乱は無かったが焦燥感は募る。


「ふむ、イリスよやって見るか?」


クレアの質問に何を?とは聞き返さない。


「はい!」答えはこの2文字しか無い。


「では妾も付き添おう、事故があっては困るからのぅ。

サクッと終わらせてシルフェリア殿もこちらに連れて来んとな?

修行は始まったばかりじゃからな」


そう言って転移魔法陣を展開するクレア・・・えっ?今すぐっすか?!


「ふえ?!」コレにはイリスも驚いたが体育会系のクレアは問答無用だった。


一瞬でシルフェリアの霊樹の前に立つ3人・・・

「あわわわわ」

クレアが今どれだけ凄い事をやったか理解しているシルフィーナは、ビビりまくっている。


シルフィーナが知る限りでこれだけの距離を3人同時に送れるのは3龍王くらいしか居ない。

つまりクレアは3龍王と同じ力があると言う訳だ。


「いいい、今のは転移はやはり「ユグドラシルの瞳」を受け継いだから可能になったのですか?」


「いや?「ユグドラシル瞳」にはそんな便利機能は無いぞ?

瞳は基本的に見ることに特化した能力じゃからな。単純に妾の修行の成果じゃな」


「ふわ~」余りのクレアの凄さに間抜けな声しか上げれないイリス。


「さて、シルフェリア殿が待っておるぞ?」


3年ぶりに見たシルフェリアの霊樹に変わりは無かった。

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